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マーケティングオートメーションの理解

学習の目的

この単元を完了すると、次のことができるようになります。

  • 自分の会社にとってのマーケティングオートメーションの価値を理解する。
  • マーケティングオートメーションの共通用語を定義する。

マーケティングオートメーションとは?

マーケティングオートメーションとは、複数のチャネルに渡ってマーケティングプロセスや多機能キャンペーンを自動的に管理するテクノロジーです。マーケティングオートメーションの最も基本的なフォームは、現在のマーケティングロールや営業ロールで最も時間がかかる仕事の一部を合理化して簡素化するように設計されたツールセットです。企業は、このツールセットを活用することで、ソーシャルメディアやデジタルプラットフォームのあらゆるチャネルにおいて、これらの自動化ツールで顧客に対してシームレスなマーケティングを実施できます。その結果、マーケティングチームも営業チームも、もっと優先順位の高い問題に集中できるようになります。 

あなたの会社のブランドを求めて来るビジターやプロスペクトが求めているものは、単なるセールストークではありません。また、ブランドを信頼し、ブランドが販売しているものを気持ちよく買いたいと考えています。リード生成とは、見つけたすべてのリードを営業チームに転送することではありません。適切なチャネルで適切なリードを見つけることを意味します。 

6 フェーズのセールスファネルで、一番上が Awareness (認知) で、順に Interest (興味・関心)、Evaluation (評価)、Negotiation (交渉)、Closing (成立)、そして一番下が Renewal (更新) になっている。

リード生成戦略について考える場合には、これらのビジターをプロスペクトにコンバートしてファネルの上から下まで移動させる方法を見つけ出す必要があります。リード生成とは、要は認知を意味します。プロスペクトに商品やサービスの価値を認知させることで、プロスペクトの注意をあなたの会社に向けさせるのです。 

プロスペクトの注意を惹くことに成功したら、リード育成によってプロスペクトの興味や関心を維持します。ここでマーケティングオートメーションツールが、顧客にリーチするためのメッセージをカスタマイズするのに役立ちます。理想を言えば、ファネルの一番上 (フェーズ 1 と 2) に、見込みの高いプロスペクトをできるだけ多く集めたいところです。そのために考慮すべき点を見てみましょう。 

すべてのリードやプロスペクトは同じではありません。リードの質を見極めるにはどうすればよいのでしょうか? 一般に、リードやプロスペクトは次の 5 つの種類に分けることができます。 

ビジター

多少の情報は持っているが、まだメールアドレスの情報を取得していない潜在的なプロスペクト

対応中

現在コミュニケーションを取っている最中のプロスペクト

育成中

コミュニケーションを継続中だが、まだ購入を決めていないプロスペクト

未評価 

関心のないリード (停止状態のリードとも言う)

評価済み

取引の意志があり、営業チームに転送すべきプロスペクト

会社のリード生成戦略の目的は、できるだけ多くのプロスペクトを評価済みプロスペクトまたはリードにコンバートすることです。 

プロスペクトとリードを生成しましょう。それにはデジタルを活用します。顧客を探すには、顧客がいる場所、つまりインターネットで探す必要があります。まずは、優れた Web サイトとランディングページを構築することから始めるのがよいでしょう。そして、ソーシャルメディア、ブログ、メールキャンペーンへと拡張し、トラフィックをランディングページに誘導して、より多くのプロスペクトやリードを生成します。 

ジャーニー途中の顧客に声をかけましょう。顧客が抱えていると思われるビジネスニーズに応えるためのコンテンツやリソースを用意します。顧客が自分のビジネスを改善するための機会を提供するのです。たとえば、ホワイトペーパー、無料トライアル、Web セミナーなどを通して、顧客が戦術を強化してより大きな成功への道を拓く方法を伝えましょう。あなたの会社が顧客のビジネスをどのように支援するのかを伝えます。重要なのは、プロスペクトのビジネスに継続的に付加価値をもたらす存在として、あなたの会社を位置付けることです。 

詳細を見ていく前に、一般的なマーケティング用語をいくつか定義しておきましょう。

用語

定義

リード

ある会社の商品またはサービスを購入する意志をある程度まで決めている潜在的な顧客。

セールスファネル

潜在的な顧客が通過するプロスペクティングから購入までのジャーニーを表すマーケティング用語。セールスファネルはいくつかのステップで構成されますが、実際のステップ数は各社の営業モデルによって異なります。

