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Salesforce で売上予測を設定する

学習の目的

この単元を完了すると、次のことができるようになります。

  • 売上予測を行えるようにユーザーを設定する方法を説明する。
  • 売上予測を設定するための要件を説明する。
  • 売上予測の設定の補足的な要素を挙げる。

Get Cloudy Consulting の営業チームとエグゼクティブは、複数のスプレッドシートやドキュメントで売上予測を追跡しています。毎週、売上予測に関する電話ミーティングの前に、全員に同じデータが行き渡っているか大慌てで確認します。そこで、チームは売上予測に Salesforce を使用することに決め、その準備に取りかかります! では、売上予測を実行できるように Salesforce と営業チームを設定するために必要な主な要素を見ていきましょう。 

メモ

Salesforce システム管理者と協力して、システムがチームに最も適した方法で機能するように設定します。

ユーザーと売上予測階層

売上予測にアクセスする必要があるすべてのユーザーに「売上予測を許可」権限が必要です。この権限は、各ユーザーアカウントで使用できます。ユーザーを個別に有効にすれば、複数のグループが同じプロファイルを使用していても、アクセス権を細かく管理できます。 

どの売上予測ユーザーも売上予測階層に属している必要があります。売上予測階層は売上予測ユーザーのネストされたリストで、社内で売上予測の合計をどのように積み上げ集計し、売上予測を誰が表示して調整できるかを決定します。売上予測階層のレベルは、ユーザーロール階層に基づいて自動的に生成されます。ただし、売上予測階層内の売上予測マネージャーと一般従業員を特定する必要があります。

メモ

営業テリトリーを使用している場合は、テリトリーに基づいて売上予測階層を設定することも可能です。このモジュールでは、ロールベースの階層の例を見ていきます。テリトリーを使用した売上予測に関する情報は、Trailhead の「営業テリトリーと予測」を参照してください。

Get Cloudy の例では、RVP Sales East と RVP Sales West という地域別のロールが、国内営業 VP の Laura Garza に報告します。Julie と Xavier はそれぞれの地域の売上予測マネージャーです。各レベルで 1 人のみがマネージャーとして識別されます。売上予測マネージャーは、階層で自分より下位のユーザーの売上予測を表示して調整できます。この例では、Julie の下位の営業担当は Julie の売上予測に積み上げ集計され、Xavier の下位の営業担当は Xavier の売上予測に積み上げ集計されます。各担当者とマネージャーは各自の売上予測を表示して調整できます。Laura は Julie と Xavier の売上予測を表示して調整できます。 

売上予測マネージャーが割り当てられている売上予測階層の例

常に売上予測階層を最新の状態に更新して、社内の担当者のロールが変更になっても、売上予測が正確に積み上げ集計されるようにします。

売上予測種別

売上予測のどのような情報が必要になるかは、各自のビジネスモデル、商品やサービス、売上に関する数値を必要とする部門によって異なります。こうした観点を 1 つまたは複数の売上予測モデルに変換します。Salesforce では、このモデルを売上予測種別と呼んでいます。

売上予測種別は、売上予測の基になるデータが格納されているオブジェクトを指定します。また、売上予測が収益ベースか数量ベースか、測定の日付範囲、売上予測値を積み上げ集計する階層の種別 (ロールベースかテリトリーベース) も定義します。商品を使用する場合は、販売する商品の数量で売上を予測します。どの種別にも検索条件が用意されているため、必要なものに絞り込むことができます。たとえば、商談に検索条件を追加して、新規ビジネスと更新の売上予測を作成して比較することができます。

つまり、売上予測種別を使用してカスタマイズできるほか、ビジネスの柔軟性が高まるということです! たとえば、Get Cloudy Consulting のようなハイテク企業は、商品カテゴリと年間契約金額に基づいて売上を予測します。製造企業はカスタムの出荷日に基づいて売上予測を行う一方で、グローバルな販売組織は地域ごとのデータを使ってテリトリー階層に基づく売上予測を行います。

話の先が見えてきたのではないでしょうか。組み込みの売上予測種別の設定ウィザードを使用すれば、画面の指示に従って、各自が必要とするものを選択できます。また、完了予定日に基づいて金額を測定する商談オブジェクトを使用して売上予測を開始する、デフォルトの売上予測種別も用意されています。

複数の売上予測種別を定義して有効にすれば、予測された売上のさまざまなビューを表示できます。 

分類と積み上げ集計方法

商談のどのフェーズも、商談が成立する可能性を示す売上予測分類に対応しています。たとえば、交渉中の商談は、取り組み始めたばかりの商談と比べて成立確度が高いため、売上予測で達成予測と分類される可能性があります。プロセスの初期のフェーズにある商談は、進行中のパイプラインの一部とみなされます。商談オブジェクトの [Stage (フェーズ)] 項目に、デフォルトの対応付けが定義されています。分類ごとに、各自のビジネスに合わせて対応付けを更新し、各分類に該当する時点で商談が成立する確信度を変更します。

