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使用事例と報奨金について

学習の目的

この単元を完了すると、次のことができるようになります。

  • インセンティブとセールスプロセスの統合によって営業チーム、チャネルパートナー、業務チームが得られるメリットを説明する。
  • インセンティブがセールスプロセスに結び付けられていない場合にさまざまなチームが直面する課題を説明する。
  • リベートを自動的に利用可能にできる営業オブジェクトを挙げる。

始める前に

このモジュールを受講する前に、「リベート管理の基本」を完了しておく必要があります。ここでの作業は、同モジュールでの概念や作業に基づいて行います。 

Rayler Parts のビジネス

Rayler Parts は営業と業務の管理に Salesforce を長年使用してきました。最近、パートナーや流通業者向けに最良のインセンティブプログラムを設計するためにリベート管理の使用も開始しました。

製造会社である Rayler Parts は、契約を使用して流通業者との間の商品の価格設定と数量に関する法的なコミットメントを管理しています。取引先マネージャーは交渉の契約条件を詳述する契約を作成します。契約には、販売される商品、コミットメントの期間、各商品の交渉済み価格と割引などが記されます。

今回、同社は契約条件内にインセンティブ条件またはリベート構造を組み込みたいと考えています。Rayler Parts はチャネルパートナーとの 1 年または複数年契約を作成し、その契約の一部としてリベート条件を定義するつもりです。また効率化のために、契約とリベートをまとめて交渉、承認、署名できるようにしようと考えています。

現在、Rayler Parts は Salesforce アプリケーション内の各契約に対して B2B 注文を追跡しています。業務マネージャーは注文品目要求を発行しますが、流通業者が受け取る資格のあるインセンティブを表示できないため、割引に関する決定を十分な情報に基づかずに下すことになります。それだけでなく、Rayler Parts のチャネルパートナーは注文の作成、確認、編集を行うセルフサービスチャネルにアクセスできますが、同様にリベートプログラムについて表示することができず、現在の階層と次の支払レベルに達するために必要な注文数量がわかっていません。

契約の一部としてリベート条件を取り込むと、Rayler Parts の営業とパートナーにとっての可視性と透明性が向上します。リベート条件や階層化された報奨金、インセンティブの基準、支払の詳細といった情報が契約条件内に取り込まれれば、特定の契約を作成中に利用可能なすべてのリベート条件を参照できるため、取引先マネージャーは簡単に条件を選択してパートナーに適切な契約を作成することができます。

営業マネージャーとチャネルパートナーの要望

「リベート管理の基本」を修了している方は、Rayler Parts のリベートプログラムマネージャーである Rishi Chatterjee のことを覚えているでしょうか。1 か月前、彼はリベートの計画と可視化からメリットを得ることができるビジネスのあらゆる側面を理解するための戦略を考えていました。そこで取引先マネージャー、営業マネージャー、パートナーがインセンティブ構造でそれぞれ直面する一般的な課題を把握するためのアンケートを実施しました。

そのアンケートから次のような回答が集まりました。

役割

回答

主要取引先マネージャー

契約を作成するときに流通業者に提供する適切なインセンティブを織り込みたい。契約と一緒に承認されるように、コンテキストに応じて選択できる標準の組織リベートを表示できるようにして欲しい。

営業マネージャー

2 社の流通業者用にそれぞれ異なる契約に取り組む場合、提供するリベート種別が類似していても (すべての Radius 商品には数量ベースリベートなど)、両社に同じインセンティブ条件を適用できないことがわかっている。報奨金額、しきい値制限、その他の基準を契約または販売計画ごとのコンテキスト内で編集できるようにして欲しい。

業務マネージャー

契約に対して注文を作成するときに、顧客または流通業者がすでに受け取っているインセンティブを確認できるようにして欲しい。それに応じて商品の割引を決定し、報奨の二重払いを回避できる。

パートナー

パートナーポータルから直接注文要求を作成するチャネルパートナーとして、次の報奨金レベルに達するために必要な商品と数量を確認できるようにして欲しい。それに応じて注文の詳細を変更できる。

