Salesforce Contracts の機能について知る
学習の目的
この単元を完了すると、次のことができるようになります。
- Salesforce Contracts の機能について説明する。
- 契約ライフサイクルのフェーズについて説明する。
機能的性能
Salesforce Contracts ソリューションには、契約作成、契約 API、ライフサイクル管理など数種の機能が搭載されています。
下図に、各機能のコンポーネントが示されています。
では、各機能の詳細を見ていきましょう。
契約作成
契約作成は、標準化された一連の契約条件を使用して、契約ドキュメントのドラフトを作成するプロセスです。次のようなメリットがあります。
- 営業チームがドキュメントテンプレートデザイナーを使用して、IT 部門の手を煩わせることなく、適切かつ正確な契約ドキュメントテンプレートを作成できます。
- テンプレートベースのドキュメント生成で、事前に定義して承認を受けたテンプレートと Salesforce レコードのデータを使用して、動的な契約ドキュメントを自動的に作成できます。
- カスタムドキュメントテンプレートの絞り込みで、契約に表示するテンプレートを絞り込むことができます。
- 条項ライブラリに事前承認された法律用語や条件が保存され、繰り返し使用できるため、標準化された契約を迅速に作成できます。
- Microsoft Office 365 とのインテグレーションにより、契約ドキュメントを Microsoft Word で直接開いてオンラインで編集し、変更内容を Salesforce Contracts に保存できます。また、テンプレートデザイナーでドキュメントテンプレートを作成できます。
- 生成 AI を使用すれば、条項の生成とエンティティの抽出が自動化され、契約プロセスの効率性が高まります。
Salesforce Contract の API
Salesforce Contracts には極めて柔軟な API が付属し、UI を使わずに機能をコールできます。
- 商談、注文、見積など、Salesforce の標準オブジェクトやカスタムオブジェクトから直接契約を作成または更新する。
- バージョン管理を使用して、契約の反復的な作業を整理する。たとえば、契約期間を更新して契約をカスタマイズすると、自動的に新しいバージョンが作成されます。このため、変更が追跡され、関係者全員が最新バージョンを確認できます。
- 契約ライフサイクルのさまざまなフェーズを効率化して自動化する。契約の動的アクションを使用して、各フェーズのアクションや操作を管理します。
契約ライフサイクル管理
どの契約も、通常は営業担当の契約作成で始まり、契約の発効をもって終了するライフサイクルを進行します。効率的な契約管理では、法規制への準拠を徹底する必要があります。
Salesforce Contracts は、Candace のような営業担当が契約ライフサイクルを管理するうえで役立つ機能を備えています。
- 契約の種類ごとにライフサイクルが異なるため、各種の契約を管理する場合は、契約種別が役立ちます。契約種別は、販売契約、秘密保持契約、パートナー契約など、契約ドキュメントの種類を指定します。
-
契約状態モデルは、特定の契約種別のライフサイクルを決定し、各フェーズで特定のユーザーが実行可能なアクションや操作を管理します。
-
DocuSign とのインテグレーションにより、契約締結時に電子署名を効率的に取り付けることができます。
-
Salesforce Contracts 分析を使用すれば、管理者、営業チーム、オペレーションチームが契約やライフサイクルに関するデータの的確なインサイトを取得できます。ユーザーは、コンソールベースのダッシュボードや組み込みの分析機能を使用して、契約管理の効率性を評価できます。
-
Salesforce Contracts コンソールアプリケーションは、契約管理のワンストップソリューションで、シームレスでユーザーフレンドリーなエクスペリエンスを実現します。
- 効率的な責務管理は、Cloud Kicks のような企業がコンプライアンスを維持し、契約上の義務を果たし、リスクを低減するうえで役立ちます。この機能には、支払期限の厳守、納期の遵守、契約条件の履行、更新や終了の管理などのタスクが含まれます。
契約ライフサイクルのフェーズ
契約はそのライフサイクルを通してさまざまなフェーズを進行します。Salesforce Contracts は各フェーズを効率化して自動化します。
- 最初のフェーズは作成で、契約ドキュメントのドラフトを作成します。Salesforce Contracts では、チームが事前定義されたテンプレートから契約ドキュメントを生成できます。
- 次のフェーズは交渉で、当事者全員が契約の文言、期間、条件について協議し、合意を形成します。
- 合意に至ったら、社内の関係者から承認を取り付けます。このフェーズで Salesforce Contracts を活用すれば、マネージャーやリーガル部門など、社内のチームとのコラボレーションが促進されます。
- 続いて、契約の締結フェーズに進み、各当事者が契約内容を確認して電子署名します。
- 最後に、署名された契約が有効になり、効力を発します。
この単元では Candace が、DocuSign のインテグレーションなど Salesforce Contracts の機能の詳細を学びました。また、ライフサイクルのさまざまなフェーズも確認しました。
次の単元では、Salesforce Contracts を使用する主なチームとペルソナについて学習します。
リソース
- Salesforce ヘルプ: Salesforce Contracts APIs (Salesforce Contracts の API)
- Salesforce ヘルプ: Generic Contract Lifecycle Stages (汎用的な契約ライフサイクルのフェーズ)