履歴書の計画を立てる
学習の目的
この単元を完了すると、次のことができるようになります。
- 履歴書を作成する場合の課題について説明する。
- 履歴書に記載すべき 4 つの項目を挙げる。
- 履歴書のサンプルを確認することの重要性を説明する。
- 職務内容のスキルと経験を確認することの重要性を説明する。
際立たせる
通常、履歴書は相手の注意を引く最初で最大のチャンスです。この目的は、企業が求めている資質をあなたが備えていることを採用担当者やマネージャーがすぐ見て取れるようにすることです。これは口で言うほど簡単ではありません。
そもそも、採用担当者は何百通もの応募書類を見ている可能性があります。あなたの履歴書にはざっと目を通すだけかもしれません。つまり、履歴書に何を記載し、どのような体裁にするかが大切であるということです。
また、多くの企業は、オンライン経由の応募を管理して絞り込む応募者追跡システムも使用しています。記載する具体的な単語など細部まで気を配ります。プレッシャーをかけているわけではありませんが…。
ケーススタディ: Linda Rosenberg が Cloud Kicks の求人に応募する
Linda Rosenberg は IT に精通する学卒者で、社会に出て活躍したいと考えています。CS の学位を取得しただけでなく、学費を稼ぐために数年間大学で人事採用アプリケーションの管理の仕事もしていました。このアプリケーションがたまたま Salesforce 上に構築されていたため、Linda はすぐ Superbadge をいくつか獲得して、Trailhead Ranger になりました。意欲的な Linda は率先してアドミニストレーター資格の取得にも取り組み、多忙を極めていました。
それでも、就職戦線で厳しい競争にさらされることは認識しています。第 4 次産業革命が本格化する中で、IT スキルの需要は高まっています。
先頃、Cloud Kicks という企業の Salesforce システム管理者の求人を見つけました。求人の中に他に関心のある職もありましたが、この高級靴メーカーに呼ばれているような気がしました。自分のスニーカーのコレクションを眺めながら、どうすれば履歴書を際立たせることができるかと思案します。
サンプルを確認する
現在では、履歴書のサンプルがたくさん出回っています。Indeed などのサイトで検索すれば、すぐに大量の結果が返されます。こうした検索は、際立つ履歴書を作成するジャーニーの最適な第一歩です。「効果的な履歴書とは?」という簡単な質問をすれば答えが見つかります。
Linda は就職活動の早い段階で、このようにリソースを積極的に活用することの重要性を認識しました。もちろん、経歴や学歴などは何も見なくても書き始めることができます。けれども、ちょっと確認すれば要領よく作成でき、空欄ができてしまうことがありません。
業種別の履歴書は特に役立ちます。検索の開始時、Linda はアートデザインや小売業といった関係ない職務のさまざまな履歴書にも目を通していました。他業種の履歴書は専門用語や理解不能な略語で溢れていたため、かなりうろたえました。しばらくリサーチを続けた後、IT 分野に特化した履歴書のサンプルを集めて小さなライブラリを作り、自分とよく似たスキルや経験がどのように記載されているかに着目するようになりました。自分らしさを心がけ、先に進みます。
履歴書の基本を知る
Linda が確認したすべてのサンプルからあることが判明しました。履歴書には必ず次の 4 つの事項が記載されています。
- 連絡先
- 学歴
- スキルや技能
- 職歴やボランティア活動
新卒で就職する場合でも転職する場合でも、この 4 つの事項を網羅すれば、採用担当やマネージャーが知りたい情報を正確に伝えることができます。
4 つの項目のうちのどれが重視されるかは求人企業ごとに異なります。職務内容を確認すれば、情報をどの程度記載すべきか判断がつきます。このトピックについては、モジュールの後半で詳しく説明します。
要点を突く
履歴書を際立たせるには、適切な言葉を使い、適切な構成にすることが大切です (もちろん、適切な経験やスキルを有することが前提ですが…)。求められるスキルについては、求人情報自体で確認できます。多くの求人企業は、職務内容にコアスキルを挙げています。
求人企業はコアスキルを職務で成功するために不可欠なものと考えています。ですから、採用される側はこうしたスキルを備え、それを実証できることが極めて重要です。そのために職務内容にスキルが挙げられているのですから…。
更に、採用される側にとっては、求人企業が求めているスキルを持ち合わせていることを明確かつ簡潔な方法で知らせることも同様に大切です。職務に関係ない経歴や知識に無駄な言葉を費やす必要はありません。このモジュールでは、端的な伝え方についても詳述します。
スキルを一致させることは、あなたがその職務の適任者であることを企業に証明するだけではありません。これまで苦労して得たスキルや経験に見合った最適な仕事を見つけるためにも大事なことです。職務内容に示されているスキルや経験をリストアップし、履歴書を書くときにそのリストを参照します。
準備が整ったか確認する
Cloud Kicks の職務内容を確認した Linda は嬉しくなります。その内容の多くに自分の経験が該当していたためです。
- Salesforce 組織の数年の管理経験 — チェックマーク
- アプリケーションデザイン — チェックマーク
- アドミニストレーター資格 — チェックマーク
- スニーカーとスニーカー文化への情熱 (アパートの壁一面の靴箱を見渡します) — チェックマーク
履歴書を書き始める準備ができました!
準備完了
履歴書を書くのは容易いことではありません。けれども、今や Linda は輝かしい履歴書を作成する方法を心得ています。
他方、今回が初めての就職で、これと言った職歴がない場合はどうすればよいのでしょうか? 自分の履歴書に適した構成を選び、必須の項目に十分な情報を記載しているかどうかはどうすればわかるのでしょうか? この後、こうした疑問にお答えします。