ビジネスを守り成長させる
学習の目的
この単元を完了すると、次のことができるようになります。
- 直ちに対応が必要な契約を特定する。
- ビジネスの成長が見込める領域を明らかにする。
- 売上予測の精度を確認する。
契約に注意を向ける
この単元では、さらなる成長へのパイプラインを示す評価指標、Elliott にとって商品の販売やクロスセルの可能性がある領域、売上予測の精度を高める方法に焦点を当てます。
[Key Account Manager (主要取引先マネージャー)] ホームページダッシュボードで、Elliott は [Sales Agreements Insights (販売計画インサイト)] カードをクリックします。このダッシュボードには、[Sales Agreement Performance (販売計画のパフォーマンス)] と [Sales Agreement Pipeline (販売計画のパイプライン)] という 2 つのタブがあります。
[Sales Agreements Performance (販売計画のパフォーマンス)] タブでは、有効な契約数、計画収益、未達収益、収益実現率、順守率の評価指標を確認できます。
Elliott が契約のリストを残り日数で並び替えたところ、Tech Labs SA_Monthly6_2020-06-23 販売計画の残り日数が 28 日しかないのに、未達収益が 150 万ドル以上であることが判明しました。Rayler Parts の取引先全体の順守率は約 77% で来年度は改善の余地があります。
下には、さらに 2 つのグラフがあります。散布図には、有効な各販売計画が、順守率と有効日数に関してどの位置にあるかが示されています。実績と計画の差が 180 万ドルの有効な契約数がかなり多く、懸念されます。この実績と計画の差への寄与度が最も高い商品と低い商品も表示されます。ほとんどの CRM Analytics ダッシュボードと同様に、Elliott は数量または収益に基づいてデータを表示できます。
グラフには、すべての月の数量と収益の両方の実績と計画の差も表示されます。8 月から 11 月まで差は 230 万ドルを超えていて、8 月がピークです。経営トップにとって、これは CRM Analytics ダッシュボードなしでは気付かなかった重大なパターンです
次に、Elliott は更新時期が近づいている販売計画に注意を向けます。
ビジネスのパイプラインを作成する
[Sales Agreement Pipeline (販売計画のパイプライン)] タブで、Elliott は近々更新がある販売計画のデータや、計画収益の取引先および商品別内訳を確認できます。このデータはさらに今年度、今月、今四半期で並び替えることができます。次の更新で約 2,200 万ドルの収益が計画されていて、Acme Partners と Compactor 9500 がそれぞれ取引先と商品のトップです。
Elliott は、Rayler Parts が販売計画のキャンセルで失った収益額や、今年度に期日が来た販売計画から得た収益額にも目を向けました。ここでも、今月または今四半期のデータを表示するように選択できます。キャンセルされた販売計画はないことがわかり、Elliott はほっとしました。これはビジネスにとってよい兆しです。
もっと売り、もっと作る
CRM Analytics を使用して、Elliott は活動のない取引先を調べ、クロスセルの商機を見つけることができます。
Elliott は [Whitespace Analysis (ホワイトスペース分析)] ダッシュボードを開きます。ここには有効な販売計画のない取引先のリストと、状況がドラフト、期限切れ、キャンセル済みの販売計画数が表示されます。有効な販売計画がほとんどなく、ドラフトの契約がない取引先の場合、主要取引先マネージャーが何らかの新しいビジネスを考え出せるようにします。
このタブには特定の商品がまだ販売されていない取引先も表示されます。特定の商品を販売していない取引先を見つけ、その商品を提案する余地があるか確認できます。Elliott はホワイトスペースでドラフトや有効な販売計画がない取引先があるか確認します。その結果、商品 Ripper 34 は同じ業種セグメントの他の取引先では大量購入されているにもかかわらず、Meridian Partners ではあまり選ばれていないことがわかりました。
Elliott が最後に確認したいのは取引先販売予測の精度です。そこでホームページから最後のダッシュボード [Forecast Analysis (売上予測分析)] を開きます。
精度の高い取引先販売予測
取引先販売予測は販売予測数式と各取引先の市場と成長率に基づいて生成されます。[Forecast Analysis (売上予測分析)] ダッシュボードで、ビジネスアナリストはシステムで生成された売上予測の精度を確認できます。このダッシュボードには、調整後の売上予測の精度も表示されます。Rayler Parts には毎月第 1 週に調整期間があります。この期間に、取引先マネージャーはシステムで生成された売上予測値を受け入れるか、役員の判断、市場トレンド、他の計画に基づいて独自の更新を行うかを選択できます。
[精度] ダッシュボードでは、取引先と商品が精度の高い順に表示されます。精度は平均絶対誤差 (MAPE) 方式で計算されます。システムベースと調整後の売上予測の MAPE の誤差はわずか 1% で、調整が正確であることを示しています。
システム生成の売上予測と調整後の売上予測の両方について、Elliott は月ごとに MAPE 精度トレンドと実績と予測の差を確認できます。
Elliott は [Forecast Analysis (売上予測分析)] ダッシュボードの [履歴] タブに移動しました。[売上予測の期間] で [前会計年度] を選択すると、すべての取引先と商品の純変化率が表示されます。選択した調整期間の売上予測の月ごとの変化も確認できます。
ダッシュボードを公開する
Rayler Parts の主要取引先マネージャーは CRM Analytics を活用しています。データがスプレッドシートに埋もれることがなくなったため、Elliott とチームは迅速にアクションが取れるようになりました。インタラクティブなダッシュボードで、取引先マネージャーは簡単に異常、パターン、アクション可能な指標を検出し、ミーティングやビジネス戦略に活かしています。CRM Analytics を利用して、積極的に顧客やパートナーとエンゲージできます。