プログラムやサービスの計画を立てる

学習の目的 

この単元を完了すると、次のことができるようになります。

• チームと協力して、プログラムやサービスを定義する。
• 各種の団体でプログラムレコードやサービスレコードがどのように使用されるのか理解する。

準備を整える

Salesforce にしろ、人生にしろ、準備の如何によって結果が左右されます。Program Management Module (PMM) を使い始める前に、各自のプログラムやサービスを PMM のオブジェクトに対応付けて変換します。

では、No More Homelessness (NMH) という架空の非営利団体のチームが、PMM を使用してプログラムやサービスを管理するための計画を立てるところを見ていきましょう。

実際に試してみる

このモジュールでは、ある団体がプログラムやサービスを PMM に対応付ける一例をご紹介します。各自の団体で同じプロセスに従う場合は、「リソース」にリンクが記載されているガイドをダウンロードしてください。

プログラムやサービスを定義する

多数の非営利団体と同様に、NMH も地域のニーズに応えて成長し、活動を拡大しています。設立当初は緊急サービスと住居サービスのみを実施していましたが、今では自立支援住宅、食料支援、就業支援などからなる包括的なプログラムを実施しています。

NMH が Salesforce でプログラムを追跡することにしたとき、各プログラムのスタッフはデータを一気に Salesforce に取り込もうとしました。その中で NMH のプログラムディレクターの Gordon Chu は、プログラムが常に進化していくことを念頭に、慎重なアプローチをとることにします。 

Gordon はプログラムマネージャーの Anthony Hall と Gia Mason に NMH の Salesforce システム管理者を加えてミーティングを行い、NMH の PMM レコードの値をどのように定義するか検討します。

チームはまず、Salesforce のあらゆる情報を 2 つのプログラムに大別することを思い付きます。Anthony が統括する緊急・住居プログラムと、Gia が統括する飢餓・健康・就業プログラムです。けれども、自分たちの活動をどのように追跡したいかという、もう少し広い視点から考えて見ることにしました。

• 活動をどのように測定するか?
• 助成金提供団体や他の支援者にどのようなことを報告する必要があるか?
• プロセスのどの点を改善すれば効率性が高まるか?

チームは活発な議論を経て、Salesforce のデータを、緊急サービス、住宅支援ホットライン、フードバンク、自立支援住宅、女性向けプログラム、就業相談の 6 つのプログラムに構造化することにしました。 

プログラムやサービスはそれぞれ少しずつ異なります。チームはフードバンクのデータを整理するための計画から着手します。

サービスの例: フードバンクの 3 つのサービス

NMH のチームは、フードバンクプログラムで配布する品目の種類別に、生鮮食品、乾物類、日用品の 3 つのサービスに分類しました。サービスごとに独自の測定単位を設定することも可能ですが、処理を簡便にするために、どのサービスも配布品目数で測定することにしました。

プログラムコホートの例: フードバンクの月間利用者数

Gia はまた、フードバンクを利用したクライアントを最初の訪問日ごとに集計し、その後何人が再び利用し、プログラムへの参加がどのように変化したかを確認したいと考えています。この情報を得る最適な手段はプログラムコホート機能であると思われたため、チームは毎月新しいコホートを作成して、このプログラムのエンゲージメントを追跡することにします。

メモ

プログラムコホートを計画する場合、プログラムエンゲージメントは 1 つのプログラムコホートのみに属します。したがって、追跡すべき一番重要なものは何かを選択しなければならないことがあります。

他の活動分野のプログラムやサービス

ここで少し NMH から離れ、他の活動分野について考えてみましょう。福祉事業分野以外の団体にも PMM データモデルは適用されますが、プログラムやサービスを整理する方法が異なります。

他の活動分野として次の例が挙げられます。

PMM ではプログラムやサービスを柔軟に設定できます。ここで注意すべき点は、実施したサービスを追跡してプログラムの活動を報告するために、各サービスに測定単位を追加する必要があることです。

プログラム、サービス、プログラムコホートの計画について学習したところで、次の単元ではこの 3 つを PMM に入力する方法を見ていきます。

リソース 

• Salesforce ヘルプ: Create Programs (プログラムの作成)
• ガイド: Mapping Programs & Services to Program Management Module (プログラムやサービスの Program Management Module への対応付け) (ダウンロード可能なスライドデッキ)