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Einstein ボットの概要

学習の目的

この単元を完了すると、次のことができるようになります。
  • チャットボットとは何かを説明する。
  • チャットボットの主要な利点を説明する。
  • Einstein ボットを作成するための計画プロセスを開始する。

チャットボットとは?

多くの企業と同様、Ursa Major Solar は将来のことを考えています。Service Cloud のリリース後、Ursa Major Solar のカスタマーサービスの評価は上昇し、住宅所有者や企業へのソーラーエネルギー機器の供給数はかつてなく増加しました。売上は急増しています。サポートは簡単で迅速になっています。ただし Ursa Major Solar の CEO である Sita Nagappan-Alvarez は、競争は決してなくならないことを知っています。将来に向けた計画を立て、最新のテクノロジを理解して会社の成功に役立てる必要があります。

Sita はチャットボットについての話をよく目にするようになりました。ネットでビジネス記事を読んだり、マーケティング会社からの売り込みメールを受信したりするたびに感じるのは、チャットボットテクノロジの話題ばかりだということです。チャットボットとは何なのか? なぜこれほどまでに話題になっているのか? Sita は、優秀なシステム管理者 Maria Jimenez に尋ねました。

Ursa Major Solar ロゴを挟んで立つ Sita と Maria。

Maria 自身もチャットボットについてはいろいろと疑問があります。自分でネットを調べたところ、いくつか答えを見つけました。チャットボットとは、人間の会話を音声またはテキストメッセージでシミュレーションするアプリケーションです。顧客は、営業担当やサポートエージェントのような人間とではなく、コンピュータと会話することができます。テキストと音声のどちらでも、チャットボットは顧客とつながることができます。顧客との関係に影響を与えることができます。

また Maria は、「サービス組織の 53% は、18 か月以内にチャットボットを使用するだろう」と書かれた Salesforce のサービス現状の報告に関するブログ記事も見つけました。

このような理由で、過剰なほど話題になっているのです。

チャットボットによるデジタルエンゲージメント

Maria は、ネットでチャットボットの例を見ていくうちに、それは企業が顧客とエンゲージするためのチャネルがもう 1 つ増えることだとわかってきました。もはや「従来型」チャネルとなった電話、メール、テキストメッセージ、ソーシャルメディアと同様、チャットボットは顧客とつながり、関係を築くためのオプションの 1 つです。

とはいえ、チャットボットは異なる種類のチャネルのようにも思えます。Maria の調査によると、メールやその他のコミュニケーションオプションよりもスマートなようです。Maria は自宅のパーソナルアシスタントのことを思い出しました。アシスタントとの音声会話に驚いたものです。地元 Phoenix の今の天気や、飼い猫のお気に入りブランドのキャットニップの価格を尋ねることができ、いつも非常にインテリジェントな答えが返されます。つまり...人間的なのです。

Maria はそれほどスマートではないチャットボットも見つけました。質問を入力すると、関係のない答えを返してきます。

「デンバーまでの航空券の価格を教えて」

「デンバーオムレツにはハム、チーズ、胡椒、玉ねぎが入っています。」

「デンバーまでの航空券はいくらですか?」

「デンバー国際航空は 1995 年に開業しました。」

チャットボットによっては応答がトピックから大きく外れるため、そのボットは別の惑星から来たのではないかと感じるほどです。つまり、ボットはそれほどスマートではなさそうです。

チャットボットと人工知能

Maria がさらに深く調査を進めると、チャットボットは人工知能 (AI) と同じではないことがわかりました。これまで目にしたチャットボットに関する情報すべてから、ボットはどれも人間とほぼ同じように考え、言葉を処理できるのだろうと考えていたのです。ただし、すべてのボットが AI につながっているわけではありません。すべてのボットがスマートなわけではありません。

実際には、チャットボットから返される人間的な応答のほとんどは、自然言語処理 (NLP) または自然言語理解 (NLU) というテクノロジに接続されています。Maria が AI と Salesforce について調べると、NLU は Salesforce Einstein をスマートにしているテクノロジであることがわかりました。

Einstein はチャットボットをトレーニングして学習モデルを作成する NLU テクノロジです。この学習モデルによって、Salesforce で作成されたチャットボットは、チャットウィンドウで顧客とのやりとりを理解できるようになります。チャットボットの主要な利点の 1 つであるオートメーションを可能にしているのは学習なのです。

NLU からの自動応答および回答で人間の時間とコストが節約されます。ボットは同じ簡単な質問に何回でも答えることができるため、カスタマーサービス担当はより複雑な質問や問題にかける時間を増やすことができます。Marie は興味をそそられました。

Maria は、注文状況、店舗の営業時間や所在地に関する顧客の質問への応答など、複数の状況でチャットボットに効果が期待できそうだと考えました。NLU 機能がなくても、ボットは役に立つ顧客チャネルになることができます。一方で Maria は、ボットから返されたいくつかの奇妙な異世界からの応答は、ボットの実装か、NLU のトレーニングに問題がありそうだと考えました。