ビジター

会社の Web サイトを訪れた匿名の人々。

プロスペクト

自分のメールアドレスを提供し、会社からのマーケティングコミュニケーションにオプトインしたサイトビジター。

トラッキングコード

各 Account Engagement キャンペーンに割り当てられた一意のコードで、Web ページに配置することでビジターやプロスペクトの行動を追跡します。

Cookie

Web ブラウザーからユーザーのコンピューターに送信され保存される少量のデータ。

  • ファーストパーティ Cookie は、訪問した Web サイトやドメインで保管されます。このタイプの Cookie を利用すると、Web サイトでデータを収集したり、ユーザーの設定を記憶したりすることで、ユーザーエクスペリエンスの改善に役立てることができます。
  • サードパーティ Cookie は、アクセスしている Web サイトやドメインではないドメインによって作成されます。このタイプの Cookie は、オンライン広告などの目的で使用され、アクセス中の Web サイトにはスクリプトやタグによって配置されます。

マーケティングの同意

あなたの会社とのやり取りや、特定のデータの共有の拒否に関する顧客の希望を尊重すること。 

コンバージョン

潜在的な顧客がメールアドレスの情報を提供してプロスペクトになること。

キャンペーン

Account Engagement と Salesforce ではキャンペーンの意味が異なります。Account Engagement のキャンペーンは、プロスペクトがやり取りした最初のマーケティングキャンペーンで、ソース項目のようなものです。 

一方、Salesforce のキャンペーンは、マルチタッチキャンペーンに近いものです。プロスペクトは、多くの Salesforce キャンペーンに同時に関連付けることができ、状況はキャンペーンごとに異なる場合もあります。Account Engagement では、各プロスペクトは常に最初のファーストタッチキャンペーンを 1 件だけ持つことになります。

多くの用語を説明しましたが、これらを知っておくことで、このモジュールの残りの単元が理解しやすくなります。 

Leung Chan の顔写真

Leung Chan は、Get Cloudy 社の優秀なマーケティング担当者です。彼女は素晴らしいアイデアを持ち、それらを実行に移すことで、Get Cloudy 社の急成長の一翼を担っています。Leung が新しいキャンペーンを立ち上げるたびに、新規リード数は 3 倍に増えます。

Alan Johnson の顔写真

そしてこちらは Alan Johnson です。彼は去年営業担当から昇進し、現在はクローザーのチームを率いています。まだ管理職としては経験が浅いものの、今のところ上手くこなしており、チームも好成績を出しています。 

Leung と Alan は、このモジュールの例にたびたび登場します。彼らは、CRM の実装を専門とするハイテクコンサルティング企業の Get Cloudy 社で働いています。同社は Salesforce の SI パートナーおよび ISV パートナーとして成功を収めており、Sales Cloud、Service Cloud、Marketing Cloud Engagement、Communities などの実装実績があります。 

Alan は、Acme Technology カンファレンスで Get Cloudy 社のブースを担当しています。カンファレンスの数週間前、自社のソリューションパートナーを探していたビジターがオンライン検索で Get Cloudy 社に辿り着きましたが、そのビジターは最初は何も情報を残していきませんでした。しかし問題はありません。Get Cloudy 社は Web サイトにトラッキングコードを仕込んであるため、Cookie によってビジターの行動を追跡できます。 

数週間後、同じビジターが Acme Technology カンファレンスを訪れて、Get Cloudy のタブレット抽選会に参加しました。そしてメールアドレスなどの情報をフォームに入力したため、このビジターはプロスペクトとなり、ウェルカムエンゲージメントプログラムとカンファレンスのフォローアップキャンペーンに追加されました。ビジターがフォームに入力した住所やメールアドレスなどの情報は、以降のプロファイリングに利用され、歓迎メールのカスタマイズに役立ちました (メールの差し込み項目、メールアドレス、住所など)。 

マーケティングオートメーションがあらゆるビジネスに恩恵をもたらすことを理解したところで、次は Account Engagement のマーケティングオートメーションツールをビジネスに活用する方法を見ていきましょう。 

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