Tableau Server について知る

単元 1: Tableau Server について知る

学習の目的

この単元を完了すると、次のことができるようになります。

組織に Tableau Server を展開する利点を説明する。
Tableau Server で使用できるインストールの種類を挙げる。
Tableau Server でデータにアクセスする方法を説明する。
Tableau Server に関連付けられているユーザーロールについて説明する。

Tableau Server とは?

Tableau Server は、すべての Tableau ワークブックやデータソースなどを保持できるエンタープライズ規模のホスティングプラットフォームです。その主な目的は、組織がデータやインサイトを管理して共有できるようにすることです。Tableau Server は通常、IT 部門によって管理され (ただし、小規模な組織では IT 部門なしで管理される場合があります)、オンプレミスまたはクラウドで展開できます。

Tableau Server は、既存のセキュリティプロトコルと統合してデータの安全に確保します。さらに、組織 (具体的には Tableau Server 管理者) は、さまざまなタイプのコンテンツ (プロジェクト、ワークブック、ビューなど) にパーミッションを設定できるため、組織内の誰が何にアクセスできるかを簡単に判断できます。

最後に、ブラウザーでビジュアライゼーションを作成できます。Tableau の Web 作成についての詳細は、「Tableau Cloud の Web 作成入門」トレイルを参照してください。

あらゆる規模に対応する包括的な分析プラットフォームを提供する Tableau Server を紹介している、次の短い動画をご覧ください。

他の Tableau 製品との違い

Tableau Server と他の Tableau 製品を比べてみましょう。

プラットフォーム	データ分析が行われる場所	共有オプション	メンテナンスと管理
Tableau Server	分析は Web または Tableau Desktop で行われる (Tableau Desktop の場合は Tableau Server にパブリッシュする必要がある)。	コンテンツにアクセスするパーミッションがあるユーザーとブラウザーで共有して共同作業ができる。	Tableau Server を実行するハードウェアやプロセスのインストールとメンテナンス、組織のデータの保護は、組織が責任を負う。
Tableau Cloud	分析は Web または Tableau Desktop で行われる (Tableau Desktop の場合は Tableau Cloud にパブリッシュする必要がある)。	コンテンツにアクセスするパーミッションがあるユーザーとブラウザーで共有して共同作業ができる。	プラットフォームをインストールしてメンテナンスを行うハードウェアとシステムの管理は、Tableau が行う。
Tableau Desktop	すべてのデータ分析は、ローカルにインストールされたアプリケーションで行われる。	保存したワークブックとデータソースを、Tableau Desktop を使用している他のユーザーと共有できる。または、コンテンツを Tableau Server または Tableau Cloud (適切なパーミッションでアクセス可能) にパブリッシュすることもできる。	Tableau Desktop のメンテナンスとアップグレードは、組織が責任を負う。

Tableau 製品は他にもありますが、比較分析のために類似する 3 つの製品を取り上げました。

使用する Tableau 製品は、お客様の分析のニーズによって異なります。次に、ほんの一部に過ぎませんが、Tableau Server をツールセットに追加すべき理由を挙げます。

適切な認証資格でブラウザーからアクセスできる非公開の管理サーバー (オンプレミスまたはクラウド) を利用できる。
ブラウザーで直接ビジュアライゼーションを作成できる。
他の認可されたユーザーとコンテンツを共有して共同作業できる。
管理者は、コンテンツを表示できるユーザーとコンテンツの表示方法を制限するパーミッションを設定できる。
会社が独自のガバナンスポリシーに従ってコンテンツを規制する方法を決定する。

Tableau Server のインストール: オンプレミスかクラウドか

Tableau Server をオンプレミスにインストールするには、要件を満たすハードウェアが必要です。単一インスタンスをインストールすることも、Tableau Server を分散クラスターで展開することもできます。

ハードウェアが最小要件を満たしているが、推奨要件を満たしていない場合は通知が表示されます。その場合は、まずトライアルインストールを試すことができます。

もう 1 つのオプションは、Tableau Server をパブリッククラウドに展開することです。パブリッククラウドにインストールする利点は次のとおりです。

組織が独自のインフラストラクチャやサーバーハードウェアのメンテナンスを行う必要がない。
クラウド環境でソフトウェアを完全に制御できる。
一部のクラウドプロバイダーは、Tableau Server を迅速に展開できるワンクリックインストールを提供している。
通常、所有コストはオンプレミス展開よりも低い。
アップタイム、信頼性、耐障害性においてクラウドの方が優れている場合がある。
Tableau Server を実行するためのインフラストラクチャの責任はクラウドプロバイダーにある。

オンプレミスインストールを先に試すことにした場合、後でいつでもクラウドに移行できます。サポートされているパブリッククラウド環境には、Amazon Web Services、Google Cloud Platform、Microsoft Azure、Alibaba Cloud などがあります。Tableau に展開の管理を任せる場合は、クラウドベースの SaaS 製品である Tableau Cloud を選択できます。

Tableau Server でのデータアクセス

Tableau Server を使用する場合、パブリッシュするワークブックで使用されるデータをどのように共有するかを、管理者と組織内のユーザーが考えることが重要です。

Tableau Server にパブリッシュできるデータソースのタイプは次のとおりです。

データソースの抽出。これは、ある時点でのデータソースのスナップショットのようなものです。
データの抽出 (スナップショット) を含むパッケージドワークブック。
ライブ接続。これは、参照元リアルタイムデータへの直接接続を含むデータソースです。

ワークブックを Tableau Server にパブリッシュするとき、作成者はデータソースを個別にパブリッシュするか、ワークブックに組み込まれたままにするかを決めることもできます。

ユーザーロール

Tableau Server ユーザーは、複数のサイトロールのいずれかを持つことができます。ユーザーのサイトロールによって、サイトにパブリッシュされるコンテンツに対するユーザーの最大機能が決まります。ここで言う「サイト」とは、Tableau Server の同じインスタンス上の他のグループやコンテンツから分離されたユーザー、グループ、コンテンツ (ワークブックやデータソースなど) のコレクションです。

すべての Tableau Server インスタンスは 1 つのサイトから始まります。ただし、組織によっては、特定のタイプのコンテンツを分離するために追加のサイトを作成する場合があります。

ユーザーは複数のサイトに属することができます。その同じユーザーが、サイトごとに異なるサイトロールを持つ場合もあります。ユーザーに割り当てることができるサイトロールは、そのユーザーのサーバーライセンス (Creator、Explorer、Viewer) によって異なります。ユーザーは、属するサイトごとに、ライセンスによって制限されたサイトロールを 1 つだけ持ちます。

サイトロール、各ロールに必要な最小サーバーライセンス、各ライセンスでユーザーに許可される操作を確認しましょう。

サイトロール

ライセンス

可能な操作

サーバー管理者

サイト管理者 Creator

Creator

制限なしで作成してパブリッシュする

サイト管理者 Explorer

Explorer (パブリッシュ可能)

Explorer

パブリッシュされたデータソースを使用してコンテンツを作成して管理する

Viewer

コンテンツを表示して操作する

Creator は Explorer と Viewer に可能な操作をすべて行うことができ、Explorer は Viewer に可能な操作をすべて行うことができます。

Tableau Server の概要と使用方法について理解が深まったところで、次の単元に進み、ユーザーインターフェースの操作について学習しましょう。