チャットボットの利点

Maria は、Sita とのサービスに関する過去の会話を思い出しました。今日の顧客は瞬間的でモバイルな Web 主導の世界で生活しており、瞬時に 1 対 1 のサービスが提供されることを期待しています。すぐに応答を得られなければ、Ursa Major Solar のようなブランドのことをあまり考えなくなります。他社に移ることさえあります。

チャットボットの利点の 1 つはスピードです。Maria は、これを含むチャットボットの利点を Sita と共有して、このテクノロジをよりよく理解してもらえるようにしました。

利点 説明
迅速なケースデフレクション チャットボットは、顧客の特定の質問にすぐ答えることができるため、顧客の満足度が向上します。その結果、記録され、サポートエージェントが解決するケース数が減少します。
待機時間の短縮 顧客が「キュー内で」待機する時間が短くなります。一般的な質問への回答はチャットウィンドウですぐに得られるため、メール、電話、または別のチャネルからの応答を待つことがなくなります。
エージェントの時間節約 簡単なケースはチャットボットが回答できるため、エージェントは創造性やチームワークが必要になる複雑な問題により多くの時間を充てることができます。
顧客の問い合わせの効率的なリダイレクト ボットでは、チャットウィンドウのブランド設定された挨拶ですぐに顧客を歓迎し、顧客が必要なリソースにすばやくリダイレクトできます。
NLU によるインテリジェントな応答 NLU テクノロジに接続されているボットは、顧客への適切な応答方法を学習できるため、エージェントはより多くの複雑な作業に対応できるようになります。

こうした利点は、Sita に非常によい印象を与えました。CEO として Sita は、「顧客はチームに連絡でき、すぐに応答を得られるため、ロイヤル顧客としての関係が築かれ、今後の売上が促進される」という会社の新しいサービスモデルの構想にチャットボットが役立つと考えました。Sita は Maria にチャットボットの計画プロセスを調査するように依頼しました。

Einstein ボットの計画

Maria は、複数のチャネルを追加することは、Service Cloud の一般的な設定プロセスの第 2 フェーズであることを知っています。(再確認をするには、「Lightning Experience の Service Cloud」モジュールを参照してください)。また、AI とボットは、サービスを Salesforce に設定する 4 つの上位フェーズの最後に含まれることも思い出しました。

4 つの同心円で表された Service Cloud 設定プロセスのグラフィック。赤い矢印が AI とボットの円を指しています。

Ursa Major Solar のケース管理機能をいくつか設定した Maria は、システム管理者が最初に AI とボットを設定しないのが最適な理由を理解しています。チャットボットが顧客の役に立たなければ、顧客はどのチャネルにリダイレクトされて支援を受け、ケースは誰に転送されて解決されるのでしょうか? 不明確なケース管理またはチャネルプロセスに迷い込んだ顧客やエージェントは不満を感じるでしょう。それは誰も望みません。

さまざまな Salesforce のドキュメント、Trailhead、Trailblazer Community を調べた後、Maria は Ursa Major Solar のチャットボットを設定できると確信しています。難しくはないようです。ただし、役に立つチャットボットを作成するには、多くの計画が必要であることがわかりました。

コンピュータの経験が少しあれば、ほぼ誰でもチャットボットを作成できるようです。言葉を入力し、言葉を出力するだけです。ただし、実際に顧客の役に立つ便利なチャットボットを作成するには、展望と計画が必要です。誰の役にも立たず、不適切なカスタマーエクスペリエンスを提供するチャットボットであれば、ない方がましです。

Maria は、実際にチャットボットの設定を開始する前に、Ursa Major Solar のサービスチームとミーティングをして、その業務のやり方について詳細を調査しました。

質問 回答
よくある問題のうち、チャットボットが代わりに解決できるものは何ですか? パスワードリセット要求、注文状況、店舗の所在地や営業時間などです。
チームには、ボットが一般的な質問に回答するのに使用できる、知識ベースの記事のセットがありますか? いいえ、Lightning Knowledge や Classic Knowledge は設定していませんが、チャットボットはどちらも使用できます。
IT チームは何個のチャットボットを作成すればよいですか? 当面は試行用に 1 つだけでかまいませんが、最大 10 個の有効なボットを作成できます。
ブランドや個性を反映した名前をボットに付ける必要がありますか? Solar Sammy はどうでしょうか? 堅苦しくならないようにしたいと思います。
ボットは人間ではないという顧客の期待を設定するため、誰が歓迎の挨拶を設計して書くとよいですか? そういうことが好きで上手な Maria さんがやってください。
チャットウィンドウに永続的なメニューオプションを追加しますか? はい、メニューオプションを追加して、顧客がチャット中にいつでも主なボット機能にすばやくアクセスできるようにする必要があります。メニューには、人間のエージェントに転送するオプションも必要です。
ボットの対象範囲とした問題について、顧客が支援を求める方法のリストは誰が作成しますか? エージェントは顧客の問題について詳しいのでお役に立てます。Maria さんも手助けしてくださいね。

計画は少しだけ進んだものの、役に立つチャットボットを作成するまでにやるべきことがまだ沢山あります。会話、特にコンピュータとのシミュレーションされた会話で、入力される言葉と出力される言葉の数を考えると、小さなチャットウィンドウに対して多くのコンテンツを用意する必要があります。

リソース