Rishi は要望に応えるために熱心に取り組みました。Rayler Parts のシステム管理者である Cindy に連絡し、これらの要件に対応するソリューションがあるかどうかを確認しました。

コンテキストに応じたインセンティブ

Cindy は、リベート管理に会社がまさに必要としている機能があると Rishi に伝えます。Rayler Parts はリベート管理アプリケーションを使用してリベートをセールスプロセスにシームレスに結び付けることができます。この機能を使用すると、すべての適用可能なインセンティブがコンテキストに応じて表示されるため、取引先マネージャー、ディーラー、流通業者、業務マネージャー、営業マネージャーは、注文、エンタイトルメント、商談、契約、見積、販売計画に関して有利に交渉を行うことができます。

Cindy のメモには、組織は販売およびパートナーチェーン全体のインセンティブを把握するためにこの機能を使用しており、業界で多くの注目を集めていると書かれています。これは間違いなく Rishi の興味をそそります。

このリベート管理の機能を、セールスプロセスで使用する標準またはカスタムオブジェクトと結び付けることができると Cindy は述べ、例として次のオブジェクトを挙げます。

  • 注文
  • 契約
  • 取引先
  • 商談
  • 見積
  • B2B Commerce カート
  • CPQ の見積
  • 販売計画
  • サービス注文
  • エンタイトルメント

商談、見積、契約、B2B Commerce カートなど、対象リベート種別の表示と適用が可能なオブジェクトのリストを表示するグラフィック。

このモジュールでは、製造業界の標準のセールスプロセスや CPQ (製品構成・価格設定・見積) プロセスにリベート情報をシームレスに追加する方法を学習します。ただし、この機能は自動車、消費財、小売、ハイテク、医療機器販売、その他の業種に合うように調整し、実装することもできます。たとえば、商談で利用可能なインセンティブやオファーを使用して、自動車ディーラーが案件を簡単に作成し、顧客と条件を交渉することができます。 

メモ

ここでは、ほとんどの製造業、ハイテク、自動車、消費財、その他の業種で一般的な CPQ ビジネスプロセスを指しています。組織でリベート管理の機能を使用するのに Salesforce CPQ アプリケーションは必要ありません。

セールスプロセスにリベートを統合することによって、Rayler Parts は Rishi のアンケートで確認された課題の一部に対応することができます。

標準のセールスプロセスにリベートを追加することの主なメリットは、次のとおりです。

  • 顧客見積、契約、または取引先に対象リベートとインセンティブを表示する。
  • 同じコンテキストで、十分な情報に基づいて決定を下し、契約または商談に直接リベートを適用し、報奨金について交渉する。
  • パートナー取引先のリベート金額 (推定) を追跡し、次の報奨金階層までの到達具合を確認する。
  • 契約とリベートプログラムに対して 1 つの承認プロセスを実行する。
  • 顧客の対象リベートをコンテキストに応じて表示し、割引とリベートを使用して正味注文価格について情報に基づいた話し合いを行う、または適切な割引を選択して、リベートに加えて高額な割引を提供しないようにする。
  • パートナーが取引の真の価値と、割引やバックエンドリベートを含む正味価格を理解できるようにする。

これは Salesforce 組織ではどのように見えるのでしょうか? 選択したオブジェクトに対象リベート、適用済みリベート、インセンティブが表示されます。たとえば、取引先マネージャーが契約を作成する場合、契約レコードに対象リベート種別が表示されます。

高度に設定可能な統合により、企業は営業チームとパートナーに統合されたエクスペリエンスを作成できます。

セールスプロセスが異なる場合

あなたは見積を使用して大きな取引の追跡や交渉をしたり、カスタムオブジェクトを使用してセールスプロセスを管理したりしていますか? それとも商談を使用して顧客との交渉を管理している自動車ディーラーでしょうか? ご心配には及びません。 

Rayler Parts のように、リベートプログラムを見積プロセスに組み込んだり、商談やカスタムオブジェクトに適切なインセンティブが表示されるようにすることができます。その手順と設定は Rayler Parts のチームがこのモジュールで実行するものと同様です。 

次の単元で Rayler Parts が要件を収集し、リベート種別を作成する手順を一緒に見ていきましょう。

リソース

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