プロボノプロジェクトの準備
学習の目的
この単元を完了すると、次のことができるようになります。
- Salesforce.org 製品に関する知識を築く。
- どの種別のプロジェクトが自分のスキルと経験に適しているか評価する。
- プロボノプロジェクトを見つける。
非営利団体と教育機関は Salesforce を使用して素晴らしい成果を上げていますが、その多くは、リソースや専門知識が限られています。そこであなたの出番です!
Salesforce.org ソリューションの知識を築く
Jsun Pe、プログラムアーキテクトディレクター、Salesforce: 「プロボノでは自分の専門知識を活かして社会貢献活動を促進できます。マントや超能力がなくてもヒーローになれることを息子に示しています。」
すでに持っている Salesforce の専門知識をボランティアとして提供することで、非営利団体や教育機関のミッションに大きな効果をもたらすことができます。責任を持ってスキルを活用するには、プロフェッショナルとしての経験と業種および製品に関する知識の両方が必要です。
プロボノスーパーヒーローへの道ではまず、次のコアとなる基本条件を満たしてから、プロボノプロジェクトへの支援を申し出ます。
- Salesforce 認定アドミニストレーター資格の取得
- 2 年以上のフルタイムでの Salesforce 管理経験
予定しているのが非営利団体でのボランティアであれば、Nonprofit Cloud 認定資格、教育機関でのボランティアであれば、Education Cloud コンサルタント認定資格を取得しておくことも強くお勧めします。認定資格を取得することは、Salesforce の Industry Solutions を使用して効果の大きいプロジェクトを遂行する能力を身に付けるための投資です。ボランティアとして Salesforce のスキルを提供することで、世界をより良い場所にするというコミットメントを証明することにもなります。 開始しやすいように、無料の自己学習ガイドや Trailhead を使用した認定試験の準備コース (Trailmix) が提供されています。 この単元の最後にある「リソース」セクションの Trailmix リンクを参照してください。
社会的大義のために Salesforce スキルを使用して実際に効果をもたらすことを考えている場合は、認定資格を取得しましょう。
少なくとも、Trailhead で Industry Solutions について学習し、製品ドキュメントに慣れておく必要があります。「Resource Guide for Pro Bono Volunteers」(プロボノボランティアのためのリソースガイド) には、Salesforce の Industry Solutions (非営利団体向けの Salesforce と教育機関向けの Salesforce) に関するガイド付き学習パスが含まれています。
自分のスキルを評価する
非営利団体や教育機関が Salesforce を使用してミッションをどう促進しているかについて少し慣れたら、次は自己評価をして、どうすれば自分が持つ Salesforce の力を最大限に活用できるかを判断します。
まず、自分が得意なものを考えます (ビジネスプロセス分析、レポートとダッシュボードの作成、タスクの自動化など)。次の表に、よく依頼される Salesforce プロボノプロジェクトをまとめました。いずれも 10 ~ 20 時間で完了できるものです。もちろん、これは見積にすぎません。プロジェクトにかかる時間は、あなたのプロフェッショナルとしての経験と、非営利団体とその Salesforce 使用方法についての知識レベルに応じて増減します。この表を使用して、自分のスキルや資格に適しているのはどの種別のプロジェクトか掴んでください。
タスク |
大まかな範囲 |
ボランティアに求められる経験 |
---|---|---|
標準オブジェクトの設定 |
ポイント & クリック操作の設定を使用して、項目の変更、ページレイアウトの変更、1 ~ 2 個の標準オブジェクトでのカスタム項目の作成を行う。 |
レコードタイプ、カスタムページレイアウト、カスタム項目の作成。加えて、セキュリティモデルに関する確実な理解。 |
レポートとダッシュボードの作成 |
非営利団体のニーズに応じて、レポートの作成、ダッシュボードの作成、またはスタッフに対するレポート実行のトレーニングを行う。 |
レポートおよびダッシュボードの作成。 |
Salesforce へのデータ移行 |
データ移行計画の作成および Salesforce へのデータ移行 (データクリーンアップは除く) を支援する。 |
データローダーやその他の類似した Salesforce 用データ読み込みツールの使用。 |
