フローをアクティブ化して監視し、トラブルシューティングを実施する
学習の目的
この単元を完了すると、次のことができるようになります。
- フローをアクティブ化してデータを自動的に同期する。
- フローを監視してトラブルシューティングする。
この単元では、まず本番環境でフローをアクティブ化する方法を学習します。次に、実行中のフローを監視してトラブルシューティングする方法を学習します。
フローをアクティブ化する
フローをテストして納得がいったら、Stripe のライブモードと Salesforce 本番組織を使用してフローをアクティブ化できます。
まず、既存のテストモード Stripe接続を、新しく作成したライブモード Stripe 接続に切り替えます。そして、既存の NTO Sandbox 組織接続を、新しく作成した NTO 本番組織接続に切り替えます。最後に、フローをアクティブ化します。フローがアクティブになると、Stripe と Salesforce 間でインテグレーションタスクを実行できます。
Stripe からライブモードのシークレット API キーを取得してあるものと想定します。ライブモードのシークレット API キーには sk_live_
というプレフィックスがついています。ライブモードのシークレット API キーを使用することで、フローがライブトランザクションを実行して、顧客の支払を受け取る準備ができたことを示します。
次の手順に従ってフローをアクティブ化します。
- [Sync Stripe Customers with NTO Org Accounts (Stripe の顧客を NTO 組織の取引先と同期)] フローで [Edit (編集)] をクリックします。
- フローのステップ 1 に移動し、省略記号アイコンをクリックし、[Change Connection (接続を変更)] を選択します。
- [Connection (接続)] 選択リストをクリックし、[Add New Stripe Connection (新しい Stripe 接続を追加)] をクリックします。
- 接続に
Live NTO Stripe
(ライブ NTO Stripe) と名前を付け、ライブモードのシークレット API キーを貼り付けて、[Create (作成)] をクリックします。 - フローのステップ 2 に移動し、省略記号アイコンをクリックして、[Change Connection (接続を変更)] を選択します。
- [Connection (接続)] 選択リストをクリックして、[Live NTO Stripe (ライブ NTO Stripe)] を選択し、[Change (変更)] をクリックして [Confirm (確認)] をクリックします。
- フローのステップ 3 に移動し、省略記号アイコンをクリックして、[Change Connection (接続を変更)] を選択します。
- [Connection (接続)] 選択リストをクリックし、[Add New Salesforce Connection (新しい Salesforce 接続を追加)] をクリックします。
- この接続に
NTO production org
(NTO 本番組織) と名前を付け、[This is a sandbox organization (これは Sandbox 組織です)] チェックボックスはオフのままにして、[Create (作成)] をクリックします。 - NTO 本番組織のユーザー名とパスワードを入力して、[Log In (ログイン)] をクリックします。
- [Allow (許可)] をクリックし、MuleSoft Composer に権限を付与します。MuleSoft Composer で接続が自動的にテストされます。エラーメッセージが表示されなければ、NTO 本番組織に正常に接続されています。
- フローのステップ 4 に移動し、省略記号アイコンをクリックして、[Change Connection (接続を変更)] を選択します。
- [Connection (接続)] 選択リストをクリックして、[NTO production org (NTO 本番組織)] を選択し、[Change (変更)] をクリックして [Confirm (確認)] をクリックします。
- フローを保存します。
- [Activate (アクティブ化)] をクリックします。フローが実行され、Stripe の新しい支払の顧客を NTO 組織の取引先と自動的に同期します。
フローがアクティブになったところで、次はフローを監視し、問題が発生したらトラブルシューティングする方法を見ていきます。
フローを監視してトラブルシューティングする
フローがアクティブになると、バックグラウンドで継続的に実行されます。MuleSoft Composer は、フローのデプロイ先、その管理方法、パフォーマンスを最適化するために拡張が必要な状況を自動的に判断して処理します。
フローのランタイムインスタンスにエラーが発生すると、(MuleSoft Composer で Salesforce 組織のメール通知が設定されている場合は) MuleSoft Composer からメール通知が送信されます。そのため、MuleSoft Composer から通知が来ていないか、メールをチェックする必要があります。メール通知設定の詳細は、「MuleSoft Composer のインストールと設定」を参照してください。
通常はメール通知に、エラーが発生しているフロー、合計実行回数のうち失敗した実行回数、レポートの開始時刻と終了時刻が表示されます。こうした情報に応じて、エラーのトラブルシューティングの手順を実行する必要があります。
MuleSoft Composer から [Sync Service Cases with Slack Notifications (サービスケースを Slack 通知と同期)] というフローの 1 つでエラーが発生したことを通知するメールを受信したとします。
次の手順に従ってフローをトラブルシューティングします。
- メール通知を開きます。次のように表示されます。
- フロー名のリンクをクリックします。MuleSoft Composer が起動してフローの詳細ページが開き、その実行履歴が表示されます。
- 失敗したインスタンスが 1 つ以上表示されている場合は、[Any Status (任意の状況)] 選択リストから [Status Failed (状況: 失敗)] を選択して、実行履歴を失敗したインスタンスに絞り込みます。以下は [Sync Service Cases with Slack Notifications (サービスケースを Slack 通知と同期)] フローの失敗したインスタンスの例です。
- 失敗したインスタンスの [CLIENT_ERROR] をクリックします。ランタイムエラーメッセージの詳細が表示されます。この例では、Slack チャンネルに無効な値が渡されたため、インスタンスが失敗しています。この問題を解決するには、Slack チャンネルに有効な値を入力します。
ライセンスの期限が切れていると MuleSoft Composer にアクセスできません。MuleSoft Composer ライセンスの期限が切れる前に更新してください。
これで終了です! ここでは、MuleSoft Composer を使用して、Stripe の顧客を Salesforce の取引先と自動的に同期するインテグレーションフローを作成して実行しました。その結果、手作業をなくし、ニアリアルタイムのインテグレーションを実現できました。
まとめ
このモジュールではまず、Stripe の顧客を Salesforce の取引先と常に同期させるという課題を検討しました。次に、Stripe の顧客を Salesforce の取引先と同期する MuleSoft Composer ソリューションについて学習しました。最後に、MuleSoft Composer を使用してフロー作成タスク (フローの作成準備、フローの設計とテスト、フローのアクティブ化、フローの監視とトラブルシューティングなど) を実行する方法を学びました。
MuleSoft Composer の使用に関する他の一般的なインテグレーションの問題を解決する手順を確認するには、「MuleSoft Composer」Trailmix の他のモジュールを受講してください。