Tableau Architect (Winter '26)
学習の目的
この単元を完了すると、次のことができるようになります。
- Migration SDK を使用して、ユーザー、コンテンツ、ガバナンスを Tableau Server から Tableau Cloud に移行する。
- メタデータ MCP を使用して AI アプリケーションを Tableau に統合する方法を示す。
- ユーザー属性を実装してデータアクセスを管理し、組み込みの Tableau コンテンツをパーソナライズする。
- プライベートコネクトを使用して、Tableau Cloud でセキュアな AWS 接続を設定する。
- Tableau Cloud Manager でクラウド管理者の認証と MFA 設定を管理する。
Tableau Migration SDK を使用して Tableau Cloud への移行を効率化する
組織がイノベーション、スケーラビリティ、セキュリティのメリットを活用する目的で Tableau Cloud に移行する場合、Tableau Migration SDK は、開発者がユーザー、コンテンツ、ガバナンス構造を Tableau Server から移行するための柔軟な手段になります。この SDK は Python または .NET 開発者向けに設計されているため、カスタム移行アプリケーションを構築して、ワークブック、データソース、プロジェクトの転送をサポートすると同時に、ログを取得して転送中の要素を変換できます。
Migration SDK は、コンテンツの定期的な移行ではなく、1 回限りの移行を想定し、自動化やカスタマイズを必要とする大規模ユーザー環境のお客様向けに最適化されています。リリースが比較的小規模な場合は (ユーザーが 100 人未満)、「手動移行ガイド」のほうが適している可能性があります。また、内部に開発リソースがない場合は、Tableau のプロフェッショナルサービスや経験豊富なパートナーを利用できます。
Tableau Server と Tableau Cloud には多くの類似点がありますが、機能、REST API のサポート、プラットフォーム機能が異なり、自動的に移行できる内容が異なることがあります。この SDK はスタンドアロンアプリケーションではありません。一部の項目に手動の処理を要する可能性があります。また、計画時に、サポートされていないコンテンツタイプや REST API の対象外など、テクニカル上の特定の制限事項を考慮しておく必要があります。
組織が Migration SDK を使用すれば、クラウドネイティブ環境に自信をもって移行し、管理を効率化して、データワークフローを強化し、スケーラブルな Tableau Cloud のリリースを最適化するための基盤を整えることができます。
Tableau MCP と AI のインテグレーションを検討する
Tableau MCP (Model Context Protocol) は、Tableau と直接統合する AI アプリケーションを簡単に構築するための開発者ツール、API、リソースのスイートです。プラットフォームをビジュアライゼーションの先へ拡張し、データ、メタデータ、メトリクスにプログラムでアクセスできるようにして、更にスマートなデータドリブンの AI ソリューションを実現します。
Tableau MCP の主な機能を使用して次のことを実行できます。
- VizQL データサービス (VDS) API を使用してプログラムで Tableau データにアクセスし、パブリッシュされたデータソースの絞り込み、集計、クエリを実行する。
- Tableau メタデータ API を使用して、パブリッシュされたデータソースの項目の説明やスキーマの詳細などのメタデータを取得する。
- Pulse API を使用して、Pulse メトリクス、Pulse メトリクス定義、Pulse サブスクリプション、Pulse メトリクス値インサイトバンドルなど、Pulse のメトリクスを統合する。
- Claude Desktop、Cursor など、MCP と連携する AI ツールをサポートする。
- Tableau Cloud と Tableau Server でパブリッシュされたあらゆるデータソースを処理できます。
Tableau MCP には、開発者向けのプリミティブとツールの包括的なセットが付属します。こうした機能を使用して AI ドリブンのアプリケーションを構築すれば、Tableau データに直接クエリを実行したり、メタデータにアクセスして自動化されたインサイトを取得したり、Pulse メトリクスをワークフロー、ダッシュボード、外部システムに統合したりすることができます。その結果、組織は Tableau を AI、自動化、高度な分析のデータプラットフォームとして活用できるため、手動のダッシュボードやビジュアライゼーションだけに頼る必要がなくなります。
