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ソフトクレジットを設定する

学習の目的

この単元を完了すると、次のことができるようになります。

  • 商談取引先責任者の役割を使用してソフトクレジットを割り当てる方法を説明する。
  • 世帯、リレーション、アフィリエーションを使用してソフトクレジットを管理する。
  • 商談取引先責任者の役割を作成する。
  • ソフトクレジット積み上げ集計を手動で更新する。

ソフトクレジットと商談取引先責任者の役割

ソフトクレジットを使用すれば、開発チームが直接的な支援者でない個人にも、支援に対するクレジットを割り当てることができます。ある例では、世帯のあるメンバーが支援したときに、世帯の全員がソフトクレジットを受け取ります。別の例では、理事が友人から支援の確約を取り付けた場合、その理事がソフトクレジットを獲得します。

ソフトクレジットはリレーションに基づきます。NPSP では、商談取引先責任者の役割 (OCR) を使用してリレーションが記録されます。OCR には、特定の商談レコード (支援、助成金、大口支援など) に対する取引先責任者のリレーションが記録されます。 

たとえば、取引先責任者 A が商談レコードの支援者で、ハードクレジットを取得するとします。取引先責任者 A は、取引先責任者 B の影響を受けて支援を決定しました。取引先責任者 B に同じ商談レコードの適切な OCR が割り当てられ、ソフトクレジットが付与されます。

OCR は手動で割り当てることができ、ある支援者が別の人にも支援を依頼したことが判明した場合などに役立ちます。他方、配偶者、世帯メンバー、友人、親族に OCR を自動的に割り当てることも可能です。NPSP にはこうした機能が最初から組み込まれています!

次の状況では、ソフトクレジットが自動的に作成されます。

  • 取引先責任者が、個人支援を行った支援者の世帯メンバーである。
  • 取引先責任者が、団体商談の主取引先責任者である。
  • 取引先責任者の支援が、[マッチングされた支援の検索] ユーティリティでマッチングギフトに指定されている。
  • 取引先責任者が、商談の [名誉会員取引先責任者] 項目または [通知受信者取引先責任者] 項目に入力されている。
  • 取引先責任者に、個人支援者とのリレーションレコードがあり、[関連する商談取引先責任者の役割] が設定されている。
  • 取引先責任者に、団体支援者とのアフィリエーションレコードがあり、[関連する商談取引先責任者の役割] が設定されている。

次の表で、NPSP の標準の OCR とその一般的な使用法を見てみましょう。 

取引先責任者の役割

クレジットタイプ

メモ

支援者

ハードクレジット

支援をする人

世帯メンバー

ソフトクレジット

支援者の世帯取引先のすべての取引先責任者

一致する支援者

ソフトクレジット

支援者の会社または別の団体取引先がマッチング支援を行ったときにソフトクレジットが割り当てられる

名誉会員

ソフトクレジット

取引先責任者に敬意を表して行われた支援

通知受信者

ソフトクレジット

個人に敬意を表して、あるいは個人を追悼して行われた支援について通知を受ける取引先責任者

意志決定者

ソフトクレジット

支援 (通常は企業やその他の組織的な支援) を決定した取引先責任者

インフルエンサー

ソフトクレジット

支援者の決定に影響を及ぼした取引先責任者

ソフトクレジット

ソフトクレジット

具体的な役割に該当しない場合に使用する汎用的な OCR

支援依頼者

ソフトクレジット

支援者に寄付を依頼した取引先責任者 (活動資金集めのボランティア、理事など)

各自のアカウントに上記の役割が表示されない場合は、このとおりに設定する必要があります。設定方法については、Salesforce ヘルプの「Configure Automated and Manual Soft Credits (自動ソフトクレジットと手動ソフトクレジットの設定)」を参照してください。

