具体的なユースケースを使用して Quip を適用する
学習の目的
この単元を完了すると、次のことができるようになります。
- Flow Builder を使用して整然としたフローを作成し、文書と情報を自動的に共有する。
- Quip アクションを使用して文書、スプレッドシート、チャットルーム、通知を Salesforce インスタンスに追加する。
- Flow Builder についての学習に役立つリソースを見つける。
Quip について理解できましたが、それはチームにとって実際にどのような意味があるのでしょうか? 以下では、チームにとって何が効果的かを判断する助けとなる一般的な使用事例をいくつか紹介します。
シナリオ 1: 文書の共有とオートメーション
チームのメンバーがあなたのところに来て、文書の共有がうまくいかないと言います。彼女は「通話メモ」文書を作成したところで、それを営業チームと共有したいと考えています。どのようなオートメーションの選択肢があるでしょうか?
ここでは、自動共有が役立ちます。Quip を使用して解決したい課題の 1 つは、適切なユーザーが適切な文書にアクセスできるようにして、取り残されるユーザーがないようにすることです。では、確実に適切なユーザーが含まれるようにするにはどうすればよいのでしょうか?
1 つの解決策は、文書を作成したときにその文書をフォルダーに追加するように同僚に指示することです。[フォルダーに追加] オプションを使用すると新しい文書が自動的にフォルダーに追加されます。フォルダーに文書が追加されると、そのフォルダーのメンバーであるユーザーは自動的にその文書のメンバーにもなります。こうすることで、すばやく簡単にユーザーのグループを自動的に文書に追加できます。そのため、先ほどの同僚がフォルダーに文書を追加し、カスタマーサービス担当者がそのフォルダーのメンバーであれば、担当者は自動的にその新しいメッセージング文書にアクセスできます。
もう 1 つの方法は、同僚が商談チームメンバーを既存の文書に追加することです。これによって、特定の Salesforce レコードに関連付けられているユーザーを追加できます。この方法では、簡単に取引先や商談の所有者やメンバーを文書のメンバーにすることができます。
たとえば、同僚がメッセージング文書を特定のクライアントの営業チームと共有したいとします。オートメーションを使用して文書の作成時に商談チームのメンバーを追加することで、適切なユーザーのみがコンテンツにアクセスできるようになります。
文書をどのように共有すべきかという質問に対して 1 つの正しい答えというものはありませんが、使用事例の微妙な違いを考慮することで何が適切かを判断できます。
シナリオ 2: 文書またはテンプレートの自動作成
文書を作成するタイミングを、レコードが作成されたときや特定のフェーズになったときといったように詳細にコントロールしたい場合があります。
新しい取引先マネージャーの Zahara があなたのチームに加わったばかりだとしましょう。オートメーションを使用して、取引先が作成されたときにアカウントプランを自動的にトリガーできます。こうすることで彼女のオンボーディングをシームレスに行えると共に、彼女が新しい役割について学ぶ間に情報が見落とされることがありません。
シナリオ 3: 商談の管理
ある同僚が商談管理プロセスを合理化する方法を求めてあなたのところに来ます。彼に紹介する主な機能は 2 つあります。
1 つは Live Paste です。Live Paste を使用すれば、コンテンツを 1 つの文書からコピーして別の文書に貼り付けることができます。Live Paste で貼り付けられたコンテンツは、ソース文書が変更されると自動的に更新されます。ここでの使用事例では、Live Paste を使用してアカウントプランのセクションを商談メモに貼り付けます。これによって、商談メモで主要な取引先情報に簡単にアクセスでき、その情報は常に最新の状態に保たれます。これは、取引先で 1 つの商談が完了した後にまだ他の進行中の商談がある場合には特に重要です。
マネージャーの視点から見てみましょう。マネージャーは商談が完了した後にはアカウントプランをロックして、記録管理のために後で参照できるようにしたいと考えています。編集ロック機能を使用すれば、文書がそれ以上編集されないように保護できます。通常は、商談が成立または不成立によって完了した後にプランをクローズした時点で編集をロックすることをお勧めします。
シナリオ 4: 自動通知
あなたは高度なコラボレーションが行われるペースが速いチームで働いています。メンバーは顧客向けの新しい文書や内部文書を頻繁に作成していて、混乱の中で情報が失われることがあります。どうすればチームと共にこの問題を解決できるでしょうか?
これを上記の例のオートメーションと組み合わせてみましょう。商談チームメンバーが文書に自動的に追加されるところを想像してください。そうすると、新しい文書が作成されたときに @everyone にメッセージを送信して「営業チームの皆さん、この新しい文書 {文書の名前} を見てください。」と伝えることができます。その取引先に追加されたユーザーのみが文書に追加されるため、それが通知を受信するユーザーになります。
この方法では、各ユーザーに ping する必要がなく自動的に実行できるため、見落としを防ぐことができます。チームの誰がいつアクションを実行する必要があるかがはっきりします。
オートメーションに関するまとめ
オートメーションの魅力は、可能性が無限大であることです。皆さんがチームのためのオートメーションを作成する新しい方法についてブレーンストーミングを始めるきっかけとなることを願っています。最初の数回のオートメーションではテストパイロットグループを使用することも検討してください。そうすることでバグを解消してからチームへのオートメーションをロールアウトできます。
最適なオートメーションの実現に関するベストプラクティスを理解し、他の人が何を行っているかを知ることでアイデアを得たことで、そのアイデアをチームに活かして大きな影響を与えることができます。日々の作業やフローを体系化すればするほど大きな効果が得られます。
リーダー達に何と言えばよいかわからない場合は、Quip で解決しようとしていた元の課題を見直すところから始めることをお勧めします。「私たちのチームが重点を置くべき主要事項は何ですか?」「このプロセスで何が問題となっていて、それをどうすれば解決できますか?」といった質問をします。
このようなオートメーションを作成し、何が可能かを知っておくことは Salesforce システム管理者の仕事ですが、さらにそれをリーダーと連携して行うことが大切です。問題が複雑であるほど、多くのアイデアを組み合わせることができます。それぞれのアイデアを実現することができたとしても、そのすべてを組み合わせて複雑で効果が高いオートメーションを作り上げるにはどうすればよいでしょうか?
Flow Builder の使用開始に関する追加のリソースについては、「リソース」セクションを参照してください。皆さんとチームの可能性は無限大です。