グレーディングの使用 (Pardot Lightning アプリケーション)
学習の目的
この単元を完了すると、次のことができるようになります。
- グレーディングについて説明する。
- デフォルトのプロファイルについて説明する。
- カスタムプロファイルを作成する。
- オートメーションルールを使用してプロファイルを適用する。
グレーディング: チームの編成
スコアリングは優れたツールですが、リード評価を構成する半分にすぎません。プロスペクトがアクティブで、関心を抱いているからといって、あなたのビジネスに適しているとは限りません。プロスペクトが自社の理想的な顧客プロファイルにどのくらい適合するのかも確認する必要があります。
グレードは、会社がプロスペクトにどのくらい関心をもつべきかを示します。Pardot グレードは、プロスペクトが自社の理想的な顧客プロファイルにどのくらい適合するのかに基づいた評価です。プロスペクト評価は、F (最低) から A+ (最高) までの文字によるグレードとして表されます。Pardot では、すべてのプロスペクトに初期グレードとして D を割り当てます。グレードは、プロスペクトが自身に関して提供した明示的な要因および情報に基づきます。ここで最も重要な点は、グレードが、リード品質に関して営業とマーケティングの見解を一致させるうえで役立つツールであることです。
すべてのプロスペクトはデフォルトの文字である「D」から始まります。
レターグレード比重のしくみ
グレーディングプロファイルの変更やグレーディングオートメーションの設定を行う前に、レターグレード比重がどのように Pardot プロスペクトに関連付けられるかを理解しておくことが重要です。
グレードはプラスまたはマイナスに (⅓、⅔、1) の調整が可能です。比重は、リード品質を決定するために各条件がどの程度強力な指標であるかを指定するのに役立ちます。
グレード比重 |
指標 |
新しいプロスペクトへの影響 (一致) |
1/3 |
弱い指標 |
D から D+ へ |
2/3 |
中程度の指標 |
D から C- へ |
1 または 3/3 |
強い指標 |
D から C へ |
つまり、プロスペクトを D から A+ まで変化させるには ⅓ の調整が 10 回分必要です。計算しやすいように、1 のレターグレードは 3/3 と考えることができます。こうすることで、プロスペクトの影響をテストするときに分数の分子部分を加算すると条件一致の影響を理解しやすくなります。
Pardot のデフォルトのプロファイル
Pardot のどのアカウントにも、プロスペクトを 5 つの基準に照らして測定するよう設定されたデフォルトのプロファイルが付属します。
- 会社の規模 - (2/3 レターグレード)
- 業種 - (2/3 レターグレード)
- 場所 - (2/3 レターグレード)
- 役職 - (2/3 レターグレード)
- 部署 - (2/3 レターグレード)
プロスペクトはすべて、作成時にデフォルトのプロファイルに割り当てられます。どのプロスペクトにもデフォルトのプロファイルがあらかじめ適用されるため、理想的なプロスペクトプロファイルになるようにデフォルトのプロファイルを編集することをお勧めします。グレーディングのデフォルト値は設定されていますが、プラスまたはマイナスのグレーディングを行うためにプロファイルが一致するかしないかを決定するには、個別のオートメーションルールを設定する必要があります。
前述のとおり、Leung と Alan は、次の上位顧客プロファイルを調査し、作成しました。
- 多くの場合、従業員数が 50 ~ 1,000 人である。
- 最も多いのがテクノロジー会社で、金融サービスとヘルスケアが数社含まれる。
- ほとんどは、米国の西海岸または東海岸の都市部に存在する。
- 主な役員意志決定者は通常、CEO または CTO である。
- 主な製品擁護者とインフルエンサーはマネージャーまたは部長の役職を持ち、IT 部門または購入するサービスの対象となる製品に関連する部門 (Sales Cloud を購入する場合の営業部長など) に所属している。
これをグレーディングに関連付けるには、Leung と Alan は、これらのデータポイントがグレーディングプロファイルとレターグレード比重にどのように影響するかを定義する必要があります。
Pardot のデフォルトプロファイルのカスタマイズ
グレーディングカテゴリー |
Get Cloudy の定義 |
理想的な購入者 |
意図の強さ |
会社の規模 |
従業員数 |
51 ~ 999 - 中規模ビジネス |
中 |
業種 |
Salesforce の 13 の業種とビジネス種別 |
