Salesforce の使用状況を測定する
学習の目的
この単元を完了すると、次のことができるようになります。
- エンドユーザーによる Salesforce の採用を測定するメトリクスを挙げる。
- ユーザーの満足度を評価する。
推奨のメトリクス
コミュニケーションとトレーニングの計画を練り、エンドユーザーが学習パスを進行できるようにしました。ところで、採用が達成されたかどうかはどのように測定するのでしょうか? Salesforce の使用状況を測定するために他のリソースにアクセスする必要はありません。Salesforce 自体に、ユーザーがアプリケーションをどのように使用しているかに関するインサイトを示す強力なツールが搭載されています。
初期の達成指標には、ログイン率、レコード作成、レコード更新などがあります。ログイン率は、ユーザーが Salesforce にログインする頻度を追跡します。レコード作成とレコード更新は、ユーザーがデータを操作しているかどうかとその頻度を示します。
どの達成メトリクスを使用するかは、ユーザーにどのような行動を期待するかによって異なりますが、推奨のメトリクスを以下にご紹介します。
- 過去 30 日間にユーザーが商談を何件作成したか?
- 過去 30 日間にユーザーが活動を何件完了したか?
- 過去 30 日間にユーザーがどのようなデータを作成または更新したか?
- 過去 7 日間のログイン率はどのくらいか?
- ログインしているのは誰か? さらに重要な点として、ログインしていないのは誰か? その理由は?
目指している使用状況パターンに基づいて採用ダッシュボードを構築し、上記のようなメトリクスを少なくとも月に 1 回確認します。使用状況が思ったほど伸びていない場合、ユーザーにさらなるサポートが必要であることが示唆される可能性があります。追加のトレーニングが必要かもしれませんし、苦戦している一部のユーザーにマンツーマンの指導が必要なのかもしれません。
ゼロから始める必要はありません。AppExchange にアクセスして Adoption Dashboards (採用ダッシュボード) パックをダウンロードすれば、使用状況やデータ作成に関するメトリクスを取得できます。
データ品質を測定する
採用を測定するもう 1 つの有益な方法は、適切なデータ品質かどうかを知ることです。データについては、「Salesforce になければ存在しない」とされていることを思い出します。組織が Salesforce の潜在性を最大限に活用できるかどうかは、データの正確性や完全性などを示すデータ品質が鍵を握ります。
どのようなデータを追跡でき、Salesforce データの品質を監視することにどのような意義があるかの例を以下に示します。
- あなたはトレーニング時に、必須ではないが重要な項目のデータを収集することの必要性をユーザーに強調しました。けれども、ダッシュボードには、こうした項目へのユーザー入力率が低いことが示されています。ユーザーは何をすべきかよくわかっていないのでしょうか? こうしたデータ項目に入力することの重要性を認識していないのでしょうか?
- 採用が期待どおりに進んでいないことを示すデータがある場合 (例: 商談が同じセールスフェーズに長い間留まっている、進行中の商談の完了予定日が過ぎている)、ユーザーがデータを管理しておらず、問題のあることがわかります。データが見つからないのでしょうか? セールスプロセスが不明瞭なのでしょうか? 売上予測のスプレッドシートなど、ユーザーが管理しなければならない他のシャドーシステムがあるのでしょうか?
データを見れば、採用を妨げている要因を明らかにすることができます。こうしたインサイトを参考に、ユーザーが課題を克服できるようにします。
AppExchange にアクセスして、入手可能なデータ品質ダッシュボードを確認します。ユーザーのデータ品質の測定に役立つ初歩的なダッシュボードが数種類あります。
ユーザー満足度を評価する
使用状況とデータ品質の分析を設定したら、次のステップはユーザー満足度を評価することです。このごく一般的な方法は、アンケートか、正式なビジネスプロセスのレビューを実施することです。
ユーザーからの直接的なフィードバックは、Salesforce の実装が組織の問題点やビジネス目標に対処しているかどうかを把握するうえで役立ちます。フィードバックは、Salesforce ソリューションを調整する必要があるかどうかを理解する迅速な手段です。
Salesforce を使用してフィードバックフォームを作成できることをご存知ですか? Spring ’18 リリース以降、Salesforce アンケート (一部のエディションでは有料で使用可能) があれば、アンケートのすべてのデータを Salesforce 内に保存して分析できます。
Chatter も忘れてはなりません。Chatter グループを使用してフィードバックを収集し、ユーザーによる Salesforce の活用法に関するディスカッションを作成します。Chatter アンケートを作成して、Salesforce の採用の各フェーズをどのように進んでいるかユーザーに質問することを検討します。