CRM Analytics for Consumer Goods Cloud アプリケーションを設定する
学習の目的
この単元を完了すると、次のことができるようになります。
- CRM Analytics アプリケーションを作成して共有する。
- アプリケーションのデータインポート頻度を設定する。
- ダッシュボードを Consumer Goods アプリケーションのホームページとレコードに埋め込む。
アプリケーションを作成する
CRM Analytics アプリケーションを使用するには、特定のテンプレートを使用してアプリケーションを作成し、アプリケーションで表示するデータを定義する必要があります。Fatima は次のようにアプリケーションを作成して Gustavo とチームに共有します。
- アプリケーションランチャーで、[Analytics Studio] を見つけて選択します。
- [作成] をクリックして、[アプリケーション] を選択します。
- [Analytics for Consumer Goods] を検索して選択し、[続行] をクリックします。
- プレビューページにざっと目を通したら、[次へ] をクリックして設定ウィザードを開きます。プレビューページに使用可能なダッシュボードとその他の詳細の概要が表示されます。
- 空白のアプリケーションを作成するか、既存アプリケーションの設定を使用するかを選択して、[次へ] をクリックします。Fatima は、要件に合わせてパーソナライズできるように新規アプリケーションを作成します。
- CRM Analytics では、組織のデータの互換チェックが実行されます。何らかの問題が明らかになった場合、解決手順を含むエラーメッセージが表示されます。
- 問題を修正してから、もう一度アプリケーションの作成を試みてください。チェックが正常に終了したら、[次へ] をクリックします。
- ウィザードの次のページでは、3 つの選択を行う必要があります。
- CRM Analytics で使用するデータの種別を選択します。Fatima は [リテールエグゼキューションおよびセールスデータ] を選択して、店舗コンプライアンス、訪問、収益、数量、平均注文金額などの KPI に関するインサイトを取得します。[リテールエグゼキューションおよびセールスデータ] では、Einstein Discovery ストーリーをアプリケーションに追加することもできます。
- データに適用するセキュリティ述語を選択します。これにより、ユーザーは自分の階層に従ってデータを表示できます。Fatima は [なし] を選択してアプリケーションを表示するユーザーであれば誰にでもデータが表示されるようにします。
- 必要に応じて、Einstein Discovery ストーリー (Maximize Store Sales or Minimize Out-of-Stock Occurrences (店舗の売上を最大化または在庫切れの発生を最小化) など) を選択してアプリケーションに含めることができます。これは任意であり、事前設定済み Einstein Discovery ストーリーを選択しなくてもアプリケーションは作成できます。Fatima はこの項目を空白のままにします。
- [次へ] をクリックします。
- アプリケーションに名前を付けて、[作成] をクリックします。Fatima はアプリケーションに
Analytics for Consumer Goods
という名前を付けます。
11.次の画面にアプリケーション作成の状況が表示されます。このプロセスには数分かかることがあります。完了するとメールで通知されます。ブラウザーを更新してアプリケーションを表示します。
上記の手順を実行するときには次の点に留意してください。
- 「Analytics インテグレーションユーザーに選択項目へのアクセス権がない」という内容のエラーが表示された場合は、項目レベルセキュリティの設定を編集する必要があります。
- リテールエグゼキューションおよびセールスデータに基づいて分析を表示するには、少なくとも 1 つの OrderItem レコードが必要です。注文データがない場合は、リテールエグゼキューションデータのみを使用できます。
- Einstein Discovery ストーリーを含むアプリケーションを作成するには、LightningRetailExecutionStarter および LightningRetailExecutionPlus 権限セットライセンスの両方と、OrderItem オブジェクトに少なくとも 1 つのレコードが必要です。
- アプリケーション作成成功の確認メールに警告メッセージが含まれていても、心配はいりません。組織で有効化されたデータ同期を指している可能性があります。Analytics がアプリケーションの実際のデータフローが開始する前にデータ同期フローを開始しています。この場合のスケジュール設定方法については、アプリケーションの共有方法を学習した後で説明します。
Fatima は、アプリケーションを簡単に作成できたことに喜んでいます。ポイント & クリック操作のみで行えました。
アプリケーションを共有する
アプリケーションの作成が完了した Fatima は、アプリケーションを組織のユーザーに共有することができます。
- アプリケーションがまだ開いていない場合は開きます。CRM Analytics Studio から他へ移動した場合は、戻って [すべての項目] を選択し、アプリケーションを見つけてクリックします。
- をクリックします。
- 次の画面で、[他のユーザーを招待:] の検索項目を使用して、組織の他のユーザーを検索します。
- 選択したユーザーをアプリケーションの [閲覧者]、[エディター]、または [マネージャー] にするかを選択します。
- [追加] をクリックし、次に [保存] をクリックします。
- そのウィンドウを閉じます。
Fatima は主要取引先マネージャー全員に参照アクセス権を付与し、自分自身をアプリケーションのマネージャーに設定します。また、Gustavo を含む営業マネージャーに編集アクセス権を付与して、各自がチームのダッシュボードを管理できるようにしました。
データフローをスケジュールする
Fatima は、CRM Analytics アプリケーションへのデータフローの頻度を管理できることを知りました。正確な分析と予測を行えるように、ダッシュボードには更新されたデータが常に供給されるようにしたいと考えています。
