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Sender Authentication Package について知る

学習の目的

この単元を完了すると、次のことができるようになります。

  • Sender Authentication Package (SAP) のメリットについて説明する。
  • SAP に含まれる機能を使用して、送信やアカウントのレピュテーションを適切に管理する。

受信トレイに届ける

初めてのマーケティングメールを送信しようとしている場合でも、表彰されるようなキャンペーンを考案している場合でも、その第一の目標はメッセージを受信トレイに到達させることです。どれほど懸命に取り組んでも、メッセージが購読者に届かなければその効果が発揮されません。受信トレイへの到達はわかりやすい目標ですが、そのためには信頼やお客様の何層ものコンテンツを突き進んでいく必要があります。 

お客様があなたのブランドを信頼し、あなたとのつながりを維持したいと思わなければなりません。また、お客様があなたからのメッセージを受け取ることに同意 (またはオプトイン) する必要があります。お客様が何かを購入し、取引確認を受信するときは簡単に同意を取り付けることができますが、マーケティングメールの場合はそうはいきません。最後に、お客様が利用しているメールサービスが、あなたのメールを受け入れ、スパムフォルダーに転送しないようにする必要があります (最悪の場合は、メッセージを完全にブロックし、アクティビティを報告することもあります)。

受信することを選択した人々に適切なメッセージを届ければ大きな信頼を得ることができますが、確固たるレピュテーションの構築に時間のかかる場合があります。インターネットサービスプロバイダー (ISP) やメールプロバイダーは (機械学習やアルゴリズムを駆使した) 数多くのツールを使用して、迷惑なスパム (または悪意のあるフィッシングメッセージ) が受信者に届かないようにしています。こうしたツールが機能しているところを実際に見ることはありませんが、適切な予防策を講じなければ、善意のメールがお客様に届かなくなります。このしくみは、飛行機に搭乗するために、有効な航空券を提示して金属探知機を通過するセキュリティチェックポイントのようなものと考えることができます。あなたのメッセージも同様に、対象者に届けるためには、きちんと準備して問題ないと判断されるようにする必要があります。 

このモジュールでは、Marketing Cloud Engagement の Sender Authentication Package (SAP) という、送信者のレピュテーションを速やかに確立するためのソリューションを見ていきます。SAP は、あなたのブランドがメールマーケティングエンティティであることを実証し、受信トレイに到達できるようにするツールを備えています。つまり、SAP はマーケティングメッセージや Transactional メールを購読者に送信する必要がある Marketing Cloud Engagement ユーザーに不可欠なソリューションです。

SAP は 4 つの主なツールを使用して、メールメッセージを適切なタイミングで実施する適切なコミュニケーション手段にします。 

  • 専用ドメイン
  • カスタムアカウントブランド設定
  • 専用 IP アドレス
  • 返信メール管理

Marketing Cloud Engagement に信頼のおけるドメイン名を作成する

メールアカウントを持つ大半の人々は、スパムや偽装アドレスを認識しています。つまり、すべてのメールメッセージがそこに表示されているアドレスから発信されているわけではありません。そして、お客様とメールサービスの両方が totallywhoIsayIamnoreallybunchofrandomnumbers@example.com のようなアドレスから送信されるメッセージを疑うようになっています。信頼のおけるドメインを作成するにはどうすればよいのでしょうか? 企業のメールアカウントから全員にメールを送信するわけにはいきません。

そのため、SAP には専用ドメイン機能が含まれています。この機能を使用すれば、各自のドメイン名 (またはサブドメイン) を適切に構成して、Marketing Cloud Engagement で使用できます。送信する各メールメッセージの送信者アドレスにもこのドメインが表示されるため、確固たるレピュテーションを築くとともに、ブランドを推進することができます。通常このドメインは、既存の Web プレゼンスのサブドメインの形式 (例: email.example.com) で示されます。メールメッセージが (あなたが所有するものであることが明確な) 特定の既知のドメイン名から発信されるため、ISP とお客様のどちらもあなたのメールを認識する可能性が高く、不当なものとみなされる可能性が低下します。

ただし、Marketing Cloud Engagement に独自のドメインがあればそれでよいというわけではありません。SAP ではさらに、送信者ポリシーフレームワークのメール認証メカニズムを使用して、あなたの専用ドメインからはあなただけがメッセージを送信できるようにします。このドメインに特定の IP アドレスが割り当てられ、このアドレスから発信されたメールメッセージだけが信頼されます。スパム送信者はアクセスできないため、あなただけが独自の送信ステータスを利用できることになります。

