Salesforce 価格設定を知る
学習の目的
この単元を完了すると、次のことができるようになります。
- Salesforce 価格設定について説明する。
- Salesforce 価格設定の主要な機能を説明する。
- Salesforce 価格設定を使用するロールを特定する。
始める前に
このモジュールを受講する前に、以下のコンテンツを修了していることを確認してください。ここでの作業は、そのコンテンツの概念や作業に基づいて行います。
商品の価格設定を正しく取得する
セールスプロフェッショナルが商品の価格を正しく設定することは、お客様と会社にとって最良の商談を作成することにつながります。ただし、商品の正しい価格を特定するだけで、競合他社に打ち勝って商談を成立させられるかというと、 そうではありません。割引、プロモーション、インセンティブをうまく適用する方法を考えて、お客様にとって魅力的な商談にする必要があります。また、その商談がビジネス的に実現可能なものであり、収益にマイナスの影響を与えないことを確認する必要もあります。
綿密に作成された価格設定戦略は、売上を促進し、お客様を獲得し、収益を増大させるのに不可欠です。
Salesforce 価格設定の概要
Salesforce 価格設定は Revenue Cloud のコンポーネントであり、価格設定の一貫性、準拠、正確性を確保し、すばやい見積と注文を促進する統合価格設定プラットフォームが提供されます。Salesforce 価格設定は次の目的に使用します。
- 組織の価格設定ポリシーに準拠し、さまざまなチャネルで一貫性のある商品価格設定を定義する。
- 商品やサービスに割引がどのように適用されるかを定義するカスタマイズされた価格調整方法を作成する。このカスタマイズは最終正価に反映され、詳細な計算プロセスが完全に可視化されます。
Salesforce 価格設定を使用すれば、営業担当は正確な価格にアクセスしてリアルタイムで価格を計算できます。このアクセスは営業担当が大きな見積や注文を作成する場合に便利です。また、営業担当は同じインターフェースで、利用可能なプロモーションを適用し、それがお客様に提供する最終価格にどのように影響するかを視覚化できます。
Salesforce 価格設定には、価格設定の次の主要な側面に対応する機能があります。
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価格管理では、商品の価格設定情報と、価格設定および割引の戦略を定義します。また、この情報を一定期間維持し、価格設定戦略の変更に基づいて更新します。価格管理では、最適な価格設定を決定するすべての人がすべての価格設定情報を使用できるようにします。
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価格実行では、価格管理で定義された内容を効果的に実装することに重点が置かれます。これには、お客様の意思決定に影響する割引ポリシーや割引ルールの作成が含まれます。また、価格実行では営業担当が価格設定と割引に関する情報を利用できるようにします。
Salesforce 価格設定の主要な機能について学ぶ
次に、商品の価格設定を定義するために使用できる Salesforce 価格設定の機能について学習しましょう。
価格設定のホームページ
価格設定関連のすべての機能には価格設定のホームページからアクセスできます。たとえば、すばやくワークフローを起動して価格設定を設定してリリースすることや、価格設定メトリクスを表示することなどができます。
価格設定デザイナー
価格設定デザイナーを使用すれば、価格設定のビルディングブロックである価格表と価格表エントリを定義できます。価格表は、すべての商品とその標準価格のリストで、各商品に対して価格表エントリと呼ばれるレコードが含まれています。
また、価格設定手順を定義して価格設定要素を編成してから、価格設定シミュレーションを実行して設定を検証することもできます。
価格設定ルール
価格設定ルールを使用すれば、ボリューム割引、階層割引、バンドル割引、属性価格設定の標準価格設定ルールを使用して効果的な価格設定戦略を作成できます。たとえば、お客様が特定の数を超える商品を購入した場合に適用される割引価格設定を定義できます。また、サブスクリプションや商品バンドルなどの固有の商品提供に対して複雑な価格設定ルールを定義することもできます。
価格設定ウォーターフォール
お客様が複数の商品やサービスを注文する場合、選択した内容に対してどのように割引が適用されるかがわかることが不可欠です。価格設定ウォーターフォールは、価格設定のしくみを簡潔にして、企業とお客様の間の信頼を促進します。1 つのビューに、見積に追加された個々の商品の標準価格設定と、適用される割引を含む最終価格が表示されます。
価格設定インテグレーション
Revenue Cloud の拡張可能な性質を引継ぎ、Salesforce 価格設定では見積や注文キャプチャといったほかのコンポーネントへの標準の事前作成済みインテグレーションが提供されます。サードパーティクライアントやほかのクラウドサービスで API を使用して価格設定エンジンを呼び出し、価格設定データを使用できます。
標準価格設定アクションは見積や注文などの標準オブジェクトで使用できますが、ほかのオブジェクトにカスタム価格設定アクションを追加することもできます。こうすることで、オブジェクトのレコードページから直接、価格設定を計算できます。
次に、Salesforce 価格設定でさまざまな作業を実行するロールを見ていきましょう。
Salesforce 価格設定の主要なロールについて知る
価格設定戦略の定義と実装には、主に次のような関係者が関与します。各関係者は Salesforce 価格設定を使用して価格設定に関するそれぞれの作業を実行します。では、これらのロールと、各ロールが Salesforce 価格設定を使用して実行する作業について学習しましょう。
Salesforce システム管理者
Salesforce システム管理者は、Salesforce 価格設定を設定して、ユーザーが価格設定データを作成、管理、維持できるようにします。具体的には、価格設定レシピやデフォルトの価格設定手順を設定したり、データ同期を設定したり、価格設定ウォーターフォールを有効にしたりします。
価格設定マネージャー
価格設定マネージャーは、営業担当が作成した商談に正確な価格設定が反映されるように、最新の価格設定および割引データを定義して維持します。価格設定マネージャーは次のことも行います。
- 価格表と価格リストのエントリを作成して維持する。
- 標準価格調整マトリックスを編集する。
- ボリューム割引、属性ベースの価格などの新しいデータを作成して管理する。
- バンドル価格設定を設定する。
- 価格分析を実施する。
価格設定デザイナー
価格設定デザイナーは価格設定ポリシーを定義します。具体的には、ボリューム割引、バンドル割引、プロモーション割引、集計価格設定、手動割引、価格調整マトリックス、価格設定要素定義して編成します。価格設定デザイナーは次のことも行います。
- 価格設定手順を作成する。
- 価格設定手順を有効化してシミュレーションする。
これで、Salesforce 価格設定によって、商品やサービスの価格設定や価格調整など、組織の価格設定戦略を実装するプラットフォームが提供されることを理解できました。Salesforce 価格設定は商談成立に役立ち、最終的に収益の増加につながります。