金融サービス、ヘルスケア・ライフサイエンス、新興企業 |
高 |
場所 |
上位の北米都市 |
サンフランシスコ、ロサンゼルス、シカゴ、トロント、ニューヨーク、ボストン、シアトル |
中 |
役職 |
多くの役職の中で、5 つの最も一般的な意思決定者とインフルエンサーの役職がある。 |
マネージャー、部長、副社長または社長、責任者 |
高 |
部署 |
同様に、部署はいくつかの機能領域に整理される。 |
営業、サービス、マーケティング、IT、業務 |
低 |
取引先種別 |
過去にこの取引先と取引があったかどうか。 |
現在の顧客または過去の顧客 (純新規ではない) |
高 |
では、2 人の条件がすべて反映されるように、デフォルトのプロファイルを調整してみましょう。
- [プロスペクト] | [セグメンテーション] | [プロファイル] に移動します。
- デフォルトプロファイルの
アイコンを選択します。
- [編集] をクリックします。
- デフォルトのプロファイルのグレード比重 (⅓、⅔、1) を次のとおり調整します。
- 会社の規模と場所の比重を 2/3 レターのままにします。
- 役職の比重を 1 に変更します。
- 部署の比重を ⅓ に変更します。
- 業種の比重を 1 に変更します。
- [Account Type (取引先種別)] を追加し、比重を 1 に設定します。
- [プロファイルを保存] を選択します。
自動化する前にテストしましょう。
自動化を設定する前に、グレード比重がプロスペクトにどのように影響するかをテストすることをお勧めします。これによって、理想的なプロスペクトと不適格なプロスペクトが明確に区別されるため、営業チームはより迅速にリード品質を判断できます。Leung はまず、すべてのグレーディング条件にわたって、条件がすべて一致しているプロスペクト (完全適合)、一致していないプロスペクト (不適合)、両方が混在するプロスペクト (中程度の適合) をいくつか選択します。A+ グレードを獲得するのが不可能な場合には、グレーディングプロファイルを調整する必要があります。
自動化する前の Leung の最後のステップは、プロスペクトをグレーディングするのに必要な情報が不足していればそれをメモし、必要な条件を収集するためにフォームを変更することです。
プロファイル条件照合の自動化
デフォルトのプロファイルを保存したところで、Leung は次にプロスペクトのグレードを調整する個別のオートメーションルールを作成する必要があります。プロスペクトにプロファイルが割り当てられると、プロスペクトは条件に一致するか、不一致になります。条件の照合は、手動またはオートメーションルールを使用して行うことができます。プロファイル条件を変更すると、次の影響があります。
一致 |
グレードの昇級 |
不一致 |
グレードの降級 |
不明 |
グレード調整なし |
メモ: プロファイルの割り当てと条件の照合に 1 つのオートメーションルールを使用しないでください。プロファイルルールによる変更の適用が間に合わず、ルールが条件の変更によって起動しないことがあります。別個のオートメーションルールを使用する必要があります。
そのため、Leung はまず会社の規模に基づいてグレーディングを行うオートメーションルールを設定します。
[オートメーション] | [オートメーションルール] に移動します。
- [+ オートメーションルールを追加] をクリックします。
- [名前] に
「Grading – Company Size」
(グレーディング - 会社の規模) と入力します。 - [ルール] で、[すべて一致] を選択します。
- [+ 新しいルールを追加] をクリックします。
-
「Prospect default field :: Employees :: is between :: 50 :: and :: 1000」
(プロスペクトデフォルト項目 :: 従業員 :: 次の間 :: 50 :: および :: 1000) と入力します。 - [+ 新しいアクションを追加] をクリックします。
-
「Change profile criteria :: Default :: Company Size :: Matches」
(プロファイル基準を変更 :: デフォルト :: 会社の規模 :: 一致) と入力します。 - [オートメーションルールを作成] をクリックします。
このオートメーションルールを設定した後に、Leung は残りのすべてのグレーディング条件 (業種、場所、役職、部署、取引先種別) についてプラス一致とマイナス一致のオートメーションルールを個別に作成します。プロファイルによって各条件のプロスペクトグレードが確実に加点または減点されるように、グレーディングルールを個別のオートメーションとして作成することが重要です。