NPSP には OCR やソフトクレジットを自動的に作成する方法が多数あるため、複数の自動ソフトクレジットルールが適用される状況に遭遇することがあります。そのような場合でも、NPSP では優先順位が適用され、取引先責任者の役割が重複して作成されたり、数種のソフトクレジットが同時に適用されたりしないようになっています。詳細は、Salesforce ヘルプの「NPSP Logic for Creating Opportunity Contact Roles (商談取引先責任者の役割を作成するための NPSP ロジック)」を参照してください。

抽象的な概念ではわかりにくい可能性があるため、ここで 2 ~ 3 の一般的なシナリオを挙げて具体的に説明します。世帯メンバーのソフトクレジットから見ていきましょう。

世帯メンバーの自動ソフトクレジット

No More Homelessness (NMH) という架空の非営利団体の理事である Robert Bullard が、たった今 $500 の支援を行いました。この商談を入力して保存すると、Robert にハードクレジット支援者 OCR が自動的に作成され、その妻と娘にソフトクレジット世帯メンバー OCR が作成されます。 

世帯メンバーが自動ソフトクレジットを受け取らないようにする場合や、世帯メンバーに別の OCR を割り当てたい場合は、[NPSP 設定] で変更できます。詳細は、Salesforce ヘルプの「Configure Automated and Manual Soft Credits (自動ソフトクレジットと手動ソフトクレジットの設定)」を参照してください。

商談の詳細レコードの関連する取引先責任者の役割

リレーションに基づく自動ソフトクレジット

NMH では Robert などの理事に対して「支援か支援依頼か」というポリシーがあり、理事の職を維持するためには各人が毎年一定額を寄付するか、寄付を募らなければならないことになっています。NMH の開発チームは、影響を与えた支援に対するソフトクレジットを理事に確実に付与する必要があります。 

そのため、開発チームはこの処理にリレーションレコードを使用して、個人の寄付に対するソフトクレジットが自動的に作成されるようにしています。 

NMH では、Robert と Robert の影響を受けて支援を行った人の間にリレーションレコードを作成します。では、開発チームがこのレコードを作成するところを見ていきましょう。

  1. 取引先責任者レコードに移動して、強調表示パネルのメニュー矢印 (メニューボタン) をクリックし、[新規リレーション] をクリックします。
  2. 取引先責任者を入力し、[関連する商談取引先責任者の役割] 項目で [支援依頼者] OCR を選択します。
    [関連する商談取引先責任者の役割] が強調表示された [新規リレーション] フォーム
  3. [Save (保存)] をクリックします。

今後同じ支援者から支援があった場合、Robert に [Solicitor (支援依頼者)] 取引先責任者の役割が自動的に作成され、その支援のソフトクレジットが付与されます。(特定の支援がこうした状況に該当しない場合は、NMH がいつでも商談で Robert の OCR を削除できます。)

商談レコードの [取引先責任者の役割] 関連リスト

NPSP で特定のリレーションレコードからソフトクレジットが自動生成されないようにするには、リレーションレコードで [関連する商談取引先責任者の役割] 項目の値を削除します。また、[Status (状況)] 項目は、自動ソフトクレジットに影響しません。つまり、ソフトクレジットは [Status (状況)] 項目値が [Current (現在)] であるか [Former (以前)] であるかに関係なく機能します。 

メモ

他の項目 ([状況] や他のカスタム項目など) の値に基づいて [関連する商談取引先責任者の役割] 項目を更新する場合は、Flow Builder などの Salesforce 自動化ツールを使用できます。

アフィリエーションに基づく自動ソフトクレジット

NPSP ではアフィリエーションレコードに基づいて組織の支援のソフトクレジットを自動的に作成できます。リレーションレコードと似ていますが、2 つの取引先責任者ではなく、取引先責任者と取引先を結び付けます。

アフィリエーションレコードを使用する可能性があるのは、たとえば、家族財団による支援ごとに、その財団のメンバーがソフトクレジットを受け取るようにする場合などです。各メンバーに家族財団取引先とのアフィリエーションレコードを設定します。 

