ベストプラクティス、テクノロジー、開発者ツールについて詳しく知る
学習の目的
この単元を完了すると、次のことができるようになります。
- Omnistudio ソリューションのデザインで使用されるデザイン原則とスキルについて説明する。
- 効率的な Omnistudio ソリューションデザインのベストプラクティスについて説明する。
- Omnistudio 開発者に必要な技術スキルと知識を挙げる。
- Omnistudio 開発者ツールについて説明する。
デザイン原則とスキルの概要
この単元では、Omnistudio ソリューションを開発するために必要な技術スキルと知識について学習します。また、Salesforce 開発者ツールで Omnistudio がどのようにサポートされるかを確認します。
Omnistudio の大きな特徴は、デジタルインタラクションやエクスペリエンスをローコードで構築できる点にあります。効果的な Omnistudio ソリューションをデザインするには、いくつかの一般的なデザイン原則とベストプラクティスに従います。
- プロセスマッピング: このアプローチでは、システム内のデータやプロセスの流れを理解し、視覚化します。非効率な部分や改善点を特定するのに役立ち、インテグレーションやワークフローを最適化できます。詳細は、Trailhead の「ビジネスプロセスマッピング」モジュールを受講してください。
- デザイン思考: このアプローチは、共感、コラボレーション、反復的な問題解決に重点を置いています。エンドユーザーをデザインプロセスの中心に置くことで、直感的で効果的なソリューションを実現します。
- デザイナーのマインドセット: Omnistudio ソリューションを構築するときには、デザイナーの視点で考えます。このアプローチでは、問題を論理的かつ体系的に解決する方法が求められます。コードを直接記述しなくても、コーディングの原則を理解することが含まれます。これにより、複雑なシステムやそのインタラクションを整理して考えることができます。開発が初めての場合は、Trailhead の「デザイナーのマインドセットを取り入れる」トレイルを参照してください。
これらの技術スキルは、Omnistudio を使用して高度なインテグレーションやワークフローを構築・管理する上で非常に重要です。
Omnistudio ソリューションデザインのベストプラクティスの概要
Omnistudio を使用してソリューションをデザインするときには、いくつかの一般的なベストプラクティスに留意することが重要です。コードが最小限のアプリケーションは動作が速いだけでなく、システム管理者がメンテナンスしやすくなります。Omnistudio デザイナーを使用してコンポーネントを開発するときには、次のベストプラクティスに留意してください。
ベストプラクティス | ガイダンス |
|---|---|
標準 Omnistudio コンポーネントを使用する | 可能な限り Omnistudio デザイナーで標準コンポーネントを使用します。Omniscript や Flexcard のデザイナーを使用してできるだけ多くの機能を定義します。 |
必要な場合に限り、標準 Omnistudio コンポーネントをカスタマイズする | 標準 Omnistudio コンポーネントにない機能が必要な場合は、既存の標準 Omnistudio コンポーネントを拡張またはカスタマイズします。これにより、システム管理者がデザイナーを効率的にメンテナンスしやすくなります。コードを作成するときに、次の点に留意します。
|
新しいコンポーネントを構築するには、ハイブリッドな Omnistudio 設計と最小限のコードアプローチを使用する | 標準コンポーネントの使用またはカスタマイズによって要件を満たすことができない場合は、新しいコンポーネントを構築します。ただし、標準コンポーネントとカスタムコンポーネントの両方を組み合わせ、最小限のコードアプローチを取り入れた、ハイブリッドな Omnistudio デザインを試してみてください。
|
一貫したコンポーネント命名規則を使用する | すべての Omnistudio コンポーネントで使用する明確で一貫した命名規則を確立します。Omnistudio コンポーネントの効果的な命名規則は、整理された、理解しやすく、メンテナンスしやすい Salesforce 環境を維持する上で非常に重要です。 |
ベストプラクティスと実装ガイダンスについての詳細は、「リソース」に記載されたヘルプドキュメントを参照してください。
OmniStudio 開発者の技術知識