このツールによってドメインのレピュテーションが確保されますが、Marketing Cloud Engagement ではさらに DKIM (DomainKeys Identified Mail) メール認証メカニズムも実装して、各メールメッセージを信頼できるものにします。DKIM は暗号化キーとデジタル署名からなるシステムを使用して、メッセージが検証済みユーザーから発信され、意図したコンテンツのみが記載されていることを保証します。配信の途中でメールの一部が変更されたり操作されたりすることがありません。

このセクションの情報は特にメールに関するものですが、SAP のドメインは SMS メッセージやランディングページにもメリットがあります。送信者 ID で、あなた自身が SMS メッセージを送信するエンティティであることを証明できます。さらに、CloudPages の専用ドメインを使用すれば、マーケティング活動で使用するどの Web ページも認証することができます。SAP は、どのような送信にも対応します!

アカウントのブランドをカスタマイズする

Marketing Cloud Engagement はメールマーケティングの信頼できるプロバイダーであり、デフォルトで、メールメッセージに表示されるリンクや画像に、Salesforce が追跡目的で使用する Marketing Cloud Engagement URL への参照が含まれます。ただし、メールメッセージにカスタムブランドを設定して、各自のブランドをアピールしても構いません。SAP のアカウントブランド設定機能では、メッセージのリンクにカスタムドメインを使用して、ブランドを前面に押し出すことができます。Salesforce が引き続きバックグラウンドで処理する中、お客様はあらゆるマーケティング活動に一貫したドメインを使用できます。

専用 IP アドレスを取得する

前述のとおり、専用 IP アドレスがあれば、送信するメールが自分専用の IP アドレスから発信され、他のお客様と共有されていないことを保証できます。Gmail や Outlook などのメールサービスプロバイダーは IP アドレスを識別マーカーとして使用し、ユーザーが自らの送信レピュテーションをコントロールして、適切な送信者であることを実証できるようにしています。共有 IP アドレスの場合は、その IP アドレスを使用する送信者全員とレピュテーションが共有されるため、悪質な人物が 1 人いればグループ全体のレピュテーションが損なわれるおそれがあります。

たとえば、送信に共有 IP アドレスを使用する場合 (たとえ責任をもって使用する場合でも)、別の送信者が同じ IP アドレスを使用して、軽率なメッセージを購入したメーリングリストに送信する可能性があります (したがって賢明ではありません)。この送信者によって信頼が失われれば、同じ共有 IP アドレスを使用したあなたや他の全員の信頼も損なわれます。あなたがどれほど優れた送信者でも、メールサービスや ISP が設置しているゲートを通過することができません。

あなたの専用 IP アドレスは、あなたの送信レピュテーションを確立する極めて重要な名刺のようなものです。ただし、IP アドレスが最初からあなた専用のものであっても、レピュテーションの構築には時間がかかります。モジュールの最後の単元で、このプロセス (IP ウォーミングという) について説明します。

メモ

アカウントで SAP を有効にした後でも、メール送信をテストする前に必ず社内の IT チームに連絡して、Marketing Cloud Engagement の IP アドレスをホワイトリストに登録し、Marketing Cloud Engagement のドメインを信頼できるサーバーリストに追加してもらいます。このステップでテストメールが表示されることを確認できます。この点はどのフェーズでも重要です!

信頼の評判

信頼は、Salesforce の最大の価値です。ここでいう信頼は、購読者に対して構築するレピュテーションと、送信するメールメッセージを処理するメールサービスや ISP に対してあなたや Marketing Cloud Engagement が維持するレピュテーションの両方に反映されます。このプロセスに関与する全員が、送信に携わるすべての関係者を信頼する必要があります。信頼がなければ、メールメッセージが破棄され、二度と連絡が来なくなります。あなたは意義のあるコンテンツを責任をもって送信することでその責任を果たすことができますが、Marketing Cloud Engagement アカウントは送信プロセスの技術的な障壁に対処するために SAP が必要です。

次のステップ: 返信メール管理

返信メール管理 (RMM) では、Marketing Cloud Engagement を使用して送信したメールメッセージに対する返信を管理できます。ただし、RMM は膨大なメッセージと多大な可能性を伴うため、詳しく説明するにはもう少しスペースが必要です。そのため、次の単元で詳述します!

リソース

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