Sales Cloud Einstein の使用開始
学習の目的
- Einstein 設定アシスタントを使用して Sales Cloud Einstein 機能を有効にする。
- ページレイアウトやリストビューに追加する項目とコンポーネントを決定する。
- Sandbox を使用する利点を説明する。
- Salesforce Inbox と Einstein 活動キャプチャによってどのように生産性が向上するかを説明する。
機能の有効化
当たり前のように思うかもしれませんが、あなたが目覚まし時計をセットしたのにアラームをオンにするのを忘れたことがあれば、各機能の「スイッチを入れる」ことについてのリマインダーの便利さがわかるでしょう。
Einstein 設定アシスタントでは、各機能が設定ページへのリンクと共にリストされています。設定アシスタントにはユーザーに Sales Cloud Einstein へのアクセス権を付与するステップも含まれていますが、Eleanor は各機能の設定とテストが完了するまで待ちます。
多くの機能では、必要な作業は有効にすることだけです。それ以外の機能では、Einstein が業務のやり方を理解できるようにする設定オプションをガイドに従って指定します。たとえば、Einstein リードスコアリングの設定では、どの取引開始マイルストーンを使用するかや、Einstein の分析から除外するリード項目があるかどうかが尋ねられます。
どれだけのデータがあるかに応じて、Einstein 機能がデータを分析しインテリジェンスの生成を開始するにはある程度の時間がかかることがあります。
その他のカスタマイズ
次に、Einstein のスコア、インサイト、その他のインテリジェンスが目的の場所に表示されることを確認します。Einstein の項目とコンポーネントは、該当するデフォルトのページレイアウトとリストビューに自動的に追加されます。ただし、Salesforce はカスタマイズされることが多いため、カスタムページレイアウトとカスタムリストビューにも忘れずに Einstein の項目とコンポーネントを追加しましょう。Einstein 設定アシスタントのガイドに従ってこれらの手順を実行できます。
Einstein 商談スコアリングと Einstein リードスコアリングは Lightning Experience と Salesforce Classic の両方で使用できます。スコアをリストビューとページレイアウトに追加する方法は、どちらの UI を使用するかによって異なります。Honeydew は Lightning Experience を使用していて、多くのカスタマイズされたページレイアウトがあります。商談スコアとリードスコアが営業チームに表示されるようにするには、いくつかの作業が必要です。Eleanor はページレイアウトとリストビューを変更して、特定の Einstein 機能から提供される新しい情報が反映されるようにします。
機能 | 項目またはコンポーネント | 追加する場所 |
---|---|---|
Einstein 商談スコアリング | [商談スコア] 項目 | 商談レコードのカスタマイズされたコンパクトページレイアウト 公開商談リストビュー |
Einstein リードスコアリング | Einstein リードスコアリングコンポーネント | リードレコードのカスタマイズされたページレイアウト |
[リードスコア] 項目 | 公開リードリストビュー |
その他の Sales Cloud Einstein 機能に関する項目とコンポーネントについての詳細は、Salesforce ヘルプの設定情報を参照してください。
入念なテスト
ユーザーへの Sales Cloud Einstein の割り当て
Eleanor は機能を設定してテストも行ったので、ライセンスを割り当てる準備が整いました。前述のとおり、彼女はゆっくりとローリングアウトを進めていて、まずインサイドセールス担当者、フィールドセールス担当者、数人の営業マネージャーを含む少人数グループから開始しています。
Sales Cloud Einstein 権限セットを使用すると、すべての Sales Cloud Einstein 機能に対する権限が付与されます。Eleanor は権限セットをユーザーに割り当てるだけです。Honeydew の営業マネージャーは、リードスコアリングと商談スコアリングの両方にアクセスする必要があるので、デフォルトの Sales Cloud Einstein 権限セットが適切です。その他の Sales Cloud Einstein 機能に対する権限も含まれていますが、それらの機能は [設定] でまだ有効になっていないため、誰も使用することはできません。
ただし、Eleanor はインサイドセールス担当者をリードスコアリングのみに制限し、フィールドセールス担当を商談スコアリングのみに制限したいと考えています。そこで、Sales Cloud Einstein 権限セットをコピーし、「リードスコアリング」権限のみが付与されるように変更します。そして新しい [Sales Cloud Einstein-Inside Sales (Sales Cloud Einstein-インサイドセールス)] 権限セットをインサイドセールス担当者に割り当てます。同じように、フィールドセールス担当者には「商談スコアリング」権限のみを付与します。
チームのオンボーディング
Eleanor はすべてのリリースにとって最も重要なことはユーザーの利用だということを知っています。貴重な Sales Cloud Einstein ライセンスを無駄にしないことも重要ですが、ユーザーがこの機能を最大限に利用することはそれ以上に重要です。ユーザーは Sales Cloud Einstein の機能、得られる価値、そして操作方法を理解する必要があります。
前述のとおり、ユーザーの利用にとって鍵となるのは、関係者にプロジェクトの概要を説明するキックオフミーティング、特定のユーザーペルソナや使用事例に合わせたトレーニング、定期的な非公式ミーティングなどです。Eleanor の最初のユーザーグループは少人数なので、週に 1 度のコーヒー休憩を設定し、Einstein を使い始めたユーザーがその体験について Eleanor と話したり、質問をしたり、フィードバックを提供できるようにします。また、Eleanor は Einstein ユーザーのところに行って、どのように作業を行っているかを観察します。これによって、Einstein がチームのニーズを満たしているかどうかがわかります。
Salesforce Inbox と Einstein 活動キャプチャを使用した生産性の維持
AI が営業チームに及ぼす最大の影響の 1 つが生産性の向上です。営業チームが販売に集中するべき時間の多くを管理作業に費やしていることがわかっています。Sales Cloud Einstein を使用すれば、営業チームは雑用を減らして全体像に重点を置くことができます。
今日では多くの顧客が販売者とメールでコミュニケーションを行うことを望んでいるため、営業担当はほとんどの時間をメールやカレンダーに費やしています。Salesforce Inbox はモバイルとデスクトップの生産性アプリケーションスイートで、営業担当は Microsoft または Google の受信箱を離れることなくスマートに作業できます。営業担当がメールアプリケーションで個々のメールを参照すると、Inbox によって関連する Salesforce データとインテリジェントなフォローアップアラームが表示されます。さらに、対応可能時間の挿入機能を使用すれば、ミーティングをすばやく簡単にスケジュールできます。
Einstein 活動キャプチャは、各営業担当のメールとカレンダーを Salesforce と連携させる生産性向上ツールです。Einstein 活動キャプチャで実行される機能は主に 2 つです。まず、メールと行動 (イベント) が営業担当の Microsoft または Google アカウントから取得され、それらが Salesforce の関連レコードの活動タイムラインに追加されます。営業担当は、Salesforce で活動を手動で記録する必要がなくなります。
また、Einstein 活動キャプチャによって Salesforce と営業担当の Microsoft または Google アカウントの間で取引先責任者 (連絡先) と行動 (イベント) が同期されます。