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Salesforce CMS の使用開始

学習の目的

この単元を完了すると、次のことができるようになります。

  • Salesforce CMS の利点について説明する。
  • コンテンツの作成、整理、公開に役立つ Salesforce ツールについて説明する。

Salesforce のコンテンツ管理ソリューション

ビルゲイツはかつて「コンテンツは王様」という名言を生み出しました。優れたコンテンツがあれば Web サイトに多くの人が集まり、長く留まってくれます。また、適切なコンテンツでパートナーや顧客に最新の情報を提供することで、正しい情報に基づいた判断が下せるようになります。

コンテンツは確かに王様です。そして、このような「王様」のコンテンツを作るためにはコンテンツ管理システム (Content Management System: CMS) が不可欠です。最高のコンテンツを用意しても、コンテンツを更新するのが大変であったり、コンテンツがきちんと整理されていないために見つけにくかったりすると、何の役にも立ちません。Salesforce CMS は、従来のコンテンツ管理のさまざまな問題を解決します。

Salesforce CMS は Lightning Experience で使用できる、あらゆる Salesforce アプリケーションに対応した統合共有サービスです。具体的な利点を挙げてみましょう。まず、作成したコンテンツを、コマースサイト、マーケティングメール、パートナーポータルなど、Salesforce で構築されたすべてのチャネルで公開できます。さらに、Salesforce 外部のチャネルでも同じコンテンツを利用できます。また、さまざまなオーディエンス向けにコンテンツをパーソナライズして、エクスペリエンスを向上させることができます。

Salesforce CMS を使用して、コンテンツのドラフトから公開まですべてのフェーズでコンテンツライフサイクルを管理できます。Salesforce CMS はあらゆるユースケースに対応できる優れたツールですが、組織、商品、サービスの認知度を高めるコンテンツを作成するのに特に適しています。

メモ

顧客の質問に答えたり、サポートケースに対処したり、プロセスを説明したりするためのコンテンツを作成する必要がある場合は、Salesforce ナレッジを使用します。

Salesforce CMS では、従来のコンテンツタイプ (ニュース記事、画像、ドキュメントなど) に加えて、独自のビジネスニーズを満たすカスタムコンテンツタイプを作成できます。また、何を作成するにしても、コンテンツをあらゆるタッチポイントに配信し、適切なコンテンツを適切な人に適切なタイミングで配信できます。このモジュールを完了すると、すべてのコンテンツ管理ニーズを満たすオールインワンソリューションとして Salesforce CMS を活用できるようになります。

ではまず、Salesforce CMS によって会社のコンテンツ作成/共有戦略がどう変わるかを見てみましょう。

コンテンツの作成はチーム作業

優れたコンテンツを世に送り出すにはチームでの協力が必要です。ここでは、Tucker Home Goods のチームがどのようにして高品質のコンテンツを作成しているかを見て行きましょう。

Tucker Home Goods は、世界中の大手の小売業者と卸売業者に家具や照明器具を販売しています。この会社ではすでに Salesforce を導入しており、Sales Cloud、Service Cloud、Commerce Cloud、Experience Cloud を使用しています。最近、Tucker Home Goods は Salesforce CMS も導入し、コンテンツチーム全体は張り切っています。

Tucker Home Goods のコンテンツチームは、Salesforce システム管理者の Chris Garcia、マーケティングマネージャーの Sheng Ng、マーチャンダイジングマネージャーの Elle Jordan、コピーライターの Calvin Wright で構成されています。Sheng、Elle、Calvin は、マーケティング資料や商品リストなど、Tucker Home Goods のすべてのコンテンツを作成しています。Salesforce CMS を使用すれば、このクリエイティブチームがチャネル全体で詳細な商品情報を提供するプロセスを合理化できます。

デジタルエクスペリエンスアプリケーションと Salesforce CMS をわかりやすく説明する

Tucker Home Goods チームのメンバーは全員異なるロールと権限を持ち、それぞれが Salesforce の異なる部分に移動して作業を行います。ただし、コンテンツ作成のほとんどは、一般にデジタルエクスペリエンスアプリケーションと Salesforce CMS で行われます。それぞれの作業を詳しく見てみましょう。

デジタルエクスペリエンスアプリケーション

チームは、Salesforce のアプリケーションランチャーからデジタルエクスペリエンスアプリケーションにアクセスします。このアプリケーションを使用して、適切な権限を持つユーザーがコンテンツの作成、ライフサイクルの管理、公開チャネル (サイト、コミュニティ、Marketing Cloud Engagement、Lightning アプリケーションなど) へのコンテンツの割り当てを行うことができます。このアプリケーションに対し、Chris、Sheng、Elle には異なるアクセスレベルが割り当てられています。

デジタルエクスペリエンスアプリケーションのデジタルエクスペリエンスホーム。

CMS ワークスペース

CMS ワークスペースは、すべての公開チャネルのコンテンツの作成、整理、管理の中心部です。デジタルエクスペリエンスアプリケーションでは、これがコンテンツの整理やセキュリティの基本単位となります。また、コンテンツを作成する人とコンテンツを提供する場所を細かく管理できます。Salesforce システム管理者の Chris には、CMS ワークスペースを作成する権限があります。

Salesforce CMS は、拡張ワークスペースと非拡張ワークスペースの 2 種類をサポートしています。

拡張 CMS ワークスペースは拡張サイトおよびコンテンツプラットフォームの一部であり、Salesforce CMS と Lightning Web Runtime (LWR) サイトを接続する柔軟なシステムです。Winter ‘23 以降に作成された LWR サイト、拡張 LWR サイト、拡張チャネルに加えて、これらのワークスペースは Aura サイトにコンテンツを公開できます。拡張 CMS ワークスペースでは、コンテンツ翻訳ライフサイクルをより適切に管理したり、LWR サイトの手動収集を作成したり、ワークフローを使用してコンテンツを管理したりできます。Winter '25 以降、Chris が作成するすべての CMS ワークスペースはデフォルトで拡張されます。

非拡張 CMS ワークスペースは、B2C Commerce ページデザイナーや Winter '23 以前に作成された既存の LWR サイトなどのチャネルにコンテンツを公開する際に便利です。Chris が非拡張 CMS ワークスペースを作成する必要がある場合は、[Setup (設定)] で [Create both CMS workspaces and enhanced CMS workspaces (CMS ワークスペースと拡張 CMS ワークスペースの両方を作成)] を有効にする必要があります。

メモ

単元 2 と単元 3 のハンズオン Challenge では、拡張 CMS ワークスペースを使用します。

エクスペリエンスビルダー

エクスペリエンスビルダーは、システム管理者が公開したコンテンツを顧客、パートナー、従業員が利用できる Aura サイトや LWR サイトを構築するための柔軟なツールです。Chris には、サイトを作成し、エクスペリエンスビルダーへのアクセス権を付与する権限があります。

Chris は、Tucker Home Goods の eコマースサイトとして機能する拡張 LWR サイトを作成します。コンテンツチームが拡張 CMS ワークスペースからコンテンツを作成して公開すると、Chris はエクスペリエンスビルダーを使用してサイトにコンテンツを表示したり、カスタマイズしたりできます。

拡張 LWR サイトは拡張サイトおよびコンテンツプラットフォームの一部であるため、Tucker Home Goods はワークフロー、検索の改善、部分的なサイトリリース、きめ細かな公開などのツールのメリットもあります。

リソース

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