AppExchange を使用したレポート戦略の拡張
学習の目的
AppExchange からのアプリケーションのインストール
レポートやダッシュボードを構築するときの一般的な方法は、既存のレポートをコピーして、ニーズに合うようにそれを変更することです。でも変更元となるサンプルレポートやダッシュボードはどこから持ってくれば良いのでしょうか? Ursa Major Solar のシステム管理者である Maria は、AppExchange を使用しています。
AppExchange には、Salesforce Labs が作成したレポートおよびダッシュボードのサンプルパッケージが用意されています。これらはダウンロードして Sandbox や本番環境にインストールできます。これらのパッケージは無料で、レポートやダッシュボードはすべて、コピーしてニーズに合わせて変更できます。
人気があるのは次のトピックです。
- Salesforce Adoption ダッシュボード
- Salesforce CRM ダッシュボード
- Sales Activity ダッシュボード
- Clean Your Room! ダッシュボード
- サービス & サポートのダッシュボード
- 知識ベースのダッシュボードおよびレポート
- Chatter ダッシュボード 1.0
- Chatter Challenge Dashboard Pack
セールス、サービス、アクティビティ、CRM、採用関連など、どのダッシュボードにもサンプルレポートとダッシュボードが用意されています。
一部のアプリケーションにはタブ、項目、オブジェクトなどが含まれています。そして、組織に適用される Salesforce のガバナと制限があります。アプリケーションは管理パッケージと未管理パッケージのいずれかであり、どちらの種別を選択したかによって全体的な制限の影響は異なります。アプリケーションをインストールするときは、制限に留意してください。このトピックについての詳細は、『AppExchange Installation Guide (AppExchange インストールガイド)』を参照してください。
アプリケーションをインストールするには、AppExchange にログインして目的のアプリケーションを見つけ、[今すぐ入手] をクリックします。インストール時には選択を求められるものがいくつかあります。主な選択肢としては次のようなものがあります。
- 本番と Sandbox のどちらにインストールするか?
- 通常、AppExchange のアプリケーションは最初に Sandbox にインストールするのがベストです。レポートおよびダッシュボードについては、次のことを考慮します。
- 一部のパッケージには、いくつかのカスタム項目がバンドルされています。
- レポート、ダッシュボード、フォルダ、カスタム項目にはすべて名前が付いており、組織の既存の名前と競合する可能性があります。
- すべてのパッケージには、レポートフォルダとダッシュボードフォルダのいずれかまたは両方が含まれています。
- インストールの内容が具体的に決まったところで、今度はインストール先を決めます。
パッケージ内のコンポーネントは、インストール中にすべてプレビューできます。
- 通常、AppExchange のアプリケーションは最初に Sandbox にインストールするのがベストです。レポートおよびダッシュボードについては、次のことを考慮します。
- 権限を付与する対象は、管理者のみ、すべてのユーザ、特定のプロファイルのどれにするか?
- これらのレポート、ダッシュボード、フォルダ、および場合によってはカスタム項目へのアクセス権を誰に付与するか、という問題をインストール前にある程度固めておくと良いでしょう。インストール後にプロファイルやフォルダ共有設定を更新する手間が省けます。
インストールが正常に完了すると、確認メールが届きます。これで準備完了です!
