Skip to main content
Build the future with Agentforce at TDX in San Francisco or on Salesforce+ on March 5–6. Register now.

プロモーション入門

学習の目的

この単元を完了すると、次のことができるようになります。

  • プロモーションのメリットを説明する。
  • プロモーションのしくみを説明する。
  • プロモーションの種別を説明する。
  • プロモーションテンプレートを作成する。

主要取引先マネージャー

Gustavo De Luca は、Alpine Group Nutrition & Beverage の主要取引先マネージャー (KAM) です。彼は、アメリカ西部地域で全国的な店舗チェーンである小売業者取引先 Northern Trail Outfitters (NTO) を担当しています。 

KAM である Gustavo の職務は、NTO に対する各種のブランドや商品の目標売上高を達成することです。売上を伸ばすために、全国規模や地域規模のプログラムやマーケティング活動を企画しています。こうしたプログラムや活動をプロモーションといい、NTO の各店舗で実施します。

このモジュールでは、Gustavo がプロモーションを検討し、Consumer Goods (CG) Cloud で NTO 向けのプロモーションを設定するところを見ていきます。

オフィスで Alpine Group の商品のプロモーションを計画している Gustavo。

プロモーションのメリットを検討する

プロモーションとは、商品の売上高や収益を増大させ、長期的な価値を高め、ビジネスを成長させるマーケティング活動です。プロモーションは通常、特定の顧客や商品を対象に国ごとあるいは地域ごとに実施されます。 

トレードプロモーション管理 (TPM) は、消費財のメーカーや小売業者がインセンティブプログラムを計画して予算を組み、提案して実行するプロセスです。こうしたプログラムは、小売店を訪れる消費者を対象とします。

Gustavo のような KAM は、CG Cloud の TPM 機能を使用して次の業務を遂行できます。

  • プロモーションを計画して実施する。
  • 各種のプロモーション作成の設計図となるプロモーションテンプレートを作成して管理する。
  • 有効なプロモーションの全フェーズを監視する。

プロモーションは、メーカーが特定の小売業者で商品の売上を増大するのに役立ちます。メーカーはプロモーションによって次のことが可能になります。

  • 新しい商品を発売して成功する機会を増やす。
  • ブランド認知度を強化する。
  • 売上高を伸ばし、販売目標を達成する。

その恩恵を受けるのは、メーカーだけではありません。小売業者も売上を伸ばし、通常メーカーから追加報酬とインセンティブを得ています。

プロモーションのしくみ

プロモーションごとに、売上増大に向けたさまざまな戦略 (プロモーションの実施方法) が練られ、コストが発生します。目を引くディスプレイや割引、特別オファーなども戦略の一環です。ここでは、Gustavo がプロモーションをどのように計画して実施するかについて概説します。 

プロモーション計画

Gustavo は目標、ベースライン、既存のプロモーションを確認して、目標の達成に必要な売上高を割り出します。そのうえでプロモーションを企画し、担当する小売業者と交渉します。通常は、話し合いを重ねて合意に達します。

Gustavo は CG Cloud TPM のプロモーションレコードで、各プロモーションの売上高、収益、コスト、その他の詳細を確認できます。顧客ビジネスプランでも取引先の同じ情報を表示し、必要に応じて修正措置を取ることができます。

プロモーション実行

プロモーションについて小売業者と合意し、営業部長と財務部門の承認を取り付けて準備を整えたら、小売店舗で戦略を実施します。通常は戦略に「インボイス価格」と「リベート契約」という 2 種類の一般的な請求方法が定められています。 

  • インボイス価格: 請求書に直接記載されるコストです。
  • リベート契約: 小売業者が実施した戦略分の請求を送信し、メーカーがその額を報酬として支払います。

プロモーションは実績に基づいて評価され、通常はメーカーから小売店への出荷量 (セルイン) や小売店から消費者への販売量 (セルアウト) など測定可能な方法で判断されます。

プロモーションの種別

Gustavo のような KAM は通常、同じ取引先に対して各種のプロモーションを実施します。

  • 長期契約 (LTA) の支出を追跡する。
  • 短期プロモーションを計画して実施する。
  • 本社 (HQ) 主導のプロモーションを実施する。
  • チャネル別の短期プロモーションを計画して実施する。

では、CG Cloud TPM で管理できるプロモーションの種別を見ていきましょう。

  • 全国的または地域的なイベント: 祝日やイベントに世間の関心が集まる時期に向けて作成し、通常は地域規模または全国規模で実施します。この種のプロモーションでは特定の商品に限定せず、幅広い商品やカテゴリを扱います。また、特定の顧客を対象とせず、多様な顧客に対して実施されることもあります。例として、クリスマスやイースターの休暇時に実施するホリデープロモーションが挙げられます。
    全国的または地域的なイベントには、重要な公的行事に合わせて実施される大規模なイベントなどがあり、国や地域によって異なります。このようなプロモーションでは、特定の期間の売上高に焦点が当てられ、商品、顧客、戦略は問いません。通常は、マーケティングマネージャーが集まって大規模なイベントを企画します。ほぼ確実に売上増大が見込まれる時期に、季節的な大規模イベントが実施されることもあります。たとえば、夏季は他の時期と比較して冷たい飲み物の需要が常に高くなります。
  • マーケティング活動: マーケティングマネージャーやブランドマネージャーのチームが作成し、商品カテゴリに焦点が当てられます。マーケティング活動は他のプロモーションに骨組みを提供し、それらのプロモーションが行われる期間を定義します。たとえば、新学期にランチ用のスナックのプロモーションを行ったり、夏場に飲料プログラムを実施したりします。
    マーケティング活動とは、プログラムの事前定義された一連のプロモーションで、小売階層の上位 (全国規模の小売企業など) を起点に展開されます。対象条件を満たした顧客は事前定義されたプロモーションにサインアップできます。また、マーケティング活動から、直接的なつながりのある派生的なプロモーションも実施されます。
  • 顧客プロモーション: 特定の商品または顧客を対象に KAM がゼロから作成するか、前年度のものをコピーします。アカウントプランに適切なトレードプロモーションが見つからない場合に KAM がこの種のプロモーションを作成し、再利用できるようにします。例として、エナジードリンクの発売に向けて特別なディスプレイを制作する場合が挙げられます。
  • LTA: 消費財メーカーと小売業者間の条件付き契約を定める目的で作成します。1 年など長期に及ぶ場合に LTA を作成し、取引先の損益計算書など、取引先のプロモーション以外の支出 (棚代や契約) を監視するために使用します。たとえば、棚代 (メーカーが小売業者の陳列棚に商品を並べるために支払う費用) は LTA に基づきます。

