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選択ルールのその他の活用方法を見つける

学習の目的

この単元を完了すると、次のことができるようになります。

  • アクションレコードで検索条件を使用して複数の商品に適用する方法を説明する。
  • 見積に商品を自動的に追加する選択タイプのルールを作成する。
  • [Add (追加)] アクションを使用する商品ルールでの [Required (必須)] フィールドの役割について説明する。
  • オプション制約ではなく商品ルールを使用すべき場合について説明する。
  • 入力規則ではなく選択ルールを使用すべき場合について説明する。

1 つのアクションですべて管理

選択ルールは、アクションレコードを使用して、CPQ に設定中のオプションの変更方法を指示します。前の単元で作成した各ルールは 1 つの商品に対してのみ適用されました。しかし、複数の商品に対して同じアクションを実行する必要があるとしたらどうでしょうか? たとえば、あなたがバリスタだとして、顧客が乳糖不耐症であることを (プロフィール情報から) 知っているとします。スキムミルク、2% 低脂肪乳、全乳、クリームなど、どのような乳製品であっても誤って入れてしまわないように、コーヒーバンドルの乳製品オプションはすべて無効にする必要があります。

選択ルールを作成する場合には、各商品を無効化するアクションを別々に作成できます。ところが、同じような扱いが必要な新しい乳製品が入荷された場合は、ルールを編集して新しいアクションを追加しなければなりません。このように、各商品を別々のアクションで管理することは面倒です。

実は、乳製品が含まれている商品を見極める方法さえあれば、別の選択肢があります。たとえば、商品レコードで Dairy__c というチェックボックスを作成して、各乳製品のレコードではチェックボックスをオンにします。

そして、ルールでは 1 つのアクションだけを作成します。商品ルックアップの代わりに、[Filter Information (条件情報)] セクションの項目を使用して、Dairy__c が true である商品を探します。

検索条件項目を使用したアクションレコード

これで安心です。乳製品は一切使用していませんので、乳糖不耐症の顧客でもお腹を壊すことはありません。後でバンドルに別の乳製品オプションを追加するときには、その乳製品で Dairy__c フラグが適切に設定されていることを確認するだけで、現在のルールは自動的にその乳製品を無効化します。

この例では、すでにカスタム Dairy__c 項目が [Filter Field (検索条件項目)] 選択リストに追加されています。選択リストに登録されていない項目を使用する新しいルールを作成する場合には、選択リストを更新して、それらの項目の API 参照名を追加する必要があります。

最後に、アクションレコードでは商品参照項目を使用しなかった点に注意してください。ルックアップ情報と検索条件情報の両方を使用すると、ルックアップ商品のみが影響を受けます。検索条件を使用する場合は、商品参照項目は空白のままにしておいてください。

選択ルールを使用して商品を見積に追加する

選択ルールは、主にバンドルの設定を制御するために使用されますが、バンドル以外の目的でも使用されます。選択ルールを使用して見積に直接商品を追加することもできます。たとえば、高価なモニターを購入した顧客に、販促品としてブランドロゴ入りの USB サムドライブを無料でプレゼントします。この例ではどの商品もバンドルではありません。

範囲が商品のルールと範囲が見積のルールではいくつかの違いがあります。では USB サムドライブのルールを作成して実際に確認してみましょう。まず、[Product Rules (商品ルール)] タブに移動します。

  1. ナビゲーションバーで、[Product Rules (商品ルール)] をクリックします。
  2. [New (新規)] をクリックします。
  3. [Product Rule Name (商品ルール名)] に「Free USB thumb drive」 (無料 USB サムドライブ) と入力します。
  4. Type (種別)] で [Selection (選択)] を選択します。
    Scope (範囲)] は [Quote (見積)] のままにしておきます。これが最初の違いです。CPQ に対して、見積品目エディターに戻ったときにルールを実行するように指示しています。
  5. [Evaluation Event (評価イベント)] で [Always (常に)] を選択します。
  6. [有効] チェックボックスをオンにします。
  7. Conditions Met (一致条件)] で [Any (いずれか)] を選択します。
    [Any (いずれか)] を選択した理由は、将来、無料の USB ドライブを提供するためにチェックする条件が増えた場合にも対応できるようにするためです。たとえば、顧客の誕生日などです。
  8. [Save (保存)] をクリックします。

次は、商品がモニターであるかどうかをチェックするための条件が必要です。

  1. [Error Condition (エラー条件)] 関連リストで、[New (新規)] をクリックします。
  2. Tested Object (テスト対象オブジェクト)] で [Quote Line (見積品目)] を選択します。
    範囲が見積のルールを作成する場合は、見積のコンテキストで使用できるデータ (見積品目データなど) をテストする必要があります。このルールは商品設定の外側で実行されるため、テスト対象オブジェクトとして商品オプションオブジェクトを使用することはできません。
  3. [Tested Field (テスト対象項目)] で [SBQQ__ProductCode__c] を選択します。
  4. [Operator (演算子)] で、[starts with (次の文字列で始まる)] を選択します。
  5. [Filter Type (検索条件種別)] で [Value (値)] を選択します。
  6. [Filter Value (検索条件値)] に「monitor」(モニター) と入力します。
  7. [Save (保存)] をクリックします。

これで、1080P モニターであっても 4K モニターであっても、見積にモニター見積品目が含まれていれば、ルールは発動します。最後に、USB サムドライブを追加するためのアクションが必要です。