- Analytics Studio で、 をクリックして [データマネージャー] を選択します。
- [データフローとレシピ] を選択します。
- [データフロー] の下でアプリケーションを探し、 をクリックします。
- [スケジュール] を選択し、アプリケーションのデータを更新するモード、時間、日を設定します。データフローによって日々の事業活動が中断されないように、通常の業務時間外を選択します。
- 次の値を選択して [保存] をクリックします。
項目 |
選択 |
スケジュールモード |
時間ベース |
スケジュール基準 |
時間 |
開始 |
12:00 AM |
次の間隔で実行 |
24 時間 |
曜日 |
曜日を選択 |
特定の時間でのキューの追加を停止 |
なし (このボックスを空白のままにする) |
データマネージャー画面には、すべてのデータスケジュールジョブに関する詳細な監視レポートが表示され、実行された各ジョブの状況が示されます。これは、問題をトラブルシューティングするときに非常に役立ちます。
Consumer Goods ホームページにダッシュボードを埋め込む
CRM Analytics for Consumer Goods Cloud アプリケーションは、関連性の高いアクション可能なデータを豊富に含むさまざまな事前設定済みダッシュボードを備えています。ただし、データはコンテキスト内に表示したときに最も効果があります。Fatima は、取引先マネージャーをサポートするために、アプリケーションで最も頻繁に使用されるページにダッシュボードをいくつか追加することに決めました。
まず、アプリケーションのホームページから取りかかることにしました。取引先マネージャーが 1 日の仕事を開始する場所だからです。[Key Account Manager Home (主要取引先マネージャーのホーム)] ダッシュボードは事前設定済みのランディングページで、すべてのダッシュボード内容を一目で確認できる多くの評価指標が詰まっています。Fatima は、このダッシュボードをホームページに追加することに決めました。Consumer Goods アプリケーションに別のタブとして追加することもできます。
- アプリケーションランチャーで、[Consumer Goods] を検索して選択します。
- ホームページで、[設定]、[編集ページ] の順に選択します。
- Lightning アプリケーションビルダーで、[CRM Analytics ダッシュボード] コンポーネントをドラッグしてページレイアウトにドロップします。
- コンポーネントをクリックします。ページの右側で、[Sales Manager Home (営業マネージャーのホーム)] ダッシュボードを検索して選択します。
- コンポーネントの高さを 800 より大きく設定します。Fatima は
1200
を入力します。 - [リンクを新規ウィンドウで開く] を選択します。
- [保存] をクリックして、[有効化] をクリックします。
- [アプリケーションのデフォルト] で [アプリケーションに割り当て] をクリックして Consumer Goods ホームページを特定の Lightning アプリケーションのデフォルトとして選択します。
- このデフォルトホームページを表示する Lightning ページを選択し、[次へ] をクリックします。
- 割り当てを確認して、[保存] をクリックします。
- Lightning アプリケーションビルダーページで [保存] をクリックします。
これで Fatima は、Consumer Goods アプリケーションのホームページでダッシュボードを参照できるようになりました。ダッシュボードは次のセクションに分かれていて、異なるカードに主要な評価指標が表示されています。
- テリトリーのコンプライアンス
- 要注意の店舗
- 要注意の商品
- フィールド営業担当者のパフォーマンス
ここで、取引先マネージャーがビジネスについてトップダウンビューとボトムアップビューを得られるように評価指標が慎重に選定されていることに気づきます。[Sales Manager Home (営業マネージャーのホーム)] ダッシュボードでは、データの全体像を把握する前に興味深い分析ハイライトを確認できます。
レコードページにダッシュボードを追加する
ホームページのほかに、営業マネージャーは 1 日の大半を小売店、訪問、および取引先レコードページに費やしています。Fatima は、マネージャーが売上と収益に関するコンテキストインサイトを取得できるように、分析ダッシュボードをこれらのレコードページに埋め込めるか確認したいと考えています。
そのためには、レコードページを編集し、追加するダッシュボードを選択し、[検索文字列] ボックス適切な文字列を追加する必要があります。たとえば、[Store Embedded (店舗埋め込み)] ダッシュボードを小売店レコードページに追加するには、次の文字列を入力する必要があります。
レコードページ |
ダッシュボード |
文字列 |
小売店 |
Store Embedded |
|
レコードページへのダッシュボードの追加についての詳細は、「Lightning ページへの Analytics for Consumer Goods Dashboards ダッシュボードの組み込み」を参照してください。
Fatima は [Store - Embedded (店舗 - 埋め込み)] ダッシュボードを小売店ページレイアウトに埋め込み、詳細を保存します。
小売店レコードページに移動すると、[Store - Embedded (店舗 - 埋め込み)] ダッシュボードが表示されています。ダッシュボードには、販売計画の収益実現と現在の日付までの計画金額の達成度が表示されています。
実行の準備をする
Fatima は、達成できたすべてのことに満足しています。営業マネージャーは CRM Analytics を使用してビジネスに関する貴重なインサイトを得られるでしょう。Einstein for Consumer Goods Cloud は Alpine Group の小売活動を大幅に最適化したのに対し、CRM Analytics は営業マネージャーが目標を達成するための豊富なインサイトやツールを提供しました。