Tableau Blueprint を知る
学習の目的
この単元を完了すると、次のことができるようになります。
- データ主導型組織のパフォーマンスが高い理由を説明する。
- Tableau Blueprint 手法について説明する。
- Tableau Blueprint ジャーニーで最初に実行する手順を挙げる。
- モダンガバナンスとは何かを説明する。
データ主導型組織はパフォーマンスが高い
Tableau のミッションは人々がデータを見やすく理解しやすくすることです。人々はこれまでにデータを利用してさまざまな素晴らしいことを実現してきており、このミッションはますます重要になっています。たとえば、データ主導型組織は自社のビジネスで何が起きているかを正確に把握し、すばやくスマートな判断を下します。その判断は意見ではなくデータに基づいているため、全員の見解を一致させるのも容易です。
IDC InfoBrief『Why You Should Care About Data Culture (データカルチャーを重視すべき理由)』によると、データ主導型組織は次のような成果を挙げています。
- 顧客を追加する可能性が 23 倍高い
- 収益を 10% 以上増やす可能性が 1.5 倍高い
- 顧客を維持する可能性が 9 倍高い
このような画期的な成果を組織はどのようにして達成するのでしょうか? 成功するデータ主導型組織は、適切なテクノロジーを展開して適切なカルチャーを培うために戦略的な投資を行います。
この数式のカルチャーの部分から始めましょう。分析の拡大に成功する組織には強力なデータカルチャーがあります。データカルチャーでは、組織内の誰もが必要なデータを使用できます。組織が強力なデータカルチャーを形成すると、人々のデータに対する考え方や行動に抜本的な変化が生まれます。組織全体の意思決定がデータ主導のものになります。
次にテクノロジーについて考えてみましょう。適切なデータと分析テクノロジーは成功するデータカルチャーを作り上げるための基盤です。Tableau プラットフォームのようなテクノロジーを使用することで、信頼できるデータの全体像を把握できるようになるため、新しいユーザーにとっては障壁が小さくなり、高度なユーザーは能力をさらに高めることができます。全体像を把握できることに加えて、セルフサービスの分析機能を使用できることで、すばやくスマートな判断が可能になります。
これで、活発なデータカルチャーを作成し、強力でアクセスしやすいテクノロジーを実装して、誰もがデータ分析を利用できるようにすることで、成功するデータ主導型組織を形成する準備ができましたが、具体的には何をすればよいのでしょうか?
Tableau Blueprint のご紹介
Tableau Blueprint は責任をもって分析プログラムを拡張する方法を示す、実績ある手法です。指示的で反復可能なガイダンスが提供され、ユーザーはデータの使用をより幅広く深く拡大し、組織で活発なデータカルチャーを形成することができます。Tableau Blueprint には何千ものお客様の専門知識に裏付けされたベストプラクティスが集められており、反復可能なプロセスを使用してコア機能を作成し、投資によるビジネス価値を短期間で実現できます。無料で使用できるのもうれしいですね。
このモジュールでは、組織が Tableau Blueprint を使用してデータや分析の使用を拡大する方法の概要を説明し、取り組みの開始に役立つ主要なリソースを紹介します。
最初のステップは何か?
Tableau Blueprint の道のりは、まず分析計画を定義するところから始まります。分析への投資を成功させるには、このステップが不可欠です。
このステップでは、組織のビジネス目標や目的を検討し、「そのビジネス成果を得るにはデータをどのように使用すればよいか」について考えます。分析プロジェクトを具体的なメトリクス、目的、包括的な会社計画に直接結びつけることができれば、より効率的な分析プログラムを作成できます。
データ主導型組織になるには、組織内の全員に新しいスキルセット、プロセス、行動の変更が求められます。この変更を統制するには、さまざまなステークホルダーとのパートナーシップが必要です。そこで、次のステップでは担当役員を特定し、プロジェクトチームを編成します。
このグループには、事業部門担当役員、データおよびテクノロジー、データスチュワードからの個人が含まれ、消費者を含めることもできます。担当役員とプロジェクトチームは分析環境の初期導入に重要な役割を果たします。さらに、成功するデータカルチャーにつながる行動や理念を推進することで、データと分析の拡大に貢献します。
成功するデータ主導型組織には次のような主要な役割が見られます。
- ビジネスリーダー: ビジョンを設定し、イニシアチブに関してメンバーの認識を一致させます。
- サーバー管理者: サーバーパフォーマンスを監視して維持します。
- プロジェクトリーダー: 認証されたデータソース、コンテンツの見つけやすさを管理し、セルフサービスのフォローアップソリューションをサポートするようにプロジェクトを設定します。
- データスチュワード: データソースを管理し、データソースについてアドバイスします。
- コンテンツ著者: 分析を開発します。
- コミュニティリーダー: ユーザーがリソースにアクセスするのをサポートし、ユーザーの学習ジャーニーを促進します。
計画、役員、プロジェクトチームを定義したら、作業に取りかかるための基盤が完成します。それがどのようなものか見てみましょう。
主要な柱を知る
Tableau Blueprint は 3 本の主要な柱であるアジリティ、技能、コミュニティで構成されています。それぞれの柱は重点領域であり、いくつかのサブトピックである通過点に分割されます。通過点は根拠に基づくベストプラクティスの概要を示します。
主要な柱 | 通過点 | 集中 |
---|---|---|
俊敏性 |
展開、モニタリング、メンテナンス |
ビジネスニーズの変化に合わせて進化する安全で安定した環境を展開します。 |
技能 |
教育、測定、分析ベストプラクティス |
従業員に意思決定のためにデータを表示して理解する方法を教育します。 |
コミュニティ |
コミュニケーション、エンゲージメント、サポート |
データの専門家や意欲あるユーザーのコミュニティを作成することで、中心的チームに対するサポートのプレッシャーを軽減したり、データ主導の成功を祝ったりします。 |
モダンガバナンスを取り入れる
Tableau Blueprint のベストプラクティスを適用するときに組織はセキュリティと探索のためのデータアクセスの適切なバランスを見つける必要があります。
Tableau では、モダンガバナンスが重要であると考えています。これは、オープン性と共有によってセキュリティとプライバシーのバランスを取るフレームワークです。Tableau Blueprint では、コントロール、役割、プロセスを考慮することで、そのバランスを見つける方法についてのガイダンスが提供されます。
ガバナンスは頻繁に再確認する必要があることを知っておいてください。世界の変化のペースは加速する一方であり、皆さんの環境のビジネスニーズ、データ、コンテンツ、ユーザーも変化し続けています。良いガバナンスモデルはそのような変化とともに進化するため、組織は順調に採用を促進し、データを安全に使用できます。
さらに先へと進む準備はできていますか? 次は、主要な柱を詳しく見ていきましょう。