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予想時間

簡単なオーケストレーションを作成する

学習の目的

この単元を完了すると、次のことができるようになります。

  • オーケストレーションのビルディングブロックを挙げる。
  • 各自のプロセスでフローオーケストレーションによる自動化が可能な部分を特定する。
  • バックグラウンドステップとその用途を定義する。
  • エンドユーザーがオーケストレーションで自身に割り当てられたアクションをどこで完了するかを述べる。

フローオーケストレーションを活用する

フローオーケストレーションが最適なビジネスケースを見てみましょう。米国南西部に本社を置き、太陽光発電関連の機器とシステムを扱うサプライヤー Ursa Major Solar は、受信する顧客サービスケースの対処を効率化する方法を模索しています。受信するすべてのケースの分類、ルーティング、エスカレーションを自動化したいと考えています。

オーケストレーションのビルディングブロック

Ursa Major Solar のシステム管理者である Maria Jimenez は、ケース管理プロセスの自動化をうまく行う方法を話し合うために関係者とミーティングを行いました。現在のプロセスを調査し、ケース解決に必要な手動の引き継ぎの件数を確認したところ、フローオーケストレーションを使用すればプロセスを効率化できると確信しました。手順は、次のとおりです。 

オーケストレーションの要素に関する以下の説明に対応する図。

トリガー/開始 (1)

この例はレコードトリガーオーケストレーションです。このオーケストレーションは、ケースレコードが作成されると起動します。自動起動オーケストレーションを構築することも可能です。

ステップ/フロー (2) 

一連のステップを実行するためのフローが複数あります。バックグラウンドステップと対話型ステップの両方があります。

決定 (3)

このオーケストレーションには、ケースの状態を割り当てる決定が含まれます。ケースをクローズまたはエスカレーションするよう設定されています。

フェーズ (4) 

このオーケストレーションには、3 つのフェーズがあります。最初のフェーズには、新規作成されたケースのトリアージとルーティングを行うステップが含まれています。2 番目のフェーズでは、ケースのクローズとアンケートメールの送信を行います。3 番目のフェーズでは、ケースを次のレベルにエスカレーションします。

しくみ

Salesforce 組織でケースレコードが作成されると、オーケストレーションが開始します。レコードの作成でオーケストレーションがトリガーされ、最初のフェーズ (トリアージとルーティング) が起動します。このフェーズでは、まず 2つのバックグラウンドステップが起動します。1 つはケースの分類、もう 1 つはケースのルーティング先となる適切なエージェントの特定です。次に、割り当てられたエージェントに、ケースをトリアージする対話型ステップが送信されます。トリアージフェーズの結果として、ケースをクローズして顧客にケース後のアンケートをメール送信する、またはケースのエスカレーションが必要となる、という 2 つのシナリオのいずれかとなります。エスカレーションされる場合、トリアージとルーティングのフェーズが繰り返されますが、今度はより上位の階層にエスカレーションされます。

オーケストレーションの構築と有効化が行われると、ケースが作成されるたびに自動的に実行します。 

顧客サービスケースを受信するとどうなるかを見てみましょう。

顧客サービスエージェントは、顧客の問題に関する情報を受け取ると Service Cloud に新規ケースを作成します。保存したら、新しいケースレコードが作成されます。

新規ケース画面。ケース情報、Web 情報、追加情報、詳細情報を入力する複数の項目がある。

オーケストレーションが開始し、トリアージとルーティングフェーズの最初の 2 つのバックグラウンドステップが実行されます。次に、最初の対話型ステップ「Triage Case (ケースのトリアージ)」が実行され、割り当てられたユーザーにこのステップの通知が送信されます。

ケースエージェントに送信されたケース割り当てメールの例。レコードという語には、エージェントが作業ガイドにアクセスできるハイパーリンクが含まれている。

次に、割り当てられたユーザーがメールのレコードリンクをクリックし、オーケストレーション作業ガイドの必要アクションを終えて、対話型ステップを完了します。この対話型ステップの完了によって、次のオーケストレーション要素 (トリアージステップの状況を確認する決定要素) がトリガーされます。

ケースフィード画面。サイドパネルには、Triage Case Screen Flow (ケースのトリアージ画面フロー) の作業ガイド、アクション & おすすめ、詳細が表示されている。

このシナリオでは、お客様のクエリを解決するために、ケースエージェントが上位のサポート階層にケースをエスカレーションする必要があります。エスカレーションが示されると、ケースは再転送され、トリアージフェーズに送り返されます。この時点以降、上位階層のサポートチームメンバーが対話型トリアージステップの新しい割り当て先となります。

ケースが解決すると、お客様にケース後アンケートがメールで送信され、オーケストレーションは完了します。 

以上です! フローオーケストレーションのおかげで、Ursa Major Solar はケース管理システムを効率化できました。 

バックグラウンドステップ

オーケストレーションでは、Ursa Major Solar はバックグラウンドステップを使用して、会社のケースチームが日々行っている ToDo 管理、引き継ぎ、バックグラウンドレコード関連作業の大半を自動化できました。次の画像は、このオーケストレーションのうち、どの程度がユーザーを介在せずに自動的に実行されているかを示しています。自動的に実行される全要素が水色で強調表示されています。

レコードトリガーオーケストレーションの説明図。3 つのフェーズと 5 つのステップがある。5 ステップのうち 4 つが自動的に実行される。

ケース管理について特に見てきましたが、ユースケースは数えきれないほどたくさんあります。自社のビジネスプロセスについて考えてみましょう。フローオーケストレーション機能のおかげで、住宅ローンの承認から請求の処理、返品商品の承認まで、選択肢は無限にあります。

フローオーケストレーションの概念を学習しましたので、実際に作成しましょう。「フローオーケストレーションを使用して複雑なプロセスをオーケストレーションする」バッジに進んで、フローオーケストレーションの実践演習を行います。

リソース

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