シンプルな Integration Procedure を設計する
学習の目的
この単元を完了すると、次のことができるようになります。
- Integration Procedure のデータ入力とデータ出力について説明する。
- データを取得する Integration Procedure の設計方法を説明する。
- データを保存する Integration Procedure の設計方法を説明する。
- API (アプリケーションプログラミングインターフェース) からデータを取得する Integration Procedure の設計方法を説明する。
データ入力とデータ出力
この単元では、3 種類の設計シナリオで Integration Procedure を使用する手順について説明します。設計シナリオを見ていく前に、OmniStudio Integration Procedure のデータ入力とデータ出力を簡単に復習しましょう。
データ入力
以前に説明したとおり、どの要素を使用するかはデータソースに左右されます。
データ入力ソースの種類 | 使用する Integration Procedure Action 要素 |
---|---|
Salesforce 組織 | Data Mapper Extract Action または Data Mapper Turbo Action |
API | HTTP Action |
Apex がアクセスできるデータ | Remote Action |
データ出力
Response Action は Integration Procedure に固有の要素で、Integration Procedure を起動したツールにデータを返します。データを取得して処理するほか、Integration Procedure を使用してデータを出力することもできます。
データ出力ソースの種類 | 使用する Integration Procedure Action 要素 |
---|---|
FlexCard または OmniScript | Response Action |
Salesforce 組織 | Data Mapper Post Action (データを Salesforce レコードに保存する) |
Salesforce 組織 | Delete Action (データを Salesforce レコードから削除する) |
API | HTTP Action |
メール送信 | Email Action |
DocuSign テンプレート | DocuSign Envelope Action |
復習したところで、シナリオに進みましょう!
シナリオ 1: データを取得する Integration Procedure を設計する
取引先の詳細を編集する OmniScript で、サンプル (モック) データをライブデータに置換する必要があるとします。OmniScript で Salesforce からデータを抽出し、変更したデータを元の Salesforce に保存できるようにする必要があります。そのためにすべきことは、Edit Account OmniScript にこの 1 つ目の Integration Procedure を設計することです。
この Integration Procedure には、次の 2 つの要件があります。
- Salesforce から取引先データを抽出する。
- そのデータを Edit Account OmniScript に送信する。
まず何をすべきでしょうか? 上記のデータ要件を満たすために必要な Integration Procedure の要素を順番に選択していきましょう。このシナリオの焦点はデータを取得することです。
Integration Procedure で Salesforce から取引先データを取得可能な Action 要素を選択します。この場合の選択肢は次のとおりです。
- Data Mapper Post Action
- Data Mapper Turbo Action
- Data Mapper Transform Action
どれを選択すべきでしょうか? 上記のデータ入力表をみると、ここでは Salesforce からデータを取得するため、Data Mapper Turbo Action が正しい選択であることがわかります。このアクションは Data Mapper Turbo Extract をコールして、Salesforce からデータを取得します。
Integration Procedure で Edit Account OmniScript にデータを返すことができる Action 要素を選択します。この場合の選択肢は次のとおりです。
- Data Mapper Post Action
- Response Action
- HTTP Action
ここでの正しい Action 要素は Response Action です。前述のとおり、このアクションは Integration Procedure を起動したオブジェクト (またはコール元、このシナリオでは Edit Account OmniScript) にデータを返します。
シナリオ 2: データを保存する Integration Procedure を設計する
先ほどのシナリオに戻り、今度は焦点を保存にシフトします。ここでは、OmniScript で Salesforce からデータを抽出し、変更したデータを元の Salesforce に保存できるようにする必要があります。そのためにすべきことは、Edit Account OmniScript にデータを保存する Integration Procedure を設計することです。
Integration Procedure で元の Salesforce に取引先データを保存できるようにする Action 要素を選択します。この場合の選択肢は次のとおりです。
- Data Mapper Post Action
- Data Mapper Extract Action
- Integration Procedure Action
この場合は、更新済みのデータが元の Salesforce に保存されるようにするため、正しい選択肢は Data Mapper Post Action です。
シナリオ 3: API からデータを取得する Integration Procedure Action を設計する
続いて、Weather FlexCard でサンプルデータを、外部ソースから取り込んだ天気予報データに置換する必要があるとします。そのためにすべきことは、Weather FlexCard に Integration Procedure を設計することです。
この Integration Procedure には、いくつかの要件があります。
- API (アプリケーションプログラミングインターフェース) から天気データを取得する。
- 天気データをトリミングして対応付け直す (多数の項目)。
- Integration Procedure をコールしたツールにそのデータを返送する (この場合は Weather FlexCard)。
このデータ要件を満たすために必要な Integration Procedure の要素を選択しましょう。
Integration Procedure で API から現在の天気予報データを取得できる Action 要素を選択します。この場合の選択肢は次のとおりです。
- Data Mapper Extract Action
- Data Mapper Transform Action
- HTTP Action
正しい選択肢は HTTP Action です。この Action 要素は、Web API からデータを取得するように設定できます。
ここでは、Integration Procedure で天気データをトリミングして対応付け直すことができる Action 要素を選択します。この場合の選択肢は次のとおりです。
- Data Mapper Post Action
- Data Mapper Transform Action
- HTTP Action
正しい選択はどれでしょうか? そう、Data Mapper Transform Action です。前述のとおり、Data Mapper Transform では、Web API から受信したデータをトリミングして対応付け直すことができます。
最後に、Integration Procedure でそのデータを元の Weather FlexCard に送信できる Action 要素を選択します。選択肢は次のとおりです。
- Response Action
- Data Mapper Post Action
- HTTP Action
この場合の正しい選択肢は Response Action です。Response Action は、起動元のオブジェクト (このシナリオでは Weather FlexCard) にデータを返します。
シナリオで的確な判断を下すことができました! (*バーチャルハイタッチ*) 学んだことを実践する準備はできていますか? 次の単元では、Integration Procedure でさらに実践を重ねていきます。