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Service Process Studio の概要

学習の目的

この単元を完了すると、次のことができるようになります。

  • 銀行業界におけるサービスの重要性を説明する。
  • サービスプロセスに関して銀行や金融機関が直面している問題を説明する。
  • Service Process Studio の重要性を説明する。

銀行業務におけるサービスの重要性

サービスは銀行業界に大きな影響を及ぼします。お客様は、メール、携帯電話、アプリケーションなど、どのコミュニケーションチャネルでも簡便で一貫したサービスを受けられることを期待しています。カスタマーエクスペリエンスは、お客様が購入する商品を左右し、顧客維持率、ひいては銀行の成功を決定付けます。

最近の調査で次のようなインサイトが示されています。

  • 75% 以上の人々は、肯定的なカスタマーエクスペリエンスに基づいて銀行を選んでいる。
  • 銀行とのやり取りの 90% はサービス関連である。
  • お客様の 55% が、低質なカスタマーサービスを理由に銀行を変えている。
  • 銀行のデジタルエクスペリエンスに満足していると答えたお客様は 16% にすぎない。

2 つの銀行を比較して一方を選んだお客様。

銀行の顧客維持に優れたカスタマーサービスが不可欠であることが上記の数値に如実に示されており、この点は他の金融機関にも当てはまります。その一方で、ほとんどの銀行は、お客様への対応時に直面するさまざまな課題により、快適なエクスペリエンスを実現できていません。

顧客ロイヤルティを獲得するために優れたカスタマーエクスペリエンスを提供できれば、さらなる成長を遂げることができます。幸い、テクノロジーに通じた昨今の世代を動員すれば、金融機関がテクノロジーを駆使してプロセスを統合して合理化し、時間やコストを節約し、何よりも大切なお客様を満足させることができます。

ところで、金融機関がテクノロジーを活用して、カスタマーサービスを改善するにはどうすればよいのでしょうか? この質問に答える前に、お客様の一般的な課題を見てみましょう。

サービスプロセスに関する現在の問題

サービスプロセスは、顧客データの更新、当座貸越保護、会計照合をはじめ、多種多様な銀行業務を対象とします。効果的なサービスプロセスを導入して実施することは、お客様を満足させる重要な要素です。ただし、サービスプロセスを構築して他の銀行システムや外部システムと統合するとなると、時間がかかり、複雑になるものと思われます。

それが、大手金融サービスプロバイダーである Cumulus Bank のケースです。Cumulus Bank では、事業や業務の拡大に伴って、サービス要求の件数や関連するサービスプロセスの飛躍的な増大を目の当たりにしています。Cumulus のチーム全体が、サービスの実施とお客様の期待にギャップがあることを認識しています。このギャップの原因は何なのでしょうか? 

  • サービスプロセスの総数が 1,000 を超え、自動化されていないこと
  • 競争が激化する環境で、お客様や従業員の期待に応える必要があること
  • シンプルなストレートスルー処理 (STP) と複雑なバックオフィスやミドルオフィスのコラボレーションが求められること
  • 勘定系システムと他の銀行システムのインテグレーションが困難であること
  • サービスの実施に時間がかかり、待ち時間が長引いていること
  • お客様の問題の解決が不十分であること

Cumulus では、お客様を維持し、競争優位性を確保するために、次の機能を備えた堅牢なフレームワークを求めています。

  • カスタマーサービスプロセスを迅速かつ効率的に設計する。
  • サービスプロセスを構築して、その履行を自動化する。
  • 必要な複数のアクションやタスクを設定して構造化するサービスプロセス定義を作成する。

この問題を担当するのは、Cumulus で Salesforce システム管理者を務める Matt O'Brien です。

このバッジでは、Matt が Service Process Studio for Financial Services Cloud (FSC) を使用して Cumulus の業務を効率化するところを見ていきます。

Service Process Studio の概要

Service Process Studio は包括的なフレームワークで、勘定系システムの機能や取引データとのリアルタイムのインテグレーションにより、サービス担当者が充実したカスタマーサービスエクスペリエンスを創出できるようにします。Service Process Studio を使用すれば、カスタマーサービスプロセスを迅速かつ効率的に設計できます。サービス担当者はこのプロセスを起動して、お客様の住所の更新、小切手帳の注文、明細書のコピーの依頼など、あらゆる業務を実行できます。

Service Process Studio の概念

Service Process Studio では、基本的な詳細情報の入力から履行フローの関連付けまで、段階的な手順が示されます。下図に、サービスプロセスのワークフローと、各ビルディングブロックがワークフロー設計をどのようにサポートするかが示されています。 

サービスプロセスの作成の主なステップ。

サービスプロセス定義の作成の主なステップは次のとおりです。

  • 要求受入: データ属性、Omniscript、プリプロセッサーを使用して、効率的な要求受入プロセスを設計します。
  • ケースの作成: Apex クラスを作成して API を呼び出します。この際、要求受入フォームのすべての属性が入力としてケースの作成に渡されます。
  • 要求の履行: 履行フローまたはフローオーケストレーションを構築して、サービスプロセスの要求の履行を自動化します。

Service Process Studio の大まかな構造

このフロー図には、Service Process Studio を使用する主なロールが実行するタスクが示されています。

上記の情報を示す図。

システム管理者または開発者がサービスプロセス定義を作成して有効にします。定義が有効になったら、システム管理者がサービスプロセスをアクションランチャーのリリースに関連付けます。カスタマーサービスのシナリオでは、サービス担当者がレコードの詳細ページのアクションランチャーから、このサービスプロセス定義を起動します。担当者が日常業務を遂行できるように、このプロセスが誘導またはサポートします。

このモジュールについて

このモジュールでは、受講者が Financial Services Cloud 管理者で、Service Process Studio を使用する適切な権限を持っていると想定しています。ただし、Financial Services Cloud の管理者でなくても問題ありません。このまま読み進み、本番組織で管理者がどのように手順を実行するのか確認します。Trailhead Playground で次の手順を実行しないでください。Trailhead Playground では、Financial Services Cloud と Service Process Studio を使用できません。

また、このモジュールではリテールバンキングを中心に説明しますが、Service Process Studio は保険、資産管理、商業銀行など、FSC のほかの下位業種でも同様に機能します。

メモ

このモジュールのサンプルのサービスプロセス定義とその他の参照には、小切手に「cheque」という英国式のスペルを使用しています。実装時に、特定の言語やロケールに合わせて UI の表示ラベルのスペルをカスタマイズできます。モジュールを通して、UI に関連する場合は「cheque」、一般的な参照には「check」または「checkbook」が使用されます。 

次のステップ

Matt は、すぐにソリューションの設定に取り掛かります。次の単元では、彼が Service Process Studio を使用できるようにするところを見ていきます。

リソース

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