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Tableau AI について知る

学習の目的 

この単元を完了すると、次のことができるようになります。

  • 生成 AI と分析の関係を説明する。
  • 会話型分析への Tableau AI のアプローチを説明する。

生成 AI とデータが連携するしくみを確認する

簡単に言うと、生成 AI は学習したすべての情報に基づいて出力を生成します。生成と呼ばれるのはそのためです。質問をしたら、AI が回答を生成します。たとえば、生成 AI の学習モデルに数万ページの詩を入力すれば、AI に詩を書くよう求めた場合に間違いなく、驚くほど素晴らしい詩が生成されます。

ただし、生成 AI の中核を成すのはデータです。生成 AI は、質問への対処に必要な相応の情報がある場合のみ機能します。ビジネス分析とビジネスインテリジェンス (BI) についても同様です。人は、適切なときに適切な情報を持っている場合のみ情報に基づくビジネス判断を行えます。

では、業界をリードする分析ツールと BI ツールに生成 AI を組み合わせたらどうなるでしょうか? でもそれはまだ早いようです。

AI のハルシネーションに挑む

Tableau に生成 AI のようなものを組み合わせることを最初に考えたときに頭に浮かぶのは、会話型インターフェースかもしれません。たとえば、「当四半期のビジネスはどうだったかを役員に伝えるダッシュボードを作成して」と指示したら、生成 AI がインサイトを取り出します。このシナリオは魅力的に聞こえますが、問題は、生成 AI のすべての進歩をもってしても、確実に算術処理を実施できるまでには至っていません。

AI のハルシネーション (幻覚) について考えてみましょう。これは、生成 AI が回答の正確さについてそれほど確信を持たずに回答を生成するということです。AI は、すでに学習した情報のみに基づいて回答をモデル化しています。そのため生成 AI は創造的な用途に最適と言えますが、必ずしも具体的な分析に向いているとは限りません。

Tableau では、分析プラットフォームを使用して生成 AI を実装する方法について慎重なアプローチを取っています。コア分析、計算、算術処理をこれまでと同じ方法で実施されるようにしたいと考えています。つまり、完全に信頼できる方法で人間によって開発された定義済みの決定論的なコードを使用するという意味です。生成 AI は、分析環境の他の部分を強化するのに使用します。

生成 AI と信頼できる分析のバランスを取る

簡単な例を紹介します。たとえば、今四半期に得た利益を知りたいとします。利益は、収益マイナス費用という関数で表されます。 

ここで、簡単に理解して行動に移すことができるような適切な回答を出すために必要なプロセスを説明します。

まず、利益を定義する必要があります。「利益 = 収益 − 費用」となります。生成 AI は、このように物事を結び付けることを得意とします。データソースに売上の列があるのを確認し、売上がおそらく収益の代わりとして妥当であると理解します。AI は、収益、費用、利益のような概念間の関係を認識します。そのため、生成 AI はこの定義またはこのデータモデルを構築するのに役立ちます。

次に、当期間の利益を割り出すために値を計算する必要があります。すでに説明したように、生成 AI は実際の計算はあまり得意でないため、より伝統的な方法で Tableau がこの計算を実行します。

最後に、答えを得たら (つまり、利益、収益、費用がわかったら)、エンドユーザーにその答えを伝える必要があります。ビジュアルと会話形式の自然言語を組み合わせると、効果的に伝えることができます。生成 AI は事実のセットを取得して、技術者ではないユーザーが理解しやすい有意義で自然な形式に変換できます。

これは簡単な例ですが、ビジネス分析のコアプロセスを示しています。このプロセスを強化、加速化するために生成 AI をどこで使用できるか、そして特に注目すべきところとして、どこで使用するべきではないかを示しています。

Tableau AI と Tableau Pulse を使用して分析を加速化する

Tableau AI では、生成 AI の高度な機能を使用して、データ分析プロセスの簡易化とパフォーマンス、効率性、拡張性の促進を行います。会話型インターフェース内でプロンプトを使用するという異なる手法を用いて、会話型データ分析を行います。Tableau AI では、エンドユーザーは尋ねる質問をきちんと知っている必要はありません。プロアクティブに質問を提示されながら誘導されていきます。Tableau ではデータが深く理解されるため、エンドユーザーが対応可能な関連性の高いパーソナライズされたオプションを提示することが可能です。 

たとえば、夕食のようなものだと考えてみてください。パーソナルシェフを雇っているとします。作ってほしい料理について、材料、調理温度、タイミングなどすべての情報を含めて正確に説明する必要はあるでしょうか? メイン料理にぴったりのソース、メイン料理を際立たせる付け合わせ、盛り付けなどはどうでしょうか? 専門家でなければ大変なことです。 

一方、十分に考えられたメニュー案をいくつかシェフから提案されるとしたらどうでしょうか? その中には、思いもよらなかった料理も含まれているかもしれません。シェフは、あなたが好きそうな料理や材料の組み合わせ方法も知っています。最終的な決断はあなたが行いますが、最高の料理を作るための選択肢やお勧めを提案してくれます。

多くの同じ理由で、データと分析を備えたプロアクティブな会話型インターフェースは、ほとんどのビジネスユーザーに適しています。 

Cambridge の電化製品販売の情報 (合計販売個数など) が示され、上位の要素 (ノンフライヤー、電子レンジ、カウンター用オーブン) が横棒グラフで細分表示されている Tableau Pulse。ワンクリックで質問できるプロンプトとカスタム質問を入力できる項目がある。

Tableau Pulse を使用すると、データはプロアクティブインサイトと共に提供されます。尋ねる質問を念入りに考えなくても、一般的な質問への回答を得て分析を深めることができます。質問がある場合は、ワンクリックのプロンプトを選択するか、会話型インターフェースを通じて質問できます。

ビジネス全体に注目する場合、AI で生成された概要やインサイトをホームページから直接取得できます。提案されたプロンプトを使用して詳細を確認するか、ハイブリッド検索を使用して、重要な疑問の答えを見つけることができます。 

リソース 

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