インストール済みパッケージへのアクセス
インストールしたパッケージを見つける手順は、次のとおりです。
- [設定] から、[クイック検索] ボックスに「インストール済みパッケージ」と入力し、[インストール済みパッケージ] を選択します。
- インストールしたパッケージの名前をクリックします。この名前は、AppExchange からパッケージをダウンロードしたページ上の名前と同じです [1]。
-
[コンポーネントを表示] [2] をクリックします。
- [パッケージの詳細] ページが開き、レポート、ダッシュボード、フォルダ、カスタム項目などを含むすべてのコンポーネントが表示されます。すべてのレポートおよびダッシュボードを参照する最も簡単な方法は、Salesforce の [レポート] タブから参照することです。
これで、インストールしたばかりのレポートおよびダッシュボードをすべて表示できました。
レポートの変更
既存のレポートを変更する際に、まず覚えておかなければならないことは、[別名で保存] を使用することです。決して他のユーザのレポートを勝手に上書きしないよう、気を付けてください。
![[Current Year Opportunities (今年の商談)] レポート](https://res.cloudinary.com/hy4kyit2a/f_auto,fl_lossy,q_70/learn/modules/reports_dashboards/reports_dashboards_appexchange/images/ja-JP/355c91f394b4242a1af29812678fc474_current-year-opportunities.png)

これで安全にレポートをカスタマイズできます。
この AppExchange パッケージを使用するのは初めてなので、少し時間をとってパッケージに含まれるレポートとダッシュボードを確認します。1 つのレポートを順を追って確認していきましょう。この例では、Trending Opportunity (商談の動向) AppExchange パッケージから [Current Year Opportunities (今年の商談)] レポートを開きます。
- [Current Year Opportunities] レポートを開いて、[カスタマイズ] ボタンをクリックします。
- レポートの上部に、[私の商談]、[私のチームの商談]、[すべての商談] のオプションを含む、[表示] 条件 [1] が表示されます。
- [商談状況] [2]、[確度] [3]、[日付項目] [4]、[日付の範囲] [5] の条件も表示されます。
- 使用するレポートタイプを決定するには、[レポートのプロパティ] [6] ボタンをクリックします。
![[レポートのプロパティ] ダイアログ](https://res.cloudinary.com/hy4kyit2a/f_auto,fl_lossy,q_70/learn/modules/reports_dashboards/reports_dashboards_appexchange/images/ja-JP/548e3fbcbdb51c9e19a885e98137e7dd_report-properties-dialog.png)
レポートの各列とレポート形式を見てみましょう。
- レポート形式は、レポートデータの表示とグループ化の方法を制御します。使用可能なレポート形式は、[表形式]、[サマリー]、[マトリックス]、[結合] です。この例では、レポート形式は [サマリー] [8] です。
- レポートで使用される列は、プレビューパネル [9] で横方向に表示されます。
- レポート形式が [サマリー] の場合、レポートの行を特定の項目 [10] でグループ化できる領域が表示されます。この例では、[商談所有者] でグループ化されます。
既存のレポートの変更に慣れるまでは、列の追加や削除、列の順序の変更、日付範囲項目や条件の変更など簡単な操作を試してみましょう。慣れてきたら、新しい条件の追加やレポート形式の変更も行うことができます。変更するときには、必ず頻繁に保存してください。また、プレビューペインには限られたレコードしか表示されないため、[レポートを実行] をクリックして最終的な結果を確認してください。
ダッシュボードの変更
レポートと同様、他のユーザのダッシュボードを勝手に上書きしてしまわないように、必ず [別名で保存] を使用してください。

これにより、ドラッグアンドドロップダッシュボードビルダーの編集モードでダッシュボードが開きます。最初に作成された状態のダッシュボードが表示されます。では、詳しく見ていきましょう。
- ダッシュボードの実行ユーザによって、表示されるデータが決まります。実行ユーザがロール階層の上位にいるほど、表示される可能性のあるデータが多くなります [1]。
- ダッシュボードに検索条件がある場合、プレビューペインのすぐ上に表示されます [2]。この例では、通常どこに表示されるかがわかるように、1 つだけ追加してあります。
- 各ダッシュボードコンポーネントのレンチアイコンをクリックします [3]。ダッシュボードコンポーネントの形式と設定が表示され、適用されている場合には条件付きフォーマッティングも表示されます。
ダッシュボードを初めて変更するときは、ダッシュボードコンポーネントの種類のみ変更してみるとよいでしょう。それには、1 つのレポートを選択し、各種類のダッシュボードコンポーネントに表示されたのと同じレポートでダッシュボードを構築します。これは、各種類のダッシュボードコンポーネントのしくみを理解するのに役立ちます。
一般的なカスタマイズ
レポートとダッシュボードパッケージをインストールする方法を覚え、パッケージの内容を理解したところで、いよいよ変更を行ってみましょう。開始する前に、必ず [別名で保存] と [コピー] を使用することを忘れないでください。
既存のレポートまたはダッシュボードの一般的なカスタマイズ方法として、次のようなものがあります。実際に試してみてください。
- 日付範囲を追加する
- 相対日付値を使用する (今日、昨日、先週、先月など)
- 所有者別に絞り込みまたはグループ化する
- しきい値によって絞り込む
- ダッシュボードコンポーネントの種類を変更する
- 列の順序を変更する
- 列を追加または削除する
- レポート形式を表形式、サマリー形式、またはマトリックス形式に変更する
- ダッシュボードコンポーネントを追加する
- 動的ダッシュボードに変更する
- レポートの自動配信のスケジュールを設定する
- レポート通知を追加する