オーディエンスの構築
このモジュールを完了すると、次のことができるようになります。
- プロスペクトデータベースを使用して、エンゲージメントプログラムのオーディエンスを構築する方法を説明する。
- リード育成戦略を定義する。
オーディエンスによって、エンゲージメントプログラムに作成するコンテンツの種類、プログラムの期間、プログラムに属するアセットの語調 (対象がプロスペクトか、顧客か、再販業者か?)、プログラムの戦略と最終目標が決まります。プログラムを構築する基盤となるのがオーディエンスです。
プロスペクトはリストを介してエンゲージメントプログラムに追加されます。つまり、リストはプロスペクトをプログラムに取り込むファネルの役割を果たします。Pardot では、以下のオートメーションツールにさまざまな条件や項目値を使用して、プロスペクトを多様な方法でセグメント化することができます (この方法を説明する Trailhead モジュールも用意しています)。
- オートメーションルール
- セグメンテーションルール
- 完了アクション
- ダイナミックリスト
エンゲージメントプログラムに役立つのは、本質的にレスポンシブ性が高いダイナミックリストです。ダイナミックリストは、指定した条件に基づいてプロスペクトを自動的に追加または削除する「スマート」リストです。このリストは簡単に設定でき、自動的に管理されるほか、エンゲージメントプログラムから取得する情報は頻繁に変化することからも目的に適っています。
アカウントのデータを使用して、オーディエンスをエンゲージメントプログラムのリストにセグメント化します。セグメンテーションの各種の基準を見てみましょう。
具体的な分割方法は、提供する商品やサービス、対象オーディエンスのデモグラフィックによって異なりますが、セグメンテーションの一般的な基準には地理的位置、会社の規模などが挙げられます。ここで鍵となるのはパーソナライズであるため、リストが絞り込まれているほど、コンテンツがパーソナライズされたものになり、効果が高まります。たとえば、購入履歴や Web サイトでの特定のアクティビティに基づいて詳細なセグメンテーションを作成できます。
一例として、提供する商品に関心を抱いているプロスペクトにアプローチするリード育成戦略を構築しているとします。こうしたプロスペクトがセールスプロセスを進行し、商品の詳細に関するコンテンツを探し始めたら、プロスペクトが、競合他社や偏った考えの第三者からではなく、あなたの会社から商品の適切な情報を得るようにします。プロスペクトの問題点、自社商品でその問題にどのように対処するか、購入決定を促す主な特長やメリットに焦点を当てます。
この種のエンゲージメントプログラムでは、使用事例研究、お客様の声、データシート、詳細なホワイトペーパーを使用します。商品ラインに顧客が示した関心やアクティビティデータを基にこのオーディエンスをセグメント化します。
育成プログラムのセグメント化を始めるときは、次の点を考慮します。
- どのような情報に基づいてセグメント化するか?
- 情報をどこから取得するか? (たとえば、Pardot に項目値として存在しているか? CSV インポートを使用して既存の値を更新し、空の値を埋める必要があるか?)
- 育成リストをどのように構築するか?
- リストをどのような目的で使用するか? (受信者リストになるのか? 除外リストになるのか?)
エンゲージメントプログラムでは、受信者リストと除外リストのどちらも受け入れます。
受信者リストは、プログラムに追加したいプロスペクトのリストです。除外リストは、受信者リストに記載されているとしても、プログラムには含めたくないプロスペクトのリストです。受信者リストと除外リストは 1 対 1 の関係ではありません。受信者リストに記載されている人が、ダイナミック除外リストにも記載されていることがあります。たとえば、2 週間以内に 7 回以上メールが送信された人を除外するリストなどです。
よく練られたリード育成戦略があれば、カスタマージャーニーのどのフェーズでも顧客と効率的につながることができます。リード育成戦略の考案は、反復的なプロセスです。作成した各リード育成プログラムを度々確認することはないかもしれませんが、戦略は定期的に見直すべきものです。当社もこれまでお客様がプロセスの中で自問するところを見てきましたが、その一般的な質問をいくつか示します。営業チームの協力が必要なため、誘い込みます!
リード育成戦略の考案時に自問する質問 |
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セールスサイクルやカスタマージャーニーの定義 |
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目標の定義 |
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プログラム固有の戦略の定義 |
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成功総計値の定義 |
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こうした質問に答えていく中で、プログラムの戦略やコンテンツのマッピングの概案が浮かぶものと思われます。次のようになります。
セールスサイクルのフェーズ | オーディエンスのロール | コンテンツのマッピング |
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セールスサイクルのフェーズを定義すると、購入者のジャーニーに合わせてキャンペーンを調整できます。 |
購入決定の主なインフルエンサーは誰か? 各人を見極めて把握します。 |
各フェーズで、オーディエンスのニーズに適したコンテンツが必要です。 |
フェーズ: |
オーディエンス: |
コンテンツのマッピング: 第 1 週: 第 2 週: 第 3 週: 第 4 週: 第 5 週: 第 6 週: |
戦略を定義したら、エンゲージメントプログラムの構想を立てて構築に取りかかりましょう。次の「Pardot の Engagement Studio」モジュールではこの点について説明します。