商談オブジェクトの [Opportunity Stages Picklist Values (商談 フェーズの選択リスト値)] 設定

売上予測ユーザーは、各分類の売上予測を確認して、売上予測期間に成立しそうなものを予測します。売上予測ページに各分類が列として表示されます。

売上予測分類が強調表示されている売上予測ページ

Salesforce では、合計を 1 つの分類に積み上げ集計するか、複数の分類の数値をまとめて集計するように設定できます。

メモ

「可能性が最も高い」は売上予測に追加できる分類ですが、省略可能です。この例では、他の分類にどのように積み上げ集計されるかを示すために追加されています。    

  • 単一売上予測分類積み上げ集計: 指定した分類の商談のみが含まれます。たとえば、「最善達成予測」分類には、この分類の商談の合計のみが含まれます。
  • 累積売上予測積み上げ集計: 指定した売上予測分類とそれ以降のすべての分類の商談が累積合計にまとめられます。たとえば、「最善達成予測」分類には、すべての「最善達成予測」商談のほか、「可能性が最も高い」「達成予測」「完了」の各分類の商談も含まれます。「達成予測」分類には、「達成予測」商談のほか、すべての「完了」商談が含まれます。[Cumulative (累積)] ビューを使用すると、売上予測ユーザーが複数の分類の合計を手作業で計算しなくても、収益となる可能性が高い合計金額を簡単に確認できます。

以下は、各種の積み上げ集計方法と、集計の対象となる商談の一覧です。各自のビジネスに該当しない分類は、名前を変更して非表示にできます。

積み上げ集計方法

分類

積み上げ集計される商談

単一分類

パイプライン

パイプライン

最善達成予測

最善達成予測

可能性が最も高い

可能性が最も高い

達成予測

達成予測

完了

完了

累積

進行中のパイプライン

  • パイプライン
  • 最善達成予測
  • 可能性が最も高い
  • 達成予測

最善達成予測の売上予測

  • 最善達成予測
  • 可能性が最も高い
  • 達成予測
  • 完了

可能性が最も高い

  • 可能性が最も高い
  • 達成予測
  • 完了

達成予測の売上予測

  • 達成予測
  • 完了

完了のみ

  • 完了

目標

営業部門のユーザーであれば、目標がチームの成功の原動力であることをご存知かと思います。各営業チームの目標は販売する商品によって異なり、チームの目標を営業担当間でどのように分担するかは、商品やサービス、現在の営業環境、各自の経験に基づきます。 

目標情報は省略可能ですが、売上予測の設定時に、売上予測期間別と売上予測種別ごとの目標データを含めることを強くお勧めします。目標情報を追加すると、営業チームが売上予測期間の目標達成率を視覚化できます。 

ビジネスに合わせてカスタマイズするためのその他のオプション

売上予測ユーザーが売上予測で得た情報を最大限活用できるように、Salesforce ではさらに柔軟性を高め、売上予測ユーザーが必要とするすべての情報を確認できるようにしています。チームに適した方法で売上予測を機能させるために、次の省略可能なカスタマイズも検討します。

要素

説明

売上予測登録

営業チームに正式な週次の売上予測を登録するよう指示します。売上予測登録とは、営業担当が売上予測期間中に成立すると見込んだ収益または数量の最適な推定値です。登録することで、予測期間全体の変化を追跡して比較しやすくなります。

判断と調整

営業マネージャーが売上予測に含まれる商談に関する判断を適用できるかと、営業マネージャー、営業担当、またはその両方が売上予測を調整できるかどうかを選択します。判断は、期間中に商談が成立すると営業マネージャーが確信しているかどうかを示します。調整は、売上予測期間の終了時に予想される売上予測値への変更を示し、成立時の予想を下回る金額や過度に楽観的な金額を見積って計上します。調整は売上予測金額にのみ適用され、基盤となる商談データが変更されることはありません。

カスタム列

売上予測種別にカスタム列を追加して、インポートしたデータ (ストレッチ目標、内部予約目標など) や、計算した値 (コミットカバー率、最善達成予測と達成予測の比率など) を表示します。 

売上予測分類名

デフォルトの売上予測分類名を各自のビジネス用語に合わせて変更します。 

売上予測ページレイアウト

Lightning アプリケーションビルダーで独自の売上予測ページを設計して構築し、営業リーダーが売上予測を確認するときに必要となる追加データを表示する標準またはカスタムコンポーネントを追加します。

商談フェーズから売上予測分類への対応付け

商談フェーズから売上予測分類への対応付けと、各分類の確度や確信度を変更します。

上記の要素を設定した Get Cloudy Consulting は、売上予測を開始できます。

リソース

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