チーム間でコラボレーションする
学習の目的
この単元を完了すると、次のことができるようになります。
- 営業、マーケティング、財務の各チームのニーズを説明する。
- 各チームのニーズに沿った方法でプロセスの改善を伝える。
プロセスの変更: 知っておくべきこと
プロセス改善の最終ステップは、マーケティング、営業、財務、さらにはサポートなどのチームにロールアウトすることです。組織によっては、これは変更管理ともいいます。
ここでは、営業業務部門は、プロセスの調整と改善がどのような方法でどのような理由で行われたかを説明することで、賛同と信頼を得ることに集中的に取り組みます。これは、新しいプロセスが首尾よく採用されるか覆されるかどうかを左右する重要なステップです。
ユーザーがプロセスのステップをスキップしたり、無視したり、避けたりすることは、そのプロセスで意図した結果を得られないという確かな兆候であることは明らかです。プロセスが採用されないことで、新しい商談、達成率、リード取引開始に関するデータの信頼性が低下してしまうのは珍しくありません。これは、どの観点からしても非常に残念なことです。このような事態を避けるためには、次のような方法があります。
オーディエンスを知る
新しいプロセスのサポートと採用に取り組む場合は、各チームにそれぞれ独自の購入者ペルソナがあると考えてください。購入者ペルソナとは、一般的にマーケティングチームがある顧客の理想像として使用し、その顧客のニーズを正確に把握できるようにするためのものです。各部門には、それぞれ独自のニーズ、動機付け、行動パターンがあり、変更に関する情報を吸収する最善の方法も設定されています。
このような一般的なペルソナを知ることで、それぞれのオーディエンスにわかりやすく、かつ関心を持ってもらえるようなメッセージを作成できます。
営業
営業部門の最優先事項は、コミッションを獲得することです。ステップを実行することで、より多くのコミッションを獲得できたり、より多くのリードが割り当てられたりすると信じることができれば、営業部門は喜んでプロセスに従うでしょう。営業部門のモチベーションは、商談を勝ち取って成立させることです。
このグループは社交的で、情報をデジタルで受け取るよりも、質問することができる対面式のプレゼンテーションを好む傾向があります。データに興味を持つことはあっても、一般的な営業チームはデータを重視しません。変更を提示する際には、その変更がどのようにより多くの商談を獲得することにつながるのかという観点からメッセージを組み立てると、営業担当者からよい反応が得られます。
Get Cloudy Consulting が単元 1 で説明した新しい ERP システムのロールアウトの準備をしていたとき、営業業務部門にとって重要なことは、改善をこのような価値観に合わせて調整することでした。営業業務部門が導き出した考えは次のとおりです。
- より優れた信頼性の高いデータがあれば、営業部門はより迅速に商談を成立でき、あちこちでデータを探す余計な手間が省けるため、商談を翌四半期に持ち越すのではなく、目標の期間内で余裕を持って商談を成立できるようになる。
- 全体的に、顧客はスムーズな購入体験とサービスの実行に満足することになる。営業部門にとっては、関係を強化して将来の商談を拡大できる可能性が高くなる。
マーケティング
マーケティング部門は、購入者の人口統計や統計に触れることが多いため、データに裏付けられた変更を評価する、より分析的なグループである傾向があります。マーケティング部門は予算に敏感で、自分たちの貢献が企業の財務的な成果にどのようにリンクするかを重視しがちです。マーケティングチームの賛同を求めるには、マーケティングへの投資や取り組みが業績に直接結び付くような方法 (属性ともいいます) でソリューションを構築します。
Get Cloudy Consulting のマーケティングチームは、CRM や ERP の不足に直接的な問題を感じていませんでしたが、正確なデータから恩恵を受けていることは間違いありません。営業業務部門は、変更についてマーケティングのリーダーとあえて対面で話し合うことにしました。何を販売したか、いつ納品されたかを正確に把握することで、会社が立ち上げたばかりの新サービスに関するマーケティングキャンペーンを既存の顧客に合わせてカスタマイズしたり、各キャンペーンを Salesforce の商談に添付したりできるようになりました。
財務
財務部門は ROI を重視するグループであり、より多くの収益を生み出しながら経費を削減するという 2 面性のある目標に注力しています。財務部門に変更を提示する場合は、新しいツールやプロセスを採用することにより、最終的な収益にどのようなプラスの効果があるかに焦点を当てたメッセージを作成します。
Get Cloudy Consulting の営業業務部門は、営業チームが調査やデータの再入力に要している時間だけでなく、手動プロセスでプロジェクトを遂行するのに要している時間を計算しました。その結果、ERP システムを採用することで、各商談に費やす時間を数週間短縮できることがわかりました。これに営業担当者とコンサルタントの平均的な給与を掛けると、平均で何ドル節約できるかを正確に実証できました。
それはとんでもない金額であることが判明したのです。
まとめ
営業組織のより効率的かつ効果的な運営を実現するには、営業業務部門は多数の部門と協力する必要があります。また、それぞれのチームが持つ価値観に言及して共感を示し、改善を適切に調整することも必要です。
これで完了です。営業業務部門の対象となる広範な責任とビジネス活動について学びました。また、新しいテクノロジーを採用し、ビジネスがより効率的な販売を行える方法を特定するための営業業務計画についても深く理解できました。