Skip to main content
Build the future with Agentforce at TDX in San Francisco or on Salesforce+ on March 5–6. Register now.

プロモーションの KPI を調べる

学習の目的

この単元を完了すると、次のことができるようになります。

  • KPI の重要性を説明する。
  • KPI の種別を挙げる。
  • TPM で KPI を使用する方法を説明する。
  • ダッシュボードから得られるインサイトについて説明する。

重要業績評価指標について

KPI は、現時点で得られた情報に基づいてプロモーションやアカウントプランのパフォーマンスを金額、数量、割合で示す基準です。CG Cloud TPM で広く使用されている KPI の例として、ベースライン数量、目標数量、目標収益、目標との差などが挙げられます。

上記の KPI を具体例とともに詳しく説明します。Gustavo は Alpine Mint Summer Cooler という商品について、目標との差 KPI を計算したいと考えています。目標との差とは、商品の目標収益と計画収益の差額です。Gustavo はまず、特定の期間に販売したい目標数量を設定します。目標数量に商品価格を乗算すると目標収益が算出されます。 

次に、商品のベースラインを計画します。ベースラインとは、店舗レベルのプロモーション活動を行わなくても販売されると予想される商品の数量です。プロモーション活動によって増加した販売数量が増分数量になります。ベースライン数量と増分数量の合計が計画数量です。計画数量に商品価格を乗算すると計画収益が算出されます。目標収益と計画収益を比較して、商品の目標との差を計算します。

上記の目標との差の計算に対応するダイアグラム。

KPI には、主要な取引先のビジネスパフォーマンス情報が保存されます。このデータを少なくとも 1 年間保持する必要があります。

ところで、取引 KPI の計算はどのような場合に役立つのでしょうか? Gustavo のような KAM は、こうした計算を基にプロモーションのコストや投資収益率 (ROI) を見積もることができます。計画上の数値と実際の数値を比較すれば、プロモーションの有効性を判断できます。

KPI の種別を検討する

KPI の計算について調べた Gustavo は、CG Cloud TPM でプロモーションに使用できる各種の KPI を確認します。それでは見てみましょう。

  • 編集可: この種の週次または合計の KPI 値は、ユーザーが [Promotion P&L (プロモーション損益計算書)] ビューで手動で編集できます。たとえば、商品のプロモーション価格がこれに該当します。
  • 計算済み: この種の KPI は定義済みの数式を使用して自動計算されます。また、ユーザーインターフェースで数式のいずれかの KPI が手動で編集されたときに再計算されます。この KPI は、プロモーションが開始されるたびに計算されます。たとえば、有効なベース数量に戦略的増分数量を加算して計画合計数量が算出されます。
  • Read (読み取り) この種の KPI はデータベースから自動的に読み取られます。たとえば、実際の合計数量 (実際に販売された商品の数量) は、KPI 設定に保持されている基準テーブルから取得されます。
  • 編集可/計算済み この種の KPI は編集可 KPI と計算済み KPI の特性を兼ね備えています。そのため、数式を使って自動計算することも、ユーザーが手動で編集することも可能です。たとえば、計画合計数量を数式に従って自動計算するか、ユーザーが手動で編集することができます。
  • Compound (複合): この種の KPI は、値が相互に連動する 1 つ以上の子 KPI からなる指標のセットです。どの子 KPI も編集可/計算済み種別でなければなりません。この種の KPI は値を編集でき、値が変更されると他の KPI の値の計算がトリガーされます。子 KPI の 1 つを、複合 KPI のメイン KPI に指定する必要があります。

たとえば、数量計画カード (VPC) レコードの合計数量、上昇率、増分数量は複合 KPI の一部です。この KPI はすべてベースライン数量に連動します。ただし、ベースライン数量は編集できないため、複合 KPI に含まれません。

複合 KPI コンポーネントとベースライン KPI の上記の説明に対応するダイアグラム。

  • 検証: この種の KPI はビジネスルールに適合するかどうかがチェックされます。検証 KPI を使用して、編集可 KPI 定義や編集可/計算済み KPI 定義に対する入力規則 (KPI 定義の機能方法、ユーザーからの受け入れ可能な入力など) を作成できます。たとえば、戦略に入力する固定金額は、メーカーが負担するコストであるため、負にすることはできません。