ユーザー属性を使用してデータアクセスをカスタマイズして管理する
Tableau 接続アプリケーションを使用すると、ユーザーのコンテキストに基づいて、組み込みコンテンツのデータアクセスを管理してパーソナライズできます。ロール、部門、場所などのユーザー属性を JSON Web トークン (JWT) に追加して、ワークブックでユーザー属性関数を活用すれば、データアクセスポリシーを適用し、各ユーザーのエクスペリエンスを調整できます。
ユーザー属性には主に 2 つの役割があります。1 つは、ユーザーに参照が認められている内容のみを表示して、データセキュリティを強化することです。もう 1 つは、ユーザーのロールや地域に関連のあるコンテンツを表示して、パーソナライズを可能にすることです。この役割を果たすためには、サイト管理者またはサーバー管理者がまずユーザー属性設定を有効にし、接続アプリケーションを設定して、JWT に属性を追加する必要があります。続いて、コンテンツ作成者が適切なユーザー属性関数をワークブックに追加して、そのユーザーに許可されているデータのみが組み込みビューに表示されるようにします。
Tableau 組み込み API を使用すれば、カスタマイズされたコンテンツを外部アプリケーションに組み込んで、ユーザーのコンテキストに応じてパーソナライズされたエクスペリエンスを創出できます。既知の制限として、非組み込みのワークフローや特定の認証プロトコルなど、Tableau Cloud や Server 環境に特定の制約があります。
AWS 用プライベートコネクトを使用する
Tableau Cloud 管理者は AWS 用プライベートコネクトを使用して、Tableau Cloud と AWS でホストされるデータソース間にセキュアなプライベート接続を作成できます。AWS PrivateLink 上に構築されたこの接続は、プライベート IP アドレスを使用するため、データトラフィックが公開インターネットに流出することがありません。このセキュアな設定により、データトラフィックをプライベートネットワーク内に維持するという組織の要件が満たされます。
プライベート接続を作成して特定のサイトに割り当て、接続の詳細を作成者やサポートグループと共有できます。プライベートコネクトを使用する組織は、各自のクラウド環境に対するコントロールとセキュリティを維持しながら、AWS でホストされているデータを安全に統合できます。
Tableau Cloud Manager の認証を使用する
Tableau Cloud Manager (TCM) は、クラウド管理者が Tableau Cloud 環境を一元管理して監視することができる最新のツールです。TCM でサイトのアクティビティ、リソースの使用量、設定を可視化できるため、組織が複数の Tableau Cloud サイトのパフォーマンス、セキュリティ、コンプライアンスを維持できるようになります。TCM の 1 つのインターフェースに管理タスクが集約され、手作業が減少し、運用効率が向上します。
TCM は一般的な管理機能のほか、堅牢な認証機能とセキュリティコントロールも備えています。たとえば、多要素認証 (MFA) を適用することや、Google や Salesforce といった ID プロバイダー経由のシングルサインオン (SSO) を設定すること、緊急アクセス用の復旧コードなどの検証方法を管理することができます。こうした機能により、組織で多様な ID システムを利用できる柔軟性を維持しながら、クラウド環境へのアクセスが承認されたユーザーに限定されます。
また、TCM を使用すれば、クラウド管理者が複数のサイトに対するサイトレベルの設定やユーザーアクセスポリシーを監視できるため、セキュリティやガバナンスの標準を一貫した方法で適用できます。運用状況の監視とセキュアなユーザー管理を兼ね備えた Tableau Cloud Manager があれば、組織はコントロールとコンプライアンスを維持しながら、Tableau Cloud を自信をもって拡張することができます。
まとめ
上記の機能を組み合わせれば、優れた柔軟性、セキュリティ、自動化を発揮する Tableau の可能性が広がります。大規模組織は Migration SDK を使用して、Tableau Cloud への移行を効率的に進めることができます。Tableau MCP とユーザー属性により、スマートでパーソナライズされた分析エクスペリエンスが実現します。AWS トラフィックをプライベートネットワーク内に維持するプライベートコネクトによってデータセキュリティが強化され、Tableau Cloud Manager で MFA や一貫した認証ポリシーを適用できます。組織がこうした機能を導入すれば、イノベーションを加速し、データを保護し、それぞれのユーザーにシームレスな分析エクスペリエンスをもたらすことができます。