  1. [Actions (アクション)] 関連リストで、[New (新規)] をクリックします。
  2. [Type (種別)] で [Add (追加)] を選択します。
  3. [Product (商品)] で [USB Thumb Drive (USB サムドライブ)] を探して選択します。
  4. [Required (必須)] チェックボックスをオンにします。
    これは重要なステップです ([Required (必須)] チェックボックスについてはすぐ後で説明します)。
  5. [Save (保存)] をクリックします。

ルールをテストする準備ができました。テストは、既存の見積にモニターを追加することで行います。

  1. ナビゲーションバーで、[Quotes (見積)] をクリックし、[All (すべて)] リストビューを選択します。
  2. [Q-00042] をクリックします。
  3. [Edit Lines (品目の編集)] をクリックします。
  4. [Add Products (商品を追加)] をクリックします。
  5. [4K Monitor (4K モニター)] のチェックボックスをオンにします。
  6. [Select (選択)] をクリックします。
    この時点でルールが発動して、両方の商品が表示されます。

範囲が見積の選択ルールは、[Product Selection (商品の選択)] ページや [Configure Products (商品の設定)] ページから見積品目エディターに戻って来るたびに実行されます。つまり、見積から USB サムドライブを削除しても、別の商品を追加して見積に戻って来た時点で 4K モニターが残っていれば、USB サムドライブは再び追加されます。ただし、範囲が見積の選択ルールは、一度 [Product Selection (商品の選択)] ページや [Configure Products (商品の設定)] ページに行かないと実行されません。そのため、サムドライブを削除した後で新しい商品を追加したり既存の商品設定を変更したりしなければ、サムドライブが再び追加されることはありません。

この例では商品を 1 つだけ追加しましたが、この単元の最初に示した Dairy__c の例のように、アクションの検索条件項目を使用することで、多くの商品を追加することもできます。また、バンドルを追加することも可能です。ただし、この場合はバンドルが設定ページを通らずに追加されることに注意してください。バンドルで再設定が許可されていれば、レンチアイコン ([Reconfigure Line (品目を再設定)] アイコン) を使用して設定ページに移動できます。

範囲が見積の選択ルールは、見積に商品を追加することには優れていますが、それ以外のことはできません。非表示、無効化、削除などのアクションはサポートされていません。

この例の最後では、アクションの [Type (種別)] 項目で [Add (追加)] を選択します。[Add (追加)] は、他の種別とは異なり、[Required (必須)] チェックボックスをオンにする必要がある唯一の種別です。[Required (必須)] チェックボックスをオンにしないと、ルールは機能しません。[Add (追加)] を使用する場合は、必ず [Required (必須)] チェックボックスをオンにしてください。ただし、オプションを非表示、無効化、または削除する種別では、このチェックボックスをオンにするとルールが機能しなくなりますので、絶対にオンにしないでください。これは、範囲が商品と見積のどちらのルールにも適用されます。[Required (必須)] チェックボックスは CPQ の初期からの奇妙な名残であり、とにかく従う必要があります。

選択ルールとオプション制約

オプション制約は、商品ルールと似た機能を持っていますが、バンドルでのみ使用されるシンプルなツールです。このツールは、2 つのオプションを結び付けて、片方のオプションが選択されていなければ他方を選択できないようにします。有効化アクションを使用した選択ルールと似ています。次のスクリーンショットでは、オプション制約を使用して、WiFi アクセスポイントをルーターに連動させています。

オプションが無効化され、フロート表示テキストでガイダンスが提供されている [Product Configuration (商品設定)] ページ

また、オプション制約で 2 つのオプションを結び付けて、どちらか片方のオプションしか選択できないようにすることも可能です。この場合、片方をクリックすると他方が無効化されます。こちらは、無効化アクションを使用した選択ルールと似ています。

オプション制約は商品ルールよりも設定が簡単ですが、それでも商品ルールを使用する正当な理由があります。

  • 1 つの商品ルールを適用できるバンドル数に制限はありませんが、オプション制約は 1 つのバンドルに限定されます。
  • 商品ルールでは、[Add (追加)] アクションでオプションを選択できます。オプション制約はオプションを有効化することしかできません。
  • 商品ルールでは、バンドルの外で情報を評価するための複数の条件を設定できます。オプション制約で指定できる条件は、シンプルな「オプション X が選択されている場合」の 1 つだけです。
  • 商品ルールは複数のオプションに適用できますが、オプション制約は 1 つだけです。

選択ルールと入力規則

多くの場合、営業担当がバンドルを適切に設定できるようにするための方法は 1 つだけではありません。たとえば、乳糖不耐症の顧客に乳製品を提供しないようにすることが目的であれば、いくつかの選択肢があります。1 つは、問題のある商品を削除する選択ルールを作成することです。あるいは、営業担当が [Save (保存)] をクリックしたときに、乳製品が選択されていたらエラーメッセージをポップアップ表示する入力規則を作成することもできます。

商品ルールを設計する際には、営業担当にどのようなエクスペリエンスを提供したいのかを考えてください。そして、新しいルールを試した感想をフィードバックしてもらいましょう。フィードバックに迅速に対応することで、営業担当は CPQ をすぐに使いこなせるようになり、エクスペリエンス設計の目的が達成されます。

選択ルールは、営業担当を完全かつ正しい見積へと導く優れた手段です。次の単元では、カスタムオブジェクトのデータを使用して動作を制御する商品ルールの作成方法を学習します。

リソース

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