    検証は、プロモーション、戦略、商品などのさまざまな集計レベルと、合計値や週次値などのさまざまな金額値で定義できます。使用可能な KPI 定義が表示されている [New KPI Definition (新規 KPI 定義)] ウィンドウ。

TPM での KPI の使用法

KPI の種別を学んだ Gustavo は、メーカーや小売業者が CG Cloud TPM で KPI をどのように使用するのか確認します。

メーカーの KPI

メーカーは、CG メーカーのプロモーションやアカウントプラン、資金、レートベースの資金調達 (RBF)、請求の測定や計算に KPI を使用します。 

CG Cloud TPM では、KPI セットと KPI 定義を使用して KPI を管理します。個々の KPI 定義を作成して、KPI ごとに設定を行うことができます。また、1 つ以上の KPI 定義を KPI セットに関連付けることもできます。個々の KPI の設定がまとめられ、1 つの JSON ファイルが作成されます。数例の KPI 定義を見てみましょう。

KPI 定義

ベース数量

プロモーション活動を行わなくても販売される商品の数量。

増分数量

プロモーション活動によって増加した商品の販売数量。

合計数量

プロモーション活動を行った場合に販売された商品の総数量。

売上原価 (COGS)

商品の生産で発生した直接的な費用。

総支出

プロモーションの固定費と変動費の合計額。

総収益

一定期間にメーカーが得た総売上額。

純収益

総売上額から売上原価を差し引いた収益。

粗利益

総売上額から総支出を差し引いた利益。

利益率

粗利益に対する純収益の比率。

ROI

投資収益率。コストに対する利益。

小売業者の KPI

小売業者固有の KPI は、プロモーションやアカウントプランの交渉やセルインで使用されます。この種の KPI は、小売業者の観点で期待する利幅や利益を表します。小売業者の KPI は、メーカーの KPI と次の点が異なります。

  • プロモーションに付随するコストは、小売業者にとって収益になります。
  • 数量は店舗の販売単位で示されます。
  • 計算は小売業者の POS システムに基づきます (可能な場合)。
  • 利幅は店舗の小売価格や相殺が考慮されます。
  • 利益はセルイン価格とセルアウト価格に基づきます。

小売業者の KPI はプロモーション後の分析にも役立ちます。今後のプロモーションで改善の余地のある点を見つけることができます。

KPI を分析する

Gustavo のような KAM は、CG Cloud TPM のダッシュボードや集計ビューで KPI に関する貴重なインサイトを得ることができます。もっと詳しく見てみましょう。

パフォーマンスの監視

年間サイクルの開始時にダッシュボードやスコアカードのパラメーターが設定されます。このため、Gustavo は予算計上済み、計画済み、承認済み、コミット済み、使用可能、実施中のプロモーションに関する KPI から、自分や顧客がどのような状況にあるかをすばやく把握することができます。また、年間サイクルを進行中にダッシュボードやスコアカードを参考に重要な決定を下すことが可能です。

Gustavo は、こうした KPI の変化をいち早く特定し、必要に応じて対策を講じることができます。実際の数量やコストが連動するため、プランの実行中に取引先のプロモーションや年度累計 (YTD) を継続的に監視できます。損益計算書、ダッシュボード、レポートに計画データと実績データが並べて表示されるため、計画と実績の比較分析を行ったり、売上予測のインサイトを取得したりすることができます。Gustavo が上記の KPI をドリルダウンや積み上げ集計して、潜在的な問題を見つけ出すことも可能です。

プロモーションとアカウントプランの確認

アカウントプランが作成され、顧客ビジネスプラン (CBP) に情報が入力されたら、個々のプロモーションの影響だけでなく、集計ビューも確認する必要があります。また、CG Cloud TPM では、Gustavo がプロモーションの有効性や顧客の CBP 情報の効果を分析することができます。 

Gustavo は TPM で KPI に関する有益な情報を収集しました。次の単元では、この知識を活用して、KPI を設定するところを見ていきます。

リソース

Salesforce ヘルプで Trailhead のフィードバックを共有してください。

Trailhead についての感想をお聞かせください。[Salesforce ヘルプ] サイトから新しいフィードバックフォームにいつでもアクセスできるようになりました。

詳細はこちら フィードバックの共有に進む