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Salesforce Starter でビジネスの成長を実現

営業、サービス、マーケティングをカバーする 1 つのアプリで顧客との関係を深める

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ソフトスキルを使用して、より多くの商談を成立させる

学習の目的

この単元を完了すると、次のことができるようになります。

  • セールスプロセスで使用するソフトスキルのユースケースを明らかにする。
  • 営業時に見込み客および顧客と効果的にコミュニケーションする。

ソフトスキルによってセールスプロセスがどのように支援されるか?

セールスプロセスのすべてのステップで、特定のソフトスキルセットを使用して、見込み客とコミュニケーションを行い、情報を収集します。ソフトスキルを正しく使用することで、営業担当は見込み客をパイプラインの下方に進めて商談を成立させ、その結果、会社の収益を高め、コミッションも確保できます。 

各フェーズに適用されるソフトスキルと、ソフトスキルによって見込み客への営業を成功させる方法を見てみましょう。

プロスペクティングとリード評価
セールスプロセスの最初のステップは、製品やサービスに関心のある人を見つけることです。このステップはプロスペクティングとも呼ばれ、ビジネス開発担当者 (BDR) が担当します。BDR は、オンラインやネットワーキングを通じて調査を実施し、役職、業界、会社の規模、ニーズに基づいて理想的な営業対象となる企業や個人を見つけます。

ソフトスキルが大きく関わってくるのは、BDR が見込み客に最初の連絡を行うときです。多くの場合、このような連絡は売り込み電話 (紹介を伴わない電話) で行われます。見込み客の多くはすぐに電話を切ってしまいますが、調査時に発見した共通の関心事を会話に取り入れることで、相手を引き付け続け、親密な関係を築くことができます。その際に自由回答形式の質問を使用すると、見込み客のニーズと状況を明らかにするのに役立ちます。見込み客が情報を話すときには、アクティブリスニングを実践すると重要な詳細情報やインサイトに気づくことができます。苦労していることや困難なことに相手が言及したら、共感することを忘れないでください。

たとえば、天然水を販売する会社の BDR である Ana が見込み客に売り込み電話をかけるとします。見込み客を引き付け続けるために、個人的なつながりを生み出す挨拶で会話を始め、その後に情報を収集する質問 (「見込み客の評価」とも呼ばれます) を続けていきます。

「Manuel 様、いつもお世話になっております。IceCold Water Company の Ana と申します。突然のお電話で失礼いたします。私の友人から Manuel 様が近々予定されていらっしゃるチャリティイベントについて耳にしたのですが、今、少しお時間よろしいでしょうか。このようなイベントを多数開催されていらっしゃると伺いました。世間は狭いもので、実は私も去年参加して楽しい時間を過ごしました。素晴らしいパーティでした。

ところで、今年の軽食関係で苦労されていると友人から聞いたのですが、ぜひお手伝いさせていただけないでしょうか。高級天然水を大口でご注文いただくと、特別割引でご提供できるかと存じます。ぜひ、イベントについてもう少し詳しくお聞かせいただけますでしょうか?」

短い売り込み電話中にさまざまなことを行えますが、ソフトスキルを巧みに使用すると、見込み客が購入する可能性があるかどうかを評価できる情報を得ることができ、見込み客をセールスプロセスの次のステップ「ディスカバリーコール」に移行させることができます。

ディスカバリーコールによるフォローアップ
最初の売り込み電話をかけた後、理想的なフォローアップ対象となる見込み客の作業用リストを用意できるはずです。このフェーズで行いたいことは、見込み客が何を必要としているか、予算はいくらか、どのようにして見込み客を支援できるかについて正確に特定することです。詳細情報の収集はディスカバリーと呼ばれます。

最初の売り込み電話とほぼ同じく、ディスカバリーの成功には、親密な関係の継続的構築、具体的な情報を得るための自由回答形式の質問、魅力的なセールスピッチの作成に使用できる重要ポイントを保持するためのアクティブリスニングを行うことが必要です。おそらくこのフェーズで最も重要なのは、見込み客の返答をミラーリングして、相手のニーズと状況を完全に理解できるようにすることです。

しばし、BDR の Ana に戻りましょう。Ana は、ディスカバリーの一環として、より詳しい情報を得るために Manuel に再び電話をかけます。

「Manuel さん、いつもお世話になっております。IceCold Water の Ana です。先日はありがとうございました。いかがお過ごしでしょうか? イベントの準備は順調ですか? それはよかったです。

本日は、イベントの詳細をもう少しお伺いできればと思って再度連絡させていただきました。現在提案書を作成しているところなのですが、必要なものを確認させていただきたいと思っております。先日のお話では、予想される招待客は 50 名だったと思いますが、間違いなかったでしょうか? イベントの所要時間はどれくらいでしょうか? もしかすると、ケータリングと軽食に関して予算がおありでしょうか?