新しい商談取引先責任者の役割を作成して割り当てる

NPSP には、すぐに業務を開始できるように OCR が事前設定されていますが、必要に応じてカスタム OCR も作成できます。たとえば、「財団のプログラム責任者」や「卒業生の親」という取引先責任者の役割を作成することが考えられます。

NMH の開発チームは、助成金商談にプログラム責任者用の新しい取引先責任者の役割を作成することを検討しています。アフィリエーションレコードでこの役割を使用すれば、取引先責任者と取引先を結び付けて自動ソフトクレジットを付与できますが、個々の助成金商談に手動で追加することのほうが多いものと思われます。

では、NMH のシステム管理者である Gorav Patel が新しい取引先責任者の役割を作成するところを見ていきましょう。

  1. 設定アイコン (設定ギアアイコン) をクリックして、[設定] を選択します。
  2. [オブジェクトマネージャー] タブをクリックします。
  3. [クイック検索] ボックスを使用して、[商談取引先責任者の役割] を見つけて選択します。
    [設定] の [オブジェクトマネージャー] の [商談取引先責任者の役割] メニュー項目
  4. [項目とリレーション] をクリックして、[役割] をクリックします。
  5. [商談取引先責任者の役割の選択リスト値] リストで、[New (新規)] をクリックします。
  6. 新しい取引先責任者の役割名を改行で区切って入力します。Gorav は Program Officer (プログラム責任者) と 1 つのみ入力します。
  7. [Save (保存)] をクリックします。
    取引先責任者の役割選択リスト値の追加

これで、助成金を獲得したときに、NMH の開発チームがその商談にプログラム担当者という取引先責任者の役割を手動で追加できるようになりました。そのため、その取引先責任者と助成金の特定のリレーションが記録され、取引先責任者がソフトクレジットを確実に受け取ります。

[取引先責任者の役割] 関連リストが表示されている商談の詳細レコード

積み上げ集計を手動で再計算する

ソフトクレジット合計 (積み上げ集計) は新規商談が成立するたびに変更されるのではなく、夜間の一括処理ジョブの実行時に更新されます。つまり、ユーザーが取引先責任者レコードや取引先レコードで更新済みのソフトクレジット積み上げ集計を確認できるのは翌朝になります。こうしたずれによってユーザーが混乱する場合があるため、ユーザーにこの点を明確にしておきます。 

同僚の中に更新した合計をソフトクレジット積み上げ集計にすぐ反映させる必要のある人がいる場合は、システム管理者 (おそらくあなたです!) が要望に応じて 1 つの取引先または取引先責任者のソフトクレジット、あるいは全レコードのソフトクレジットをバッチとして、手動で再計算できます。

1 つの取引先または取引先責任者の積み上げ集計を手動で再計算する場合は、対象のレコードに移動し、強調表示パネルのメニューボタン (メニュードロップダウンボタン) をクリックして、[積み上げ集計の再計算] をクリックします。

1 つの取引先レコードまたは取引先責任者レコードの積み上げ集計の再計算

取引先と取引先責任者の全レコードの積み上げ集計を手動で再計算する場合は、次の手順を実行します。

  1. [NPSP 設定] タブをクリックするか、アプリケーションランチャー (アプリケーションランチャーアイコン) で [NPSP 設定] を見つけて選択し、タブに移動します。
  2. [一括データ処理] をクリックします。
  3. [支援の積み上げ集計のバッチ] をクリックします。
    [NPSP 設定] の [一括データ処理]
  4. [バッチを実行] をクリックします。このプロセスには時間がかかる可能性がありますが、ページを離れ、後で戻ってきて結果を確認しても安全です。

ここでは、商談の積み上げ集計項目を復習しました。次の単元では、NPSP のすべての積み上げ集計項目といくつかの新しい項目について詳しく説明します。 

リソース

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