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Salesforce デザイナーロールについて知る

学習の目的 

この単元を完了すると、次のことができるようになります。

  • Salesforce デザイナーの業務を説明する。
  • Salesforce デザイナーが業務で使用するスキルを挙げる。

Salesforce デザイナーとは?

Salesforce デザイナーは、Salesforce プラットフォームでの業績向上を促進する人間中心デザイン (HCD) エクスペリエンスに熱意をもって取り組みます。強固な関係を築く創造的な実践手法であるリレーション設計を使用して、社会的価値とビジネス価値を促進します。Salesforce エクスペリエンスを使用することで、ユーザーが他のツールや方法よりもスムーズに業務を改善できるようにする必要があります。Salesforce デザイナーは構築すべき適切なソリューションを見極められるようにサポートします。テクノロジーを明確で使いやすく、より快適で効率的にし、ソリューション間での一貫性を保ちます。

以降では、Salesforce デザイナーの業務、追求できる専門能力、価値の促進方法について説明します。 

さまざまな種類の Salesforce デザイナー 

Salesforce デザイナーはさまざまな方法で実務に携わります。ビジュアルデザインの経歴を持つデザイナー、ユーザーエクスペリエンス (UX) が専門のデザイナー、デザイン戦略について豊富な経験があるデザイナーや、システム管理者、アーキテクト、開発者、コンサルタント、マーケターなどの Salesforce 認定資格を持つデザイナーもいます。 

チームでの立場や、肩書きがデザイナーかどうかに関係なく、デザインは Salesforce ロールのほぼ半分にとって主要な要素です。あなたも知らないうちに「デザインしている」かもしれません!

Salesforce デザイナーはデザインプロセスを通じて明らかになったインサイトを使用して、Salesforce プラットフォーム上に構築したエクスペリエンスが直観的になるようにフロー、インタラクション、ビジュアルインターフェースを最適化します。さらに、ステークホルダーの認識合わせ、調査の実施とまとめ、ユーザーと組織の両方の代表として倫理と価値の推進も行います。

お気づきかもしれませんが、ここで挙げた各作業のレベルはかなり異なります。フローの最適化は技術的な作業ですが、ステークホルダーの認識合わせはより戦略的なものです。同じ人物が両方を行うのでしょうか? 状況はそれぞれ異なるため、無難な答えは「そういう場合もある」になります。

そこで重要になるのが専門能力です。状況に応じて、インターフェースや技術面に強いデザイナーが必要になることも、戦略に強いデザイナーが必要なプロジェクトもあります。1 人のデザイナーがすべてを行う状況もあり得ます!

UX デザインと戦略デザインの責務を比較する

Salesforce では、UX デザインと戦略デザインという 2 つのデザイン専門分野に関する認定とカリキュラムを開発しました。 

戦略デザイナーはどちらかといえば、プロジェクトの早期 (キックオフ前もあり) に重要な役割を果たします。UX デザイナーはプロジェクトの終了に向けて重要な役割を果たします。ただし、それは厳格なルールというわけではありません。理想的には、戦略担当者は稼働開始までずっと参加すべきです。UX デザイナーは、最終的なエンドユーザーエクスペリエンスを促進する意思決定やインサイトを完全に理解するためにキックオフから参加すべきです。参加レベルは、プロジェクトの進行に従って、推進役が誰かに応じて変化します。

前述のように、戦略デザイナーは通常、プロセスの早い段階から参加して課題を定義し、「何を構築すべきか?」、「解決する課題は何か?」、「これが最適なアプローチである理由は何か?」のような質問をします。このロールは、創造する作業とステークホルダーの認識合わせに等しく対応します。専門能力を活かして、エンジニアリング、カスタマーサービス、営業、マーケティングのような分野をまとめ、目的とする将来の状態、つまり、顧客にとっての望ましさ、ビジネスにとっての実効性、技術的な実現可能性という点でうまく機能する状態を明確に定義します。 

UX デザイナーはユーザーエクスペリエンス、つまりその外観、操作感、動作に取り組みます。建築材料を使って家を建てる大工のようなものです。Salesforce UX デザイナーは、何があればプラットフォームで何を実現できるかを知っています。エクスペリエンスをどのようなデザインにすべきかを現実的に描きます。開発者やシステム管理者と協力して戦略的なビジョンを具現化できます。

望ましさ、実現可能性、実効性の円が互いに交わり、交差部分が網掛けになっているベン図と、望ましさを指している「ここから始める」という言葉

この主な用語を理解できましたでしょうか? どちらのロールも 3 つの主要な条件に導かれてチームと連携します。望ましさのためにユーザーとそのニーズを調査し、実効性のためにビジネスモデルと最適解の提案方法を理解し、実現可能性のためにソリューションが大規模に構築でき、持続可能であることを確認します。

戦略デザインは UX デザインを補完します。双方の専門能力内に重複するスキルがあることはよいことです。引き継ぎがあっても活動が継続されるからです。

Salesforce デザイナーの 1 日

靴を製造販売する Cloud Kicks では Salesforce を使用して顧客、ベンダー、オンライン販売、マーケティングを管理しています。同社はすでに優れたデジタルエクスペリエンスを展開しており、顧客はオンライン購入、店舗受け取りが可能です。ただし、営業担当は問題を感じ始めています。営業担当が現場で簡単に Sales Cloud にアクセスしてベンダーデータを更新することができないのです。