カスタムプロファイルの作成
Get Cloudy ではコンサルティングサービスの購入に関心のあるプロスペクトにデフォルトのプロファイルを適用してうまくいっていましたが、Leung はこの時点で、Get Cloudy の AppExchange 製品を対象に、異なる指標で別途グレーディングするカスタムプロファイルを作成することにします。これは、サービスの購入に関心のある会社と Appexchange 製品の対象となる会社は大きく異なる購入者であるためです。Alan と打ち合わせをして、Get Cloudy の営業チームから話を聞いた後、Leung は Get Cloudy のカスタム製品プロファイルの作成に取りかかります。
カスタム製品プロファイルの最も重要な部分は、既存のどの Salesforce 製品を使用しているかです。...現時点では、Get Cloudy は Appexchange にあるアプリケーションの販売促進に重点を置いています。
- [プロスペクト] | [セグメンテーション] | [プロファイル] に移動します。
- [+ プロファイルを追加] をクリックします。
- 名前に
「Appexchange Product Profile」(AppExchange 製品プロファイル)
と入力します。 - [条件] 項目に
「Salesforce Appexchange」
と入力します。 - グレード調整で [1] を選択します。
-
[+新しい条件を追加] をクリックし、
「Company Size」
(会社の規模) と入力します。 - グレード調整で [⅔] を選択します。
-
[+新しい条件を追加] をクリックし、
「Salesforce Edition」
(Salesforce エディション) と入力します。 - グレード調整で [1] を選択します。
-
[+新しい条件を追加] をクリックし、
「Location」
(場所) と入力します。 - グレード調整で [1] を選択します。
- [プロファイルを作成] をクリックします。
すばらしい! カスタムの AppExchange 製品プロファイルができました。Leung は次に、AppExchange 製品プロファイルに追加する人物を検索するオートメーションルールを作成します。前述のとおり、Pardot のプロスペクトはすべて、自動的にデフォルトのプロファイルに割り当てられています。Leung はオートメーションルールを使用して、一致するプロスペクトをデフォルトのプロファイルから自身の新しい AppExchange 製品 プロファイルに移す必要があります。
- [オートメーション] | [オートメーションルール] に移動します。
- [+ オートメーションルールを追加] をクリックします。
- 名前に
Appexchange Profile Match
(AppExchange プロファイルの一致) と入力します。 - [ルール] で、[すべて一致] を選択します。
- [+ 新しいルールを追加] をクリックします。
-
「Prospect custom field :: Salesforce Cloud Experience :: is :: Appexchange」
(プロスペクトのカスタム項目 :: Salesforce Cloud の実績 :: 次の値と等しい :: Appexchange) と入力します。 - [+ 新しいアクションを追加] をクリックします。
-
Change prospect profile :: Appexchange Product Profile
(プロスペクトのプロファイルを変更 :: AppExchange 製品プロファイル) と入力します。 - [オートメーションルールを作成] をクリックします。
- 次に Leung は Get Cloudy のデフォルトプロファイルで行ったのと同じ方法で、プロスペクトの [Salesforce Cloud Experience (Salesforce Cloud の実績)] の項目値をすべてチェックする一連のオートメーションルールを作成し、各条件にプロスペクトをグレーディングするための適切なプラスとマイナスの一致が設定されるようにします。
素晴らしい! これで Leung がサービスと AppExchange 製品の両方に応じてプロスペクトのデータベースをグレーディングし、関心のあるプロスペクトが Get Cloudy のパートナーまたは AppExchange ソリューションに適しているかどうかをより的確に判断できるようになりました。