ソリューションキットを使用したコネクテッドカスタマーエクスペリエンスの実現
学習の目的
この単元を完了すると、次のことができるようになります。
- Salesforce ソリューションキット とは何かを説明する。
- Salesforce のソリューションキットを使用する利点を説明する。
- Salesforce ソリューションキットの内容を挙げる。
Salesforce Einstein 1
多くの企業にとって顧客と新しい方法でつながることは簡単ではありません。すでに確立したシステムのテクノロジーを転換して新しいソリューションを統合するとなると、コネクテッドカスタマーエクスペリエンスの実現はいっそう難しくなります。Salesforce Einstein 1 が作成されたのはそのためです。Salesforce Einstein 1 は、顧客の全体像を提供する統合 CRM プラットフォームです。企業はビジネスを変革し、顧客とより適切につながることができるようになります。企業が Salesforce Einstein 1 でコネクテッドカスタマーエクスペリエンスを実現するためのガイドとして、ソリューションキットは作成されました。
ソリューションキットとは?
ソリューションキットには、アーキテクトやソリューションエンジニアなどが技術上の判断を下すために必要な参照資料が含まれています。Salesforce ソリューションキットにはまず、クラウドの接続に関する一般的な課題に対処する使用事例があります。各キットでは、その使用事例のソリューションを実現するために必要なアーキテクチャ図、ベストプラクティス、考慮事項、資料を説明します。ソリューションキットは、Salesforce 製品にまたがるコネクテッドカスタマーエクスペリエンスを実現するためのガイドです。
ソリューションキットを使用することで、Salesforce で承認されたベストプラクティスに従ってクラウド間で Salesforce テクノロジーを接続し、Salesforce 実装の価値実現までの時間を短縮できます。どのソリューションキットも Salesforce のエキスパートと入念に検討して、コネクテッドカスタマーエクスペリエンスの目標を達成するための推奨アプローチを定義しています。カスタム要件がある場合、このソリューションキットを出発点として使用できます。
ソリューションキットの使用方法
ソリューションキットは、特定の使用事例を実装するために必要なアーキテクチャ設計をガイドします。各ソリューションキットでは、それぞれの使用事例がアーキテクチャ全体の中でどう動作するか概要を把握できます。
ソリューションキットの内容
各ソリューションキットはビジネスの使用事例を中心とし、機能とパフォーマンス上の考慮事項が含まれます。また、最新のテクノロジーを使用してコネクテッドカスタマーエクスペリエンスを実現する方法を説明するソリューションアーキテクチャ図が含まれます。各キットで、使用事例の概要と、ソリューションを実装するために実行すべきアクションを把握できます。
たとえば、Abandoned Cart Solution Kit (放棄されたカートソリューションキット) では、企業が買い物客にデジタルショッピングカートに残っている購入を完了するように促すソリューション設計について説明しています。ソリューションキットには、ソリューションの一部であるデータのフローを示す上記の図も含まれます。このソリューションでは、Commerce Cloud と Marketing Cloud Engagement への接続が必要です。キットでは、データセットのインポート制限など、このソリューションを実装するタイミングについて検討するためのパフォーマンス上の考慮事項も説明しています。
各ソリューションキットには次の情報が含まれます。
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必要な製品: ソリューションの実装に必要な製品のリスト。
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ワークフロー: ソリューションをサポートするためにユーザーとシステムが互いにどうやり取りするかを示す視覚的な概要。
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接続テクノロジー: このソリューションを構築するために必要なコネクタまたは API のリスト。
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設定: ソリューションを動作させるために必要な、各製品間で機能する設定の説明。
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設計の考慮事項: ソリューションを構築するために考慮すべき制限とパフォーマンスのガードレール。
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リソース: ソリューションの実装をサポートする追加のリソースまたはソリューションキット。
リソース