プロボノボランティアとしてのソリューションのリリースと移行
学習の目的
この単元を完了すると、次のことができるようになります。
- プロジェクトを本番に移行する。
- 組織がプロジェクトの所有権を引き継げるようにする。
いよいよ本番稼働
あなたは Salesforce の特別な力を使用して組織のために素晴らしいソリューションを構築してテストしました。テストが完了し、お客様があなたの設計が「合格」したことに同意したので、次は構築したソリューションを本番にリリースします。
非営利団体のお客様と協力して、通常の業務を中断する可能性が最も小さいタイミングを決め、リリースの前にコミュニケーション計画が実施され、トレーニングが完了したことを確認します。すべてのドキュメントが完成し、トレーニングセッションに間に合うようにユーザーに配布されている必要があります。
多くの場合、変更セットを使用してメタデータを Sandbox から本番にプッシュすることが可能であり、推奨されます。適切なトレーニングをすれば、組織が自分たちで変更セットをテストし、リリースできるようになります。これにはお客様が基本的なスキルを学び、再利用できるようになるという利点もあります。
リリースが完了したら、ユーザーにロールアウトする前に、あなたかお客様が本番環境を調べて、ソリューションが適切にリリースされたことを確認する必要があります。たとえば、[設定] の [オブジェクトマネージャー] で入力規則が有効になっているか、ページレイアウトがレコードタイプとプロファイルに正しく割り当てられているかなどを確認します。新しいオートメーションをリリースする場合、テストレコードを使用してテストスクリプトから 1 つか 2 つのシナリオを実行します。これらのレコードは、検証が完了したら必ず削除してください!
ドキュメントが重要である理由
Salesforce の特別な力を社会貢献に使用できたので、適切な引き継ぎをしてプロジェクトを去るときが来ました。組織のため行った作業はすべて、ソリューションを構築しながらドキュメント化してあるため、この資料をまとめるのは簡単です。システム管理者との引き継ぎセッションを実施します。
重要なのは、行ったすべての設定とカスタマイズをドキュメント化して示し、標準搭載の機能と、特定のニーズを満たすために設定およびカスタマイズした機能が組織にわかるようにすることです。この違いを把握することで、将来、必要に応じて適切なトラブルシューティングをしたり、適切な支援を依頼したりできます。
適切なドキュメントは、プロジェクトスタッフが離職し、新しいスタッフを雇用したときに、組織がソリューションを引き続き維持するためにも重要です。適切なドキュメントなしでは、あなたが何をどう行ったかに関する知識が失われるおそれがあります。
2 種類のドキュメントを引き渡す必要があります。技術ドキュメントは、主にシステム管理者向けに作成します。組織の Salesforce インスタンスに対して行った設定と変更を説明し、次のように記述します。
- オブジェクト Y に値 Z を保持するための項目 X を作成しました。
- ページレイアウト Y に項目 X を追加して、この項目がユーザーに表示されるようにしました。
機能ドキュメントは、ユーザー向けに作成し、リリースした新機能の使用方法を手順に沿って説明します。機能ドキュメントを作成するときには、必ず次の点を説明します。
- 新しい機能が適しているユースケース
- タスクを完了するための詳細な手順 (スクリーンショットを含む)
- 誰がなぜその機能を要求したか
時間を取ってシステム管理者とドキュメントをレビューし、質問があれば答えます。重要なのは、ドキュメント化した内容と新しい機能のしくみをお客様が理解して、自分たちでソリューションを維持し、ユーザーをトレーニングできるようにすることです。最初のユーザートレーニングをシステム管理者と一緒に行うことを提案します。そうすれば、将来、どのようにユーザートレーニングをすればよいかをあなたから学ぶことができます。
ドキュメント化は、あなたの活動が終わった後の組織の成功をサポートするための最初のステップです。組織のシステム管理者がトレーニングを受け、あなたが去るときにプロジェクトを引き継ぐ準備ができているようにすることも必要です。
知識を移転する
大変な作業がすべて終わったら、トレーニングを受けて Salesforce インスタンスを引き受けられる人にプロジェクトを引き継ぐことが重要です。理想的には、システム管理者の役割を務めている人を組織から見つけます。
これまでの単元で説明したように、専任のシステム管理者を置いていない非営利団体や教育機関もあります。複数の業務 (開発ディレクター、マーケティング担当者、オペレーションマネージャーなど) を担当している人であっても、組織の Salesforce.org を担当する人物にプロジェクトを引き継ぐことが重要です。
特別な力を組織に与える
別れを告げる前に、組織と一緒に確認すべき重要なリソースがいくつかあります。これらのリソースの多くは、これまでの単元で学習しましたが、主要なものをここでまとめます。
Trailhead は、組織が Salesforce を活用できるようにする素晴らしいリソースです。組織のプロボノプロジェクトの範囲に合った Trailmix を作成することを検討してください。
Trailblazer Community は、あらゆるセクターの Salesforce ユーザーによるオンラインコミュニティで、非営利セクターと教育セクターも含まれています。ここでは組織が質問への答えを得たり、非営利団体や教育のプロフェッショナルが参加する活気あるコミュニティにつながることができます。まずは「リソース」セクションにリンクされているグループを参照してください。
Salesforce.org 認定コンサルティングプログラムには、非営利団体や教育機関での Salesforce 実装を専門とする 150 以上のパートナーが参加しています。AppExchange も組織にとって重要なリソースです。非営利団体や教育機関のお客様に特化して設計されたサードパーティアプリケーションの素晴らしいエコシステムがあります。
情報が盛りだくさんです! ボランティアとして活動するときまでこのすべてを覚えておく必要はありません。便利な「Resource Guide for Pro Bono Volunteers」(プロボノボランティアのためのリソースガイド) には、Salesforce プロボノプロジェクトの準備をし、その開始から終了まで管理するために必要なリソースが含まれています。
効果をもたらすためのパスが始まる
Stephanie Shaw、リードソリューションエンジニア、Salesforce: 「プロボノに取り組んで、この仕事が大好きな理由を思い出しました。私は Salesforce で組織が変わっていくのを見るのが好きなのです。」
コミュニティへの還元には、地域のフードパントリーでの食料品寄付から母校への支援までさまざまな形があります。ただし、Salesforce を使用してあなたほどのことができる人はそう多くありません。
非営利団体と教育機関が使用することで、テクノロジーは世界を変えることができます。Salesforce の特別な力によって、変革者はより早く効果をもたらし、社会貢献活動を促進することができます。世界をよりい良い場所にするために、今すぐボランティアとして Salesforce の専門知識を提供しましょう!
リソース
- Salesforce ヘルプ: 変更セット
- Salesforce.org Web サイト: Salesforce.org Certified Consulting Partners (Salesforce.org 認定コンサルティングパートナー)
- AppExchangeアプリケーション: Nonprofit Sector (非営利セクター)
- AppExchangeアプリケーション: Education Sector (教育セクター)
- Trailblazer Community: Salesforce.org Customer Hub
- Trailblazer Community: Nonprofit Hub
- Trailblazer Community: Education Hub