Revenue Cloud の概要
学習の目的
この単元を完了すると、次のことができるようになります。
- 収益効率管理における課題を説明する。
- 最新の収益管理ソリューションに期待されることを列挙する。
- Revenue Cloud とその主な機能について説明する。
収益創出ライフサイクル
営業ライフサイクルは、営業チームが潜在顧客を特定するリードの生成から始まります。次に、営業チームは商談を作成して、リードとも呼ばれるこの顧客を追跡します。続いて、営業担当が顧客の要件を収集し、その要件に基づいて見積を作成します。そして、割引やプロモーションを踏まえた価格設定を追加します。顧客が見積を承認したら、営業担当が契約を作成し、すべての関係者が内容を検証して署名します。続いて、営業チームが注文を生成し、履行チームが注文の履行を開始します。最後に請求です。顧客が請求書を受け取り、商品やサービスの代金を支払います。支払いによって、企業のキャッシュフローが改善します。まとめると、顧客は注文した商品を受け取り、企業は収益を計上します。
一見すると円滑なプロセスのようですが、 どこに問題があるのでしょうか。
収益ライフサイクルの課題
多くの企業はこれまで、ポイントソリューションを使用してセールスジャーニーのさまざまな側面をサポートしてきました。ポイントソリューションは、特定のユースケース向けに開発されたカスタムアプリケーションです。こうしたポイントソリューションは、特定のユースケースにおける当面のニーズを満たすものの、同時にいくつかの課題をはらんでいます。
- 価格設定や契約の承認の遅延、精度の低い注文のキャプチャ、誤った請求書の発行による収益の取りこぼしなどの業務上の課題。
- 更新、按分、商品のバンドル、契約修正など、繰り返し発生するビジネスシナリオに対する包括的なサポートの欠如。
- 複数の商品を含む見積や注文など、複雑さの増大に対応できる拡張性がない。
- うまく連携できない種類の異なる複数のツールを統合するため、運用コストがかさむ。
- 他のサービスとのプラグアンドプレーを支援する構成可能なサービスが提供できない。
こうした課題が積み重なることで、シームレスな販売環境が阻害されます。
電子製品およびソリューションの大手プロバイダーである InfinitraBytes の最高収益責任者、Jose Figueroa を紹介します。
Jose は、チームが課題に直面していることを理解し、営業ワークフローを改善する包括的な収益管理ソリューションの必要性を認識しています。また、最高財務責任者が次の点を強く希望していることも把握しています。
- 注文が正確で、請求書発行に必要な情報がすべて取得できる。
- 顧客の財務システムに送信するための正確な販売データが取得できる。
最新の収益管理ソリューションを求めて
包括的な収益管理ソリューションなら、最初のエンゲージメントからアフターサポート、収益創出にいたるまで、顧客とのやり取りを組織で効果的に管理できます。
Jose が求めているのは、統一されたカスタマーエクスペリエンスとシームレスなプロセスを提供し、次に示す営業サイクルのあらゆるフェーズをサポートするソリューションです。
- 商品カタログの管理
- 商品価格の定義
- 商品ワークフローの設定
- 見積の作成と注文のキャプチャ
- 納入商品ライフサイクルの管理
- 契約の管理
- 注文-to-キャッシュワークフローの実装
- 収益ライフサイクルインテリジェンスの生成
今後の成長を見据えた場合、収益管理ソリューションには、現在よりもさらに大きな規模のトランザクションと見積をサポートする拡張性が求められます。また、組織のポートフォリオの拡充に合わせて、サブスクリプションや使用量ベースモデル、更新、修正などの新しいビジネスモデルのサポートも必要になります。さらに、プロセスの自動化、業界特有のインテグレーション、コンプライアンス要素のサポートも考慮すべき重要なポイントです。
独自の価値提案
Revenue Cloud は、オムニチャネルを通じた売買のための統一された商品-to-キャッシュスイートです。このスイートは、事業拡大のニーズをサポートし、自動化および収益インテリジェンス機能を提供するように作られています。Revenue Cloud は拡張可能なプラットフォームとして構築されており、構成可能な API を通じて他のクラウドサービスも Revenue Cloud の機能を利用できます。
では、Revenue Cloud の機能を詳しく見ていきましょう。
これで Revenue Cloud について理解できました。次の単元では、さらに詳しく見ていきます。