通信業界について知る
学習の目的
この単元を完了すると、次のことができるようになります。
- 通信業界という言葉を定義する。
- 通信業界で使用される主要な用語を確認する。
通信業界とは?
最近、通信業界と関わったときのことを思い出してみてくだい。おそらく、通信アプリケーション、ハードウェア、インターネットサービスを使用して、今まさにやり取りしているのではないでしょうか。通信業界は、私たちの生活に欠かせないものとなっています。その範囲は、テクノロジーを使用して互いにつながるための新しい方法を人々や企業が見つけ出すにつれ、広がっています。North American Industry Classification System では、この業界について次のように定義されています。
自社のネットワークまたは他社ネットワークを通じて、電気通信サービスや動画エンターテイメントサービスを提供することを主な業務とする組織。このサブセクターの組織は、提供するサービスの性質 (固定またはモバイル)、対象サービスの提供に使用するネットワークの種別 (有線または無線)、採用するビジネスモデル (施設ベースまたは再販) に基づいて業界別に分類されます。
通信サービスプロバイダー (CSP) は、さまざまな製品とサービスを通じて、大規模な通信を可能にしています。CSP には、無線とケーブルのインフラストラクチャプロバイダー、電話会社、インターネットサービスプロバイダー、衛星通信会社、ケーブル会社、機器サプライヤーなどが含まれます。家庭や職場で使用しているさまざまな種類の通信製品やサービスを思い浮かべてみてください。ですが、これはほんの始まりに過ぎません。
皆さんは、前の世代と比べて、通信業界との関わりをどのように考えていますか? おそらく以前の人々は、固定電話やテレビを持ち、生涯同じサービスプロバイダーを利用していました。また、コミュニケーションの大部分は対面か手紙で行われていたことでしょう。
現在はまるで違います。インターネットやモバイルデバイスの普及に伴い、コミュニケーションの方法が進化しました。たとえば次のようになっています。
- 通信アプリケーションとソーシャルメディアの使用が増えるにつえ、音声サービスの使用が減少している。
- 顧客は携帯電話で動画を見たり、スマートテレビでストリーミング再生したりするので、テレビチャンネルのバンドルサービスは今はそれほど重要ではない。
電気通信の歴史と今後起こり得る可能性を詳しく見ていく前に、業界の主要な用語について確認しておきましょう。
主な業界用語
用語 |
定義 |
---|---|
非対称型デジタル加入者回線 (ADSL) |
ADSL は、地域の電話局から建屋近くのキャビネットまで銅線ケーブルを使用します。データのアップロードよりもダウンロードが優先されます。 |
アナログ |
現在も使用されている旧式のテクノロジー。音源や光源から生成された波形を使用し、ケーブルを通してデータを伝送します。 |
帯域幅 |
媒体を介してデータを伝送できる速度。Gb/s など、1 秒あたりのビット数で測定されます。 |
ブロードバンド |
音声や動画データなど、従来の電話網で対応できない大容量のデータを伝送する方法。 |
電話会社 |
ケーブルインフラストラクチャなどの伝送媒体を所有し、有料でレンタル、リース、販売する会社。 |
ホスト型/クラウドシステム |
クラウド上の顧客のサイトからホストされているインターネットベースの VoIP とデータ通信。 |
ローカルエリアネットワーク |
LAN は、オフィスビルなどの狭いエリアにあるデバイス同士を接続します。 |
専用線 |
専用回線。特に大量のデータを共有するビジネスには有効です。 |
ネットワークインフラストラクチャ |
データ、音声、通信、ネットワークを管理するために使用されるすべてのハードウェアとソフトウェア。 |
Plain Old Telephone Service (POTS) |
POTS は、物理的な銅線で実装される従来のアナログ音声伝送電話システムです (ダイヤルトーンを思い浮かべてください)。 |
プロトコル |
伝送を確立して制御するための一連の規則と手順。 |
Voice over Internet Protocol (VoIP) |
VoIP は、インターネット上で音声やメディアの通信を可能にするテクノロジーです。 |
仮想プライベートネットワーク (VPN) |
VPN は、複数のネットワーク間でデータ伝送を行うための閉じられた安全なトンネルを作成します。 |
広域ネットワーク (WAN) |
WAN は、広範な地理的領域にわたって接続された一連のネットワークです。インターネットは世界最大の WAN です。 |