Salesforce 戦略デザイナーは、多様なロールと経歴のチームを結成し、Cloud Kicks 営業チームの課題とモチベーションへの理解を深めるためのディスカバリー (調査) フェーズを実施します。チームはアーキテクト、ビジネスステークホルダー、システム管理者、UX デザイナー、Cloud Kicks やソリューションと関係があるその他のビジネスロールで構成します。

戦略デザイナーはプラットフォーム機能に関する知識、ビジネススキル、分析的/創造的思考を活かして、Lightning 上に構築された次世代のモバイルエクスペリエンスを介した将来のフィールド営業に対する戦略的ビジョンについて Cloud Kicks のリーダーシップが意思統一を図れるようにします。また、ユーザーにとって重要な瞬間を明確に示し、その瞬間に何が最適化を識別することに集中します。UX デザイナーと協力してプロトタイプを作成し、デザインシステムとパターンの最も効果的な使用を目指します。UX デザイナーや開発チームとの緊密なパートナーシップにより、「戦略的ビジョン」から「現実の構築」までのジャーニーをできるだけ円滑に進めます。

プロジェクトが構築フェーズに入ると、UX デザイナーがリードロールを引き継ぎ、すべてのユースケースとインターフェース要素を具現化します。引き続き戦略デザイナーと協力しながら、各リリースが常により大きなビジョンに沿っていてユーザー価値を提供できるようにします。次のような質問について話し合います。

  • どのように機能を組み合わせると、ユーザー価値の促進という大義と期間内に収めるという現実主義の最適なバランスが取れるか?
  • 自分たちが下している細かい判断は、ユーザーニーズだけでなくビジネス目標もサポートしているか?
  • 作成したビジョンやロードマップに問題提起するようなことを最近知ったか?
  • デザインしたものを構築する際に技術的な困難に直面したか? 代替のソリューションを検討する必要があるか?
  • 継続的に顧客の満足度とニーズを知るには、どの評価指標を収集すればよいか?

製品の稼働開始後、UX デザイナーと戦略デザイナーはチームを再収集してプロジェクトをアイデアの段階から稼働開始まで振り返ります。これは、具体的な教訓を記録するために重要な話し合いです。重要なだけでなく、デザイナーはつながりを保つ必要もあります。 

ビジネスにとっての実効性を最大化するために重要なのは、戦略的ビジョンの策定者が常に最新のプラットフォーム機能を把握し、技術者がどのように実現可能性の限界に挑むかを理解することです。その原動力となるのがエンドユーザーにとっての望ましさです。

求められるスキル

成功する Salesforce デザイナーには通常、人間中心デザイン原則に関する幅広い経歴と、Salesforce プラットフォームの経験があります。どちらのデザイナーにも特定の関連スキルがあります。

Salesforce UX デザイナーには次のスキルと専門能力が必要です。

  • ユーザー調査と操作性テスト
  • プロトタイピング、ワイヤーフレーム作成、ユーザーフロー、モックアップ
  • Sketch、Figma、Photoshop などのデジタルデザインツール
  • デザインシステム
  • ビジュアルデザイン
  • 情報アーキテクチャ
  • プラットフォームとアプリケーション開発の概念
  • JavaScript、HTML、CSS などの一般的な Web 言語
  • Web アクセシビリティ原則と Web コンテンツアクセシビリティのガイドライン (WCAG)
  • コミュニケーション、プレゼンテーション、ストーリーテリング
  • コラボレーションとワークショップのファシリテーション

Salesforce 戦略デザイナーには次のスキルと専門能力が必要です。

  • 課題ステートメントの作成 (適切な問題の解決)
  • 成功評価指標と兆候の識別 (現状の把握)
  • インクルーシブデザイン手法によるデザイン調査、チーミング、共同作成
  • 具体的なビジネス課題の解決に Salesforce 製品をどう使用できるかの提示
  • 実現可能性、望ましさ、実効性を確保するためのアイデアの具現化
  • コラボレーションと共同デザインのさまざまな手法
  • 戦略、ビジョン、または概念を支える意思統一の促進 (アイデアの提示、論理的根拠の擁護、議論や意思決定のファシリテーション、ステークホルダーの帰属意識や共同所有者意識の創出と育成を含む)
  • 短期的思考を長期的思考へと橋渡ししながらビジョンの完全性を維持する実装の概要ロードマップの作成
  • 異なる分野と視点を横断する生産的なコラボレーションの促進
  • ユーザーとビジネスの代表としての倫理の推進

Salesforce デザイナーロールに関する情報を調べる

ここまで Salesforce デザイナーと UX デザインおよび戦略デザインの専門能力について学んできました。こうした専門能力を組み合わせて複雑な問題を解決し、倫理的かつ公平で持続可能なソリューションを Salesforce プラットフォーム上にデザインする方法を学びました。

Salesforce システム管理者としてのキャリアがどのようなものか知りたい方は、「Salesforce デザイナーのキャリア」ページをご覧ください。Salesforce デザイナーロールについて知り、Salesforce デザイナーとしてのキャリアを追求する場合に役立つ情報が記載されています。Trailblazer Community に参加すれば、#DreamDesigner になる方法についてメンバーに質問したり話を聞いたりすることができます。また、デザイナーとして採用され、成功するために欠かせない認定資格についても確認してください。

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