ありがとうございます、Manuel さん。大変参考になりました。数日のうちに、アカウントエグゼクティブの 1 人から正式な提案をさせていただきます。すぐに連絡を差し上げます。イベントが待ち遠しいですね」

セールスコール
BDR が売り込み電話とディスカバリーコールをうまく行い、見込み客がセールスピッチの有望な対象者と確認したら、見込み客の情報はアカウントエグゼクティブ (AE) に渡されます。AE は正式なセールスコール (および、必要に応じて、販売する商品またはサービスのデモンストレーション) を行ってフォローアップします。

セールスプロセスの早期のフェーズで使用されるソフトスキルのいくつか (特にアクティブリスニングとミラーリング) をここで使用します。セールスコール中、営業担当はかなりの時間をかけて話をする可能性が高いですが、会話を独占しないことをお勧めします。最も良い基準として示されることが多いのは、トーク比率 40/60 (担当者が話をするのは会話時間の 40% とすること) です。こうすることで、見込み客が伝える懸念事項、疑問などの重要ポイントに傾聴する時間を十分に持つことが可能になり、その情報でピッチを調整できます。

ビデオ電話または対面でセールスコールを行う場合は、身振りや表情に気を配ることも大切です。相手の身体的なサインがネガティブなものであれば、伝える内容を変えたり、プレゼンテーションの焦点を定め直したりしましょう。

製品やサービスの機能を説明するときには、見込み客がすでに明確化したニーズに沿って行うようにします。このように「誘導」することにより、見込み客の問題に最適なソリューションを保有していることを明らかにすることができます。

また、反論されたら、共感を示しながら返答し、反論をミラーリングしてきちんと理解できるようにします。こうすることで親密な関係が構築され、見込み客のためを思って心から気遣っていることが示されるため、信用を築き上げることができます。

最後に、商談の細かな点を話し合うときに、自分がいつの間にか交渉している、または説得することに重きを置いていると気付くことがあります。おそらく、このような状況になるのはセールスコール後にフォローアップコールを行うときです。見込み客がピッチについて検討して、さらなる反論を述べる機会を持ってからのことであるため、このフェーズではさほど重要ではありませんが、会話がそこまで進めば留意することが重要です。 

上手なセールスコールを展開する方法の例として、Manuel と Ana の AE である Sophie の会話を見てみましょう。

Zoom のセールスコールで、男性の見込み客と話をしている女性のアカウントエグゼクティブ。

Sophia が Zoom で Manuel に電話をかけます。2 人が挨拶を交わした後、Sophie はセールスピッチに移り、天然水を大口で Manuel のイベントに納入する提案を示します。

Manuel: [眉をひそめて] 「Sophie さん、この提案は素晴らしい内容で、ご支援いただけることも大変嬉しく思っていますが、予算が削減されてしまったためお願いできるかわかりません。」

Sophie: 「そうですか、Manuel さん。予算が削減されたとのこと残念です。こういうことは困りますよね。イベント直前であればなおさらです。ではこうするのはいかがでしょうか。高級ラベルと普通ラベルの IceCold Water を半々にすると、コストを 20% 抑えることができます。これで少しはお役に立てるでしょうか?」

Manuel: 「素晴らしいご提案ありがとうございます! ですが、少し考えさせてください。予算に合うか確認します。折り返し連絡してよろしいでしょうか?」 

Sophie: 「もちろんです、Manuel さん。フォローアップの日時を決めましょう。何か他の質問があれば、メールでも構いませんからぜひご連絡ください。」

商談成立
商談成立は、見込み客がついに契約書に署名をするときです。この時点まで、多くの時間と努力を費やして契約にこぎつけました。どのように見込み客の問題を自社商品で解決し、問題を減らすことができるかということをしっかりと主張し、次は見込み客が購入する気になっているかどうかを確かめるときです。

これまで説明してきたソフトスキルはすべて商談成立の電話中に利用できますが、最も重要な 2 つのスキルは交渉と説得です。これは、見込み客の最も重要なニーズを特定し、問題を解決する満足いく妥協案を見つける機会であるとともに、販売目標を達成する機会でもあります。そこに辿り着いて最終的に商談を成立させるには、オファーやインセンティブの追加 (無料のギフトなど) という独自のメリットを打ち出しながら説得を行うことが必要になる場合があります。

