マーケティング向け Slack を知る
学習の目的
この単元を完了すると、次のことができるようになります。
- Slack がマーケティングチームやマーケティングプロセスにどのように役立つかを説明する。
- Slack によってチームの効果が高まるしくみを説明する。
- Slack によってマーケティングチームがキャンペーンを効率的に実行できるしくみを説明する。
Slack は働き方の未来
Slack とは言うなれば、企業の仮想本社です。社内のすべてのユーザーをつなぎ、リアルタイムまたは非リアルタイムで、対面、リモートを問わず、構造化された方法でカジュアルに自発的に共同作業できるようになっています。
さまざまな会話が Slack に集約され、情報を簡単に見つけることができ、コラボレーションがシームレスに行われ、チームのお気に入りのアプリがこの 1 か所に接続されています。Slack は組織全体での知識の共有を促進し、すべてのメンバーがアイデアやそのアイデアの持ち主と直接かつ即座に関わりを持てるようにします。
Slack は次の 3 つの柱で効果を発揮します。
- 人: Slack は、チームが迅速に行動し、認識を一致させ、つながりを感じることができるシンプルな方法です。
- パートナー: 世界最大で最も安全なビジネスコラボレーション用ネットワークにアクセスできます。
- システム: ビジネスプロセスを一元管理することで、データからアクションまでの最短パスを実現できます。
つまり、Slack は働き方の未来を表しています。
Slack ファーストなマーケティングとは
顧客に適切なメッセージを適切なタイミングで届けるキャンペーンやジャーニーを作成するために、マーケティング担当者にはソフトスキルと技術的スキルの両方が必要です。
マーケティング担当者に求められる重要なソフトスキルには次のものが含まれます。
- 効果的なストーリーを伝える
- コンテンツ戦略を作成する
- コンテンツとコンテンツ操作を管理する
- カスタマージャーニーを作成する
- 業界を理解する
さらに次のような技術的なスキルも必要です。
- データの管理と分析を行う
- メッセージ配信を最適化するためにオーディエンスをセグメント化する
- 人工知能とオートメーションを使用してデータ主導の判断を下す
マーケティングチームは毎日このようなスキルを駆使しています。キャンペーンのアイデアに関するブレインストーミングを行い、クリエイティブアセットの作成や承認を行い、パフォーマンスデータを分析し、さらには、変化した世界に適用するために、需要を生成し顧客セグメントへの理解を深めるための新しい方法を見つけています。今日のマーケティング担当者が成功するために重要なのは、対面イベントを通じてリードを見つけることではなく、革新的なハイブリッドエクスペリエンスやオンラインエクスペリエンスを作成して、ますます高まる顧客の期待に応えることです。また、プロセスのボトルネックを取り除き、時間を有効活用することも重要です。
この新しい状況の中で、Slack はチームが業務の効率をさらに向上させるのに役立ちます。全員が Slack でコラボレーションを行えば、次の特長を備えたツールを使用することになります。
- マーケティングチーム、協力部署、ベンダー、パートナーから成るメンバーによる合理化されたやり取りのために最適化されている
- マーケティング・CRM ソフトウェアと統合されているため、全員がキャンペーンと取引先に関する情報を参照できる
- 自動化によって定型タスクを減らし、マーケティングワークフローを合理化する
マーケティングの戦略、戦術、成果物の作成にこれまで以上に多くの部署が関わるようになったため、進行状況、役割、責任、目標、成果についてチーム間の同期を維持することが不可欠です。これは企業対消費者 (B2C) と企業対企業 (B2B) の両方のマーケティングチームに当てはまります。会社が販売しているのが商品であってもサービスであっても、また販売する相手が個人消費者であっても他の企業であっても、Slack によってすべての関係者に情報を提供できるため、全員が開始から終了までプロジェクトを把握できるというのが、マーケティングにおいての Slack ファーストな考え方です。
Slack を使用してマーケティングキャンペーンの管理を拡張し効果を高める