Lightning Experience への移行 |
Lightning ロールアウト戦略作成の支援、エンドユーザーのトレーニング、移行実施のベストプラクティスの提供を行う。 |
Lightning Experience 準備状況レポートの実行と解釈。 必要な変換要素 (カスタムボタンおよびリンク、Salesforce ナレッジなど) の範囲定義。 |
ビジネスプロセスの自動化 |
プロセスマップの作成、オートメーションツールを使用したポイント & クリック操作による 1 ~ 2 個のビジネスプロセスの自動化を行う。 |
Flow Builder とトリガー。お客様のさまざまな状況でどれを使用するかを判断する能力。 |
カスタム開発 |
既存の設定で Lightning コンポーネントまたはカスタマイズした Visualforce/Apex コードを開発およびテストする。 |
コードの作成、テスト、Sandbox から本番へのリリースの経験。 Salesforce 認定 Platform アプリケーションビルダー資格。 |
自分に合ったプロジェクトを見つける
自分が支援できるプロジェクトの種別を把握できたら、次はプロボノプロジェクトを見つけます。Taproot Foundation や Catchafire のようなプロボノ仲介者は、プロフェッショナルと非営利団体および教育機関のプロボノプロジェクトとのマッチングを専門にしています。成功するためのリソースやサポートも頻繁に提供しています。自分の地域のプロボノ仲介者を見つけるには、この単元の「リソース」セクションにある Global Pro Bono Network (グローバルプロボノネットワーク) を参照してください。
Nonprofit (非営利団体) または Higher Ed (高等教育機関) コミュニティグループのミーティングに参加することも検討してください。これは、非営利団体や教育機関と直接会って交流するよい方法です。ボランティアをするのに最適な組織が見つかるかもしれません! 忘れずに履歴書を持参しましょう。
履歴書を準備する
就職面接と同様に、応募する組織に対して自分が適格であることを説明できるように準備して臨む必要があります。最新の履歴書には必ず、関連する Trailhead バッジと Salesforce 認定資格のセクションを追加し、Trailhead プロファイルへのリンクを記載します。自分の Trailhead プロファイルの URL がどこにあるかわからない場合は、次の手順に従ってください。
- Trailhead にログインする
- 自分のプロファイル画像をクリックし、[プロファイル] をクリックする
- [自己紹介] セクションまでスクロールダウンし、[My URL (私の URL)] を見つける
- URL を履歴書に貼り付ける
資格の更新に加え、組織とミーティングするときには、次の質問に答えられるように準備しておく必要があります。
- この組織のプロボノプロジェクトを行うことに関心があるのはなぜですか?
- どのような Salesforce 経験がありますか? 推薦状を提示できますか?
- これまでに作成した最も複雑な機能は何ですか?
- どのくらいの時間数および期間をコミットできますか?
- 同時に他のプロジェクトでの作業もする予定ですか? 複数の優先事項をどう管理するつもりですか?
お疲れさまでした。Salesforce の特別な力を社会貢献に使用するための道を順調に進んでいます。さらに先へと進む準備はできていますか? この後の 4 つの単元では、プロボノプロジェクトライフサイクルの 4 つのフェーズ (計画、範囲定義、構築、リリース) について学習します。
リソース
- Web サイト: Global Pro Bono Network (グローバルプロボノネットワーク)
- Trailmix: Nonprofit Cloud Consultant Certification (Free Training & Prep Course) (Nonprofit Cloud コンサルティング認定資格 (無料のトレーニングと準備コース))
- Trailmix: Education Cloud Consultant Certification (Free Training & Prep Course) (Education Cloud コンサルティング認定資格 (無料のトレーニングと準備コース))
- Trailblazer Community: Salesforce.org Customer Hub
- Trailblazer Community: Nonprofit Hub
- Trailblazer Community: Education Hub