Sophie が Manuel との商談を成立させる様子を見てみましょう。

数日後、Sophie は、予定していたフォローアップ日時に Manuel に電話をかけます。 

Sophie: 「Manuel さん、いつもお世話になっております。その後いかがでしょうか? イベントまであと数日ですね。すべて準備は整っていますか?」

Manuel: 「実際のところ、順調に進んでいます。いくつか片付けることはありますが、もう少しで終わりそうです。」

Sophie: 「それはよかったです。安心しました。直前の変更や予算削減への対処もありましたし、これまでの素晴らしいご対応に脱帽いたします。」

Manuel: 「ありがとうございます。イベントが待ち遠しくてなりません。ようやくここまで来ました!」

Sophie: 「ところで、いくつか片付けることがあると言えば、先日お話した提案について確認させていただきたいのですが。お話した 20% の割引についてお考えいただけましたでしょうか? イベントに直接お届けすることはまだ可能です。」

Manuel: 「ええ、考えてみました。素晴らしいお話だと思うのですが、ご提案いただいた 500 本という量を考えると妥当なのかわかりません。十分な数だと思えなくて。」

Sophie: 「そうですよね、わかります。暑くなりそうなので、500 本では足りないかもしれませんね。では、コストはそのままで、標準ラベルの IceCold Water を 100 本追加するとしたらいかがでしょうか?

Manuel: 「そうですね、かなり良いご提案だと思います。わかりました、それで大丈夫だと思います。契約書を送っていただけますか? 署名いたします。」

Sophie: 「良かったです! ええ、もちろん契約書は本日お送りします。署名のうえ、明日までにご返送いただけますか?」

Manuel: 「わかりました。」

アップセルとクロスセル
商談が成立したところで、お祝いをする時間です! けれども、これでセールスプロセスが終わりというわけではありません。商談の中で特に簡単なのは、既存顧客を相手にする場合です。なんといっても既存顧客はすでに会社とその商品を信頼しているため、もっとセールスしてみない手はありません。

このような継続的な販売は、アップセル (より高価な商品やサービスをピッチすること) またはクロスセル (同じくらいの価格帯で在庫にある他の商品やサービスをピッチすること) とも呼ばれています。通常、当初の販売後、数か月 ~ 1 年以内、営業担当がお客様が購入に満足していると確信できたら行います。

ここで利用できるソフトスキルは、先のセールスコールと商談成立のステップで利用したものと同じ (アクティブリスニング、ミラーリング、交渉、説得、誘導) です。このフェーズまで来ると、このスキルの多くは簡単に思えるでしょう。なぜなら、すでに顧客を知っていて、その顧客がアップセルとクロスセルにどのように返答するかを予測できるからです。

Sophie と Manuel がアップセルに対応する様子を見てみましょう。

Manuel のイベントが終わった後の初期に、Sophie は、すべてがうまくいったことを確認する電話を数回かけ、購入から 6 ヶ月経った頃にアップセルの提案を行うフォローアップを行いました。

Sophie: 「Manuel さん、いつもお世話になっております。あれから数か月経ちましたが、その後どのようにイベントの準備が進んでいるかと思い、お電話を差し上げました。先日のイベントが新聞に取り上げられているのを拝見しました。あなたが躍っている写真、素敵でした!」 

Manuel: [笑い声] 「ええ、すべてが素晴らしい夜でした。このところ、多数のイベントで成功を収めることができていて、参加者も増えています。嬉しい限りです。」

Sophie: 「本当にそうですね。趣旨も素晴らしいですし。このような支援を目にすることができ、感激です。またお手伝いさせていただければ嬉しいです。実は、カスタムラベルの新しい特別天然水をリリースしたところなのですが、次回の祝賀会で使っていただければと思いまして。少しばかり高級になりますが、カスタマイズできるのでぴったりではないかと思っています。無料でボトルにイベントのロゴを入れることも可能です。」 

Manuel: 「実は、祝賀会で渡す贈答品を探していたところでして、この商品はうってつけだと思います。予算についてまたご連絡させてください。そこから話を詰めましょう。」

Sophie: 「承知しました。ありがとうございます、Manuel さん。ご連絡がなければ、1 週間後くらいしてご連絡いたします。」

ソフトスキルを利用してセールスプロセスをうまく完了する方法を学習しました。これで、プロスペクティング、セールスコール、商談成立、アップセル/クロスセルに飛び込む準備が万端です!

リソース

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