プロモーションテンプレート

TPM にプロモーションを設定するためには、Gustavo が次のタスクを行う必要があります。

  • KPI を設定する。
  • 戦略テンプレートを作成する。
  • プロモーションを作成する。

プロモーションテンプレートはプロモーションの種別を決定するもので、プロモーションをゼロから作成するときに使用します。プロモーションテンプレートによって KPI 設定、プロモーション階層、プロモーションのプッシュ、派生、コピーの可否など、さまざまな属性が定義されます。プロモーション階層を構築する場合、各プロモーションテンプレートにその連動関係がリストされます。 

KAM がプロモーションを作成する前に、管理者がプロモーションテンプレートを作成する必要があります。KAM はそのテンプレートを使用して、複数のプロモーションを作成できます。

KPI や戦略テンプレートについては後続の単元で詳述します。

プロモーションテンプレートを作成する

このモジュールでは、受講者が CG Cloud 管理者で、TPM にプロモーションを設定する適切な権限を有していると想定しています。ただし、CG Cloud 管理者でなくても問題ありません。このまま読み進み、本番組織で管理者が手順をどのように実行するのか学習してください。Trailhead Playground で次の手順を実行しないでください。Trailhead Playground では CG Cloud を使用できません。

Gustavo は Alpine Group のシステム管理者である Fatima Daniels の助けを借りて、NTO の店舗向けのプロモーションテンプレートを作成することにします。Fatima がプロモーションテンプレートをどのように作成するのか見てみましょう。

  1. アプリケーションランチャーで、[Promotion Templates (プロモーションテンプレート)] を見つけて選択します。
  2. [Promotion Templates (プロモーションテンプレート)] ページで、[New (新規)] をクリックします。
  3. プロモーションテンプレートの名前を入力します。Fatima は「Short Term Promotion (短期プロモーション)」と入力します。
  4. プロモーションの種別を選択します。Fatima は [プロモーション] を選択します。
  5. プロモーションテンプレートの営業組織を選択します。Fatima は [0001] を選択します。
  6. 営業組織に設定されている言語で、プロモーションテンプレートの説明を入力します。Fatima は「Short Term Promotion (短期プロモーション)」と入力します。
  7. プロモーションの交渉を行うノードのアンカー種別を選択します。Fatima は [顧客] を選択します。
  8. プロモーションのユーザーインターフェース種別を選択します。Fatima は [SmartUI] を選択します。
  9. 商品マスターデータの変更に応じてプロモーション商品を変更するかどうかを選択します。Fatima は [動的] を選択します。
  10. プロモーション商品をプロモーションレベルと戦略レベルのどちらで定義するか選択します。Fatima は [プロモーション] を選択します。
    プロモーションテンプレートを作成するためのオプションが表示されている [New Promotion Template: Promotion (新規プロモーションテンプレート: プロモーション)] ウィンドウ。
  11. KAM 状況の期間に基づいてプロモーションの有効な商品を判断する、プロモーションの日付または日付範囲を選択します。Fatima は [Promotion Commit Date (プロモーションコミット日)] を選択します。
  12. このテンプレートを使用して作成したプロモーションで、部品表 (BOM) 商品を考慮するかどうかを選択します。Fatima は [なし] を選択します。
  13. KPI セットを選択します。Fatima は [BOMPlanning] を選択します。
  14. 在庫商品の集計レベルを選択します。Fatima は [カテゴリ] を選択します。
  15. このテンプレートを使用して作成したプロモーションの計算モードの値を選択します。Fatima は [書き戻し] を選択して、KPI 値が保存され、CBP に移されるようにします。
  16. [Save (保存)] をクリックします。

プロモーションテンプレートの計算を設定するためのオプションが表示されている [New Promotion Template: Promotion (新規プロモーションテンプレート: プロモーション)] ウィンドウ。

使用可能な項目についての詳細は、「プロモーションテンプレートの作成」を参照してください。

Gustavo はこのプロモーションテンプレートを使用して、ビジネスニーズに応じたプロモーションを作成できます。次の単元では、Gustavo がプロモーションの KPI を検討するところを見ていきます。 

リソース

Salesforce ヘルプで Trailhead のフィードバックを共有してください。

Trailhead についての感想をお聞かせください。[Salesforce ヘルプ] サイトから新しいフィードバックフォームにいつでもアクセスできるようになりました。

詳細はこちら フィードバックの共有に進む