インサイトとスコアで案件の健全性を理解する
学習の目的
この単元を完了すると、次のことができるようになります。
- Einstein でスコアを使用して、商談成立の可能性を予測する方法を説明する。
- Einstein で案件の健全性に関するインサイトと予測を提供する方法を説明する。
- 案件の活動や関係者を把握する。
このモジュールでは、パイプラインインスペクションの力と、よりスマートな販売のためにセールスパイプラインを調整および最適化する方法を説明してきました。この最後の単元では、Einstein と AI によってどのようにパイプラインの健全性分析がまったく新しいレベルに引き上げられるかを見ていきましょう。
Einstein でスマートに
パイプラインインスペクションでは、AI 駆動のインサイトと機能により、セールスパイプラインの健全性をより深く理解できます。会社で Einstein 商談スコアリングを使用している場合は、商談スコアを可視化する新しい方法を発見できます。その他のパイプラインメトリクスと商談スコアの階層は、営業チームが最も有望な商談に注力するのに役立ちます。システム管理者が Salesforce でインサイトを設定している場合、案件の進捗状況、サービスケース、活動、会話、メールに関するインサイトを取得できます。商談ごとに別々のサイドパネルが表示され、主要なインサイト、活動メトリクス、案件の詳細を確認できます。
最も一般的な機能をいくつか見ていきましょう。
Einstein 商談スコアリングで高得点を獲得する
Einstein 商談スコアリングでは、スコアおよび関連するインサイトを使用して、商談が成立する可能性が予測されます。商談スコアごとに、Einstein ではこのスコアに肯定的および否定的な影響を与える要因が強調表示されます。
いったいどのような仕組みになっているのでしょうか? Einstein は、データパターンを分析してモデルを構築し、標準の商談項目、商談レコードの履歴、ToDo、活動、自動的に同期されたメール、カレンダーのデータを組み込みます。Einstein は毎週、商談データを分析してモデルを更新し、1 日に何度も新しいインサイトを生成します。組織には、このデータの一部またはすべてが表示されます。
パイプラインインスペクションでは、商談に関連付けられている通常の 1 ～ 99 の数値スコアの代わりに、商談スコアを色分けされた階層で表示することで、ユーザーフレンドリーなアプローチが採用されています。
- 高: 67 ～ 99
- 中: 34 ～ 66
- 低: 1 ～ 33
ポップアップウィンドウで詳細にアクセスするには、[High (高)]、[Med (中)]、または [Low (低)] のアイコンをクリックします。スコアが階層を上または下に移動すると、赤または緑の矢印でその変更が示されます。
Einstein 案件インサイトで深く掘り下げる
Einstein 案件インサイトでは、データサイエンスと機械学習の力を活用して、案件の健全性に関する貴重なインサイトと予測が提供されます。また、案件を前進させるためのアクション可能なおすすめが営業チームに提供されます。
利用可能なインサイトの一部を次に示します。
- 案件の進捗状況
- サービスケース
- 音声通話記録とビデオ通話記録
上記のインサイトにアクセスするには、リスト内の商談名の横にあるサイドパネルアイコン 
をクリックします。サイドパネルが開き、[Insights (インサイト)] タブに商談のメトリクスとインサイトが表示されます。
これらをさらに詳しく見てみましょう。
サイドパネルにインサイトを表示するには、組織で、Einstein 会話インサイト、Einstein 案件インサイト (パイプラインインスペクション内)、Einstein メールインサイト、Einstein 商談スコアリングの少なくとも 1 つの機能を有効にする必要があります。
案件の進捗状況に関するインサイト
Einstein 商談スコアリングを有効にすると、類似する案件と比較した場合の進捗状況を確認できます。たとえば、案件が現在のフェーズに長期間留まっているかどうかを把握できます。Einstein 活動キャプチャを使用すると、案件の進捗に必要な活動と取引先責任者の理想的な組み合わせに関するインサイトも得られます。
サービスケースに関するインサイト
Einstein 案件インサイトでは、商談の進捗に影響を与える可能性のあるサービスケースに関するインサイトも提供されます。パイプラインインスペクションサイドパネルが開くと、商談取引先責任者、商品、商談の取引先のケースなど、特定のインサイト条件に基づいて、商談に関連付けられたケースが自動的にスキャンされます。
会話からのインサイト
Einstein 会話インサイトでは、商談に関連する最近の電話またはビデオ通話からインサイトが取得されます。サイドパネルの [Needs Attention (要注意)] セクションでは、会話トランスクリプトのスニペットを確認したり、通話レコードに移動して詳細情報を確認したりできます。たとえば、競合他社や価格設定に関する議論など、最近の通話における重要な瞬間を把握できます。
Einstein メールインサイトでは、これに類似する瞬間がメールのやり取りの中から検出されます。自動的にキャプチャされたメールで、いつ競争や価格設定がメンションされたかを特定できます。
現在、Einstein メールインサイトは英語のみで使用できます。
活動データを分析する
案件関連の広範囲に及ぶ多数の活動を管理するのは容易なことではありません。案件とその関係者に関するより深いインサイトを取得するためにデータを分析する際に、パイプラインインスペクションがどのように役立つかを詳しく見ていきましょう。
活動メトリクス
パイプラインインスペクションの活動メトリクスには、過去 7 日または 30 日以内に行われた通話、ミーティング、メールなどの数が表示されます。
活動タイムライン
活動タイムラインには、最近の活動、今後の活動、次のステップの履歴がすべて表示されます。また、電話、ビデオ通話、メールからのインサイトも確認できます。
案件の関与者
パイプラインインスペクションでは、案件に関与している個人を特定するプロセスを簡略化できます。サイドパネルの概要には、有効な取引先責任者とユーザーが一覧表示され、最近案件にエンゲージした個人の最新の人数が示されます。
案件に関する活動に関与している外部の取引先責任者と内部ユーザーの情報、およびそのエンゲージメントレベルを確認できます。また、ロールがない取引先責任者にロールを割り当てることもできます。
過去 7 日間または 30 日間に活動がない商談に関連する取引先責任者またはユーザーはサイドパネルに表示されません。
任務完了
パイプラインインスペクションモジュールの完了、おめでとうございます。このモジュールでは、パイプラインの最適化および案件の健全性に関する有益なインサイトの取得にパイプラインインスペクションの機能とメトリクスがどのように役立つかを説明してきました。完了予定日が刻一刻と迫っている中、これで成功するためのツールを手に入れることができました。