Slack によってプロセスのボトルネックを取り除くことができる要因の 1 つは、マーケティングチームが協力部署や外部の代理店、ベンダー、パートナーとつながることができることです。Slack では、マーケティングチームメンバーが重要な情報をすばやく見つけたり適切な人とつながったりするために専用の整理されたチャンネルを作成できます。また、マーケティングワークフローを自動化したり、マーケティングの用途に応じてサードパーティのツールやアプリケーションを統合することもできます。
Slack パブリックチャンネルは完全に検索可能であるため、自動的に知識ハブとして機能し、組織の誰もがアクセスできます。そのため、主要なデータポイントや最新の状況が必要な場合には、すぐに情報を検索してアクションを実行することで、プロジェクトを進めることができます。
さらに Slack コネクト (すべての有料 Slack プランに含まれます) を使用すれば、PR 会社、広告代理店、ベンダーなどの組織外のコラボレーターと直接連携することができます。コンテンツの共有、フィードバックの提供、承認の管理を Slack 内で直接実行できます。メールを作成したり、電話をスケジュールしたり、アセットを探し回ったりする時間が少なくなるため、業務がスピードアップして、顧客を喜ばせるために費やす時間を増やすことができます。
Slack では協力者がマーケティングチャンネルに必要に応じて出入りできるため、適切なタイミングで関与できます。たとえば、マーケティング担当が顧客をジャーニーに追加したときにワークフローによって営業チームにアラートが送信されれば、営業担当は自分のコミュニケーションを最新のメッセージングに沿ったものにできます。
マーケティングチームは Slack で連携して業務を進め、協力チームや外部の関係者が必要に応じて会話に随時参加することができます。
ライター、デザイナー、開発者、マネージャー、システム管理者、イベントスペシャリストで構成されるチームは専用の Slack チャンネルを使用して、コンテキストに沿った情報を交換し、キャンペーンやその他のプロジェクトについてコラボレーションすることができます。営業、ブランド、財務、商品、法務の協力者は Slack 内で直接連携し、マーケティング活動に必要な情報や承認を提供できます。そして、Slack コネクトを介して代理店やパートナーなどの外部の関係者を共有チャンネルに招待して共同で作業することもできます。
マーケティングの未来は Slack ファースト
Slack ファースト環境でマーケティングチームがどのように活躍できるかを見ていきましょう。
従来のマーケティング |
Slack ファーストなマーケティング |
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誰が最新のロゴファイルやその他のブランドアセットを持っているかを追跡するために、チームメイトに何通もメールを送信する。 |
#mktg-brand-central チャンネルに質問を投稿して、すばやく回答を得る。 |
週に 1 回、クリエイティブ要求を確認してチームメンバーを割り当てるためのミーティングを開く。 |
#mktg-creative チャンネルを作成する。ワークフローを使用して要求の詳細をチャンネルに投稿し、チームメンバーは余力があるときにプロジェクトに着手する。 |
新商品の発売前には毎日ミーティングを開いてチーム間のコラボレーションを促進する。ドキュメントやプロジェクト計画を保存するための一時的なマイクロサイトを作成する。 |
#mktg-product-launch チャンネルを作成して、そこで全員が重要な日付について認識を一致させ、関連ファイルを共有し、最新のメッセージングや位置付けの更新情報を提供する。 |
サードパーティツールを使用してキャンペーンを管理し、データをエクスポートして結果を分析し、手動でチームと共有する。 |
サードパーティツールを Slack と統合して、Slack 内でパフォーマンス統計を追跡し、キャンペーンを直接管理し、ソーシャルメディアのメンションを把握する。 |
メールと静的ファイル添付を使用してマーケティングプロジェクトについて外部の代理店とコラボレーションする。 |
外部の代理店チームメンバーを Slack チャンネルに招待し、チャンネル内で直接ファイルやメッセージを使用してコラボレーションする。 |
これで Slack ファーストなマーケティングとはどういうものであり、チームが効率的にキャンペーンを管理するために Slack がどのように役立つかを理解できました。次の単元では、Slack を使い始めるときに考慮する必要がある 4 つのことについて学習します。