医薬品業界向けの Life Sciences Cloud を使用する
学習の目的
この単元を完了すると、次のことができるようになります。
- 典型的な製薬団体の Life Sciences Cloud エンドユーザーを特定する。
- エンドユーザーが実行する作業について説明する。
Cumulus Pharma での一日
Cumulus Pharma の CIO である Olivia は、Cumulus がなんて上手く Life Sciences Cloud を利用して業界の課題に対処しているのだろうと感心し、さらに詳しく調べてみたくなりました。CIO として、Olivia は Cumulus のさまざまなオフィスとそのクライアントを自由に訪問し、Life Sciences Cloud を日常的に使用しているユーザーに会うことができます。
ユーザーについて、またユーザーが業務でどのように Life Sciences Cloud を使用しているかを見ていきましょう。
主なユーザーと担当業務
多くの人が Life Sciences Cloud を利用していますが、主なユーザーは次の人たちです。
- ヘルスケア提供者
- 患者
- メディカルサイエンスリエゾン
- 患者プログラムコーディネーター
それぞれの役割を確認していきましょう。
ヘルスケア提供者
ヘルスケア提供者は、さまざまな方法で製薬団体とやり取りしています。たとえば、患者が病気と診断された場合、ヘルスケア提供者はその患者を患者サービスプログラムに登録することがあります。製薬団体は、患者が治療法を忠実に守ることができるように、このようなプログラムを設計および提供しています。また、ヘルスケア提供者は処方薬や実験的な治療について疑問を持つこともあります。この場合、ヘルスケア提供者は製薬団体に医薬品照会要請を送信し、より詳細な情報を入手できます。
ヘルスケア提供者は通常、Life Sciences Cloud ソリューションと連携するためにコミュニティポータルを使用します。提供者ポータルを使用すると、治療法に関する情報にアクセスしたり、セルフサービスタスクを完了したりすることができます。
ヘルスケア提供者が Life Sciences Cloud ポータルから実行できる操作をいくつか紹介します。
- 製薬団体が提供する、製品や治療法に関するリソースにアクセスする。
- 特定の治療法に関するより詳細な情報などを、製薬会社の担当者に問い合わせるために医薬品照会要請を送信する。
- 患者を患者サービスプログラムに登録する。
患者
患者はケアを受ける人であり、多くの場合、肉体的、精神的に大きなストレスを抱えています。また、複雑になることがある自分の病状や投薬計画を管理したいと考えています。患者は、医療ジャーニー全体を通して、各自に合わせたケアとサポートを受けられることを期待し、適切なチャネルから適切なタイミングで、適切なレベルの医療情報を必要としています。患者ジャーニーを通して、患者は提供者と複数のタッチポイントを持ち、そこで自分の健康状態、経過、障害を評価します。
患者は、通常、ヘルスケア提供者のように Salesforce 組織にログインして Life Sciences Cloud を操作することはなく、Life Sciences Cloud と統合された患者ポータルを使用して、次のようなさまざまなタスクを完了します。
- 薬の副作用などの有害事象を報告する。
- 治療プロセスに関する理解を深めるためのリソースにアクセスする。
- 患者サービスプログラムと臨床試験に登録する。
- 上記のサービスプログラムや臨床試験に関連する予定をスケジュールする。
メディカルサイエンスリエゾン
メディカルサイエンスリエゾンは製薬団体で勤務し、ヘルスケア提供者が適切な患者に適切な治療を処方し、患者が思いどおりに治療法を採用できるようにサポートすることを業務としています。また、リエゾンは科学的なリソースや専門家として、今後の新しい治療法についてアドバイスする役割も担っています。
ヘルスケア提供者が医薬品情報を求めるために製薬団体に問い合わせるのはよくあることで、その質問に答えるのは通常、メディカルサイエンスリエゾンです。
そのため、Life Sciences Cloud に直接ログインして、次のタスクを実行します。
- クライアントのプロファイルと患者のタッチポイントを確認する。
- ヘルスケア提供者の質問に答えるためのナレッジソースを特定し、共有する。
- 新しいケースを受け入れ、適切な部門にケースを再転送する。
- 主要業績評価指標 (KPI) と保留中のケースを確認する。
患者プログラムコーディネーター
患者プログラムコーディネーターは、患者が直接、または医師を通じて、疾患の転帰を適切に管理できるようにサポートします。患者が自分の病状を理解できるようにサポートしたり、各自の状況管理についてアドバイスしたりします。また、患者プログラムコーディネーターは、患者を治療プログラムに登録し、ジャーニー全体を通して患者をサポートすることもあります。
患者プログラムコーディネーターは、Life Sciences Cloud 組織にログインして次を実行します。
- 患者を治療プログラムに登録し、オンボーディングを調整する。
- 利用可能なチャネルを介して患者の同意を管理する。
- 患者に適切なポータルサイトにアクセスするための適切な権限があることを確認する。
- 保険の適用範囲を確認する。
- 患者と各患者に合わせたプログラムに対するサービスや活動を管理する。
- 電話、メール、Fax、手紙、ポータル、アプリケーションなど、複数のコミュニケーションチャネルを使用する。
おつかれさまでした。これで、医薬品業界向けの Life Sciences Cloud の主要な機能とそれが製薬団体にもたらすトランスフォーメーションの利点をしっかり理解できました。