スキャンの実行および結果の確認
学習の目的
この単元を完了すると、次のことができるようになります。
- Salesforce Optimizer スキャンを生成する。
- Salesforce Optimizer レポートに一般的に含まれる問題点とベストプラクティスを挙げる。
Salesforce Optimizer の使用
前の単元では、Salesforce Optimizer の概要と開発された理由について説明しました。次は、実際に試してみましょう。でもその前に、基本的なシステムとユーザーの要件について説明します。
Salesforce Optimizer は Lightning Experience アプリケーションで、Professional Edition、Enterprise Edition、Performance Edition、Unlimited Edition、および Developer Edition で使用できます。Optimizer は、本番環境と Sandbox 組織で実行できます。
このモジュールでは、受講者が Salesforce システム管理者で、Salesforce Optimizer を実行する適切な権限を有しているものと想定しています。けれども、システム管理者でなくても大丈夫です。このまま読み進み、本番組織でシステム管理者がこれらの手順をどのように実行するのかを見てみましょう。
Salesforce Optimizer の実行
Salesforce Optimizer の実行はとても簡単です。手順は次のとおりです。
- [設定] から、[クイック検索] ボックスに
「オプティマイザー」
と入力し、[オプティマイザー] を選択します。 - [アクセスを許可] をクリックして、Optimizer による組織の分析を許可します。証明のチェックボックスをオンにして [保存 & 閉じる] をクリックします。
- [オプティマイザーを開く] をクリックします。組織にアプリケーションが起動します。組織の他のアプリケーションと同様、Optimizer もメインのアプリケーションランチャー () からアクセスできるようになりました。
- [Optimizer を実行] をクリックします。
これで終了です。通常は 1 時間以内にスキャンが終了しますが、複雑な組織の場合はさらに時間のかかることがあります。Optimizer アプリケーションに戻って進行状況を確認します (ページがまだ開いている場合はブラウザーを更新します)。
次にすることは何でしょうか?
Optimizer の実行は簡単な部分です。スキャンが終了すると、状況別に並び替えられた次のような結果リストが表示されます。
ここでレポート結果に目を通し、判明した問題に対処する計画を立てます。緊急性が最も高い項目はリストの最上位に表示され、[確認が必要] という状況になっています。テーブルの任意の行をクリックすると、Optimizer にスキャンの具体的な結果とともに、推奨アクションや役立つ関連リソースへのリンクが表示されます。[設定] に関連性の高い領域に移動するボタンがあり、そこから調査を開始できます。
Optimizer でフラグが付けられる一般的な問題と重大な問題をいくつか見ていきましょう。
見よ、一面に広がる項目を
オブジェクトに何百個もの項目が使用されているのはよくあることです。Salesforce では (エディションに応じて) 1 つのオブジェクトに最大 800 の項目を設定できますが、項目数が 350 を超える標準またはカスタムオブジェクトには Salesforce Optimizer がフラグを設定します。これらの項目すべてがユーザーに必要で有用なのでしょうか? 結果リストの [項目の利用状況] 行を確認します。詳細ページで膨大な数の項目を処理したり、スクロールしたりするのは煩わしいものです。採用や使用状況も低下します。モバイルエクスペリエンスについても考えてみてください。携帯電話で項目のページを何ページもスクロールするのは、手間がかかりイライラしてきます。
[項目の利用状況] の [データリスト] セクションで、こうした項目にデータが入力されているかどうかを確認します。多くのお客様は、相当数のカスタム項目が空白のままで、ユーザーにとって何の価値もないことを知って驚きます。
Optimizer で、組織のカスタム項目の制限、項目の使用状況、またはページレイアウトの項目にフラグが付けられても、それはあなただけではありません。それらの領域をクリーンアップすると、いつの場合でもユーザーに喜ばれます。
オートメーションの過負荷
オートメーションは誰にでも歓迎されます。共有、フロー、入力規則のおかげでユーザーの効率が向上し、データが整理されます。ただし、過ぎたるは猶及ばざるが如しです。システム管理者にとって、複雑なルールセットの維持は容易なことではありません。1 つのオブジェクトのオートメーションが多すぎると、エンドユーザーにパフォーマンスの低下やその他の問題が発生する可能性があります。Salesforce Optimizer でこれらのカテゴリのいずれかにフラグが付けられている場合は、簡略化することを検討してください。
システム管理者が多すぎる
Salesforce Optimizer では、「すべてのデータの編集」権限と「アプリケーションのカスタマイズ」権限を持つユーザーはすべてシステム管理者とみなされます。これらのスーパーユーザー権限を多くのユーザーに付与すると、大変な事態を招くことになります。それがどのように起こり得るのかはわかっています。Sales Operations では、すべての商談へのアクセス権が必要なので、Sales Operations のプロファイルに「すべてのデータの編集」権限を追加します。次に、パワーユーザーがケースオブジェクトの選択リスト値を変更する必要があるので、「アプリケーションのカスタマイズ」アクセス権を付与します。ただし、これらのような権限を大量に付与することは危険であり、避けるべきです。データ侵害、データ品質、Gack など、キッチンにいる料理人が多すぎると、さまざまな思わぬ結果を招きます。
では、システム管理者は何人いるのが適切なのでしょうか? 組織の規模、複雑度、入ってくる要求数によって異なります。こちらの Salesforce ヘルプ記事にガイドラインがいくつか記載されています。ユーザーの人数を監査し、これらの権限を持つユーザー数を減らす方法を真剣に検討することを強くお勧めします。おそらく多すぎることでしょう。
1 つのオブジェクトに複数のトリガー
Salesforce Optimizer では、同じオブジェクトで複数の Apex トリガーを使用するのは適切なことではありません。ユーザーの人数を監査し、これらの権限を持つユーザー数を減らす方法を真剣に検討することを強くお勧めします。さらに、これらのトリガーの実行順序を制御する方法がありません。トリガーはオブジェクトごとに 1 つ設定し、面倒な作業にはヘルパークラスを使用することをお勧めします。
Salesforce Optimizer を味方につける
お客様の多くは、標準のメンテナンスプロセスの一部として、Salesforce Optimizer を定期的に実行しています。この非常に有益な作業は、組織の進化による変動を追跡するのに役立ちます。ぜひ試用して、フィードバックをお聞かせください!Trailblazer Community の「Salesforce Optimizer」の会話にもご参加ください。
リソース