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セールスパイプラインを管理する

学習の目的

この単元を完了すると、次のことができるようになります。

  • セールスパイプラインについて説明する。
  • セールスパイプラインのフェーズを特定する。

セールスパイプラインの流れと成長

販売というと、販売取引の締結を思い浮かべる人が多いでしょう。ですが、販売するということを十分に理解するには、販売活動の最初から最後までの全体を見る必要があります。見込み客は、最終的に顧客になるまでにどのように各フェーズを進んでいくのでしょうか? セールスパイプラインを使用すると、まさにそれを見ることができます。

とはいえ、セールスパイプラインを管理するのは難しい作業です。Harvard Business Review の調査によると、61% の経営陣が、営業マネージャーはパイプライン管理について適切なトレーニングを受けていないと考えていることがわかりました。これでは、収益が失われることになりかねません。 

セールスパイプラインとは?

セールスパイプラインは、すべての見込み客がセールスプロセスのどの位置に存在しているのかを示す視覚的表現です。これにより、見込み収益を測定し、ビジネスの健全性を判断できます。また、セールスパイプラインではビジネスの健全性を一目で把握することができます。 

パイプラインは、自由に流れる川のようなものだと想像してください。上流に問題があれば、いずれは下流にも問題が発生することになります。パイプライン管理では、収益に影響を与えるほど大きな問題になる前に小さな問題を捕捉することができます。パイプライン管理を使用すると、特定の週、月、四半期における担当の商談成立の見込み額を推測することができます。

セールスパイプラインを販売予測と混同しないようにしてください。どちらも同じようなデータプールを使用しています。セールスパイプラインは現時点と商談を成立させるために担当が今すべきことに焦点を当てたものです。一方、販売予測は実際に商談が成立した場合に企業がどれだけの収益を期待できるかを見積もるものです。

セールスパイプラインのフェーズとは?

見込み調査

セールスプロスペクティングとは、新規ビジネスを開拓するプロセスのことです。また、商品の潜在的な顧客や購入者を探し出すことであり、これには多くの調査やアウトリーチが含まれています。Google や LinkedIn での調査で見つけた人にコールドアウトリーチを行うアウトバウンドプロスペクティングがあります。また、Web サイトを訪問したり、ニュースレターに登録したりして、すでに商品に関心を示している人にリーチするインバウンドプロスペクティングもあります。 

潜在的な購入者の関心度の測定は、パーソナライズされたメール、コールドコール、顧客紹介、業界イベントを介して、場合によっては、あなたが問題解決のエキスパートであることを示すソーシャルメディアでの強力なプレゼンスの構築を介して始めることができます。

リード評価

リード評価とは、獲得したい顧客の特徴をまとめた理想の顧客プロファイル (購入者ペルソナ) を作成することで、リードを評価する (絞り込む) ことを意味します。理想的な業種、企業規模、場所、問題点について検討してください。これは、見込み客が商品の適切な対象者であるかどうかを判断するのに役立ちます。 

こういったリードをより深いパイプラインに進める場合は、見込み客がソリューションについてもっと知りたいと関心を寄せているかどうかを判断するために電子書籍、ホワイトペーパー、Web セミナー、事例、その他の種類の無料リソースを提供することを検討しましょう。また、次のステップであるセールスコールを開始する前に、ディスカバリーコールを実施して見込み客のニーズを把握することも役立ちます。

セールスコールのデモまたはミーティング

このフェーズでは、パイプラインは狭まりつつあります。購入意欲のないリードを計画的に絞り込んだところで、次は購入意欲のあるリードに狙いを定めます。販売に集中した取り組みを開始するのはこのときです。そのためには、ミーティングやデモをスケジュールします。 

関係する全員がこのミーティングの目的を理解していることを確認し、事前にアジェンダを作成しておくと、すべてを順調に進めることができます。デモは、商品に対するニーズが明確になって初めて実施する必要があります。このとき、すべてのインサイトを結集させて、商品が見込み客の目標達成にどのように役立つかを示すビジネスケースを作成します。

提案

このフェーズでは正式な販売提案を行います。潜在顧客の課題に対処する上であなたの会社がどのように貢献できるかをまとめます。価格情報を繰り返し説明し、商品のビジネス価値がそのコストを補って余りあるものであることを実証します。また、このときには、提案が競合他社と差別化されるように努め、商品の利点をアピールすることに時間もかけます。 

このフェーズで覚えておくべき重要なことは、パーソナライズと知覚価値です。見込み客に理解してもらいたいことは、あなたが見込み客の会社を知り尽くしているということです。そのため、画一的な提案を行うのではではなく、必ず見込み客の抱える課題に合わせて提案するようにしましょう。

交渉とコミットメント

見込み客からオブジェクションや追加の問い合わせがあり、最初の提案の再交渉が必要になる可能性もあります。最終的な合意に至るように、業務範囲の拡大や縮小、価格設定の調整、期待事項の管理について話し合います。

契約の締結

商談が成立したので、お祝いしましょう。契約書への署名は、これから顧客になる相手がどこからでも署名してアップロードできる電子署名サービスを使用して、簡単に行えるようにしてください。これで、注文履行に向けて商談を進めることができるようになりました。

購入後

商談が成立すると、それですべてが終了したと思いがちですが、カスタマーエクスペリエンスはまだ始まったばかりです。購入者は、導入時のきめ細かなサービスや、取引先の進行状況の定期的な監視を期待しています。適切なタイミングで、既存の顧客に新しいサービスのクロスセルを行ったり、プレミアムソリューションのアップセルを行ったりすると良いでしょう。全体を通じて、新規顧客を大切にしてください。紹介や将来の売上はそれにかかっています。

リソース

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