Omnistudio では、多数の標準テクノロジーを使用して次世代の Salesforce アプリケーションを構築します。これには、Salesforce 外で提供されているオープンソースツールもいくつか含まれます。
Omnistudio ソリューションの開発を成功させるために、新しいスキルやテクノロジーをゼロから学ぶ必要はありません。これにより、リソースのオンボーディング時間や全体的な開発時間が短縮されます。
とはいえ、Omnistudio ソリューションの開発に使用する Web 開発テクノロジーを理解しておくと役に立ちます。以下は、Omnistudio コンポーネントや機能の構築するときに知っておくと便利な知識です。
ナレッジ | Omnistudio での使い方 |
|---|---|
JSON | JavaScript オブジェクト表記 (JSON) は、Flexcard のような Omnistudio コンポーネントを定義する基盤となるデータ形式です。JSON のデータはノード (と場合によってはサブノード) に分割されます。 |
SOQL | Salesforce Object Query Language (SOQL) は、Salesforce データベースからデータを取得するために使用するクエリ言語です。SOQL は、幅広く使用されている Structured Query Language (SQL) の SELECT ステートメントと似ていますが、Salesforce データ向けに設計されています。 Omnistudio Data Mapper では、SOQL を使用して Salesforce データベースのデータを照会します。SOQL は、標準オブジェクトとカスタムオブジェクトに対して複数のオブジェクト種別からのクエリ (リレーションクエリと呼ばれる) をサポートする構文を提供します。 |
CSS | カスケードスタイルシート (CSS) を使用して Flexcard のスタイルを設定します。一連のスタイルをコンポーネントとバンドルするには、コンポーネントと同じ名前のスタイルシートをコンポーネントのフォルダー内に作成します。スタイルシートは、自動的にそのコンポーネントに適用されます。1 つ以上のスタイルシートを使用してコンポーネントのスタイルを設定する場合は、スタイルシートの静的プロパティを設定します。 |
HTML | HTML は、Web 上のコンテンツを作成して構成するために使用される標準マークアップ言語で、Omnistudio コンポーネントの公開時に構造を提供します。 |
DOM | ドキュメントオブジェクトモデル (DOM) は、Web ページ用のプログラミングインターフェースです。HTML、CSS など、Web ページのあらゆる部分が含まれます。DOM を使用して、ページのコンテンツ、構造、スタイルを設定できます。 |
Omnistudio 開発者ツール
Omnistudio では、複数の Salesforce 標準開発者ツールを使用してデジタルインタラクション用のアプリケーションやプロセスを作成します。また、テストおよびリリースのために環境間でコンポーネントを移行するためのツールも提供されています。これらのツールにより、生産性とコラボレーションが向上し、高品質な業種固有のアプリケーションを提供できます。このセクションでは、各ツールについて詳しく確認していきます。
Salesforce Lightning Web コンポーネント
Salesforce Lightning Web コンポーネントは、Salesforce 上にカスタムユーザーインターフェース、Web およびモバイルアプリケーション、デジタルエクスペリエンスを構築するためのフレームワークです。
Lightning Web コンポーネントは、HTML と JavaScript を使用して構築されるカスタム HTML 要素です。Lightning Web コンポーネントは、コア Web コンポーネント標準に準拠し、Salesforce がサポートするブラウザーで高いパフォーマンスを発揮するために必要な機能のみを提供します。ブラウザー内でネイティブに実行されるコードで構築されるため、Lightning Web コンポーネントは軽量であり、卓越したパフォーマンスを提供します。Salesforce Lightning Experience は、Lightning Design System 上に構築されています。詳しくは、次のセクションで説明します。
Lightning Web コンポーネントを開発するには、次を作成します。
- HTML ファイル: HTML はコンポーネントの構造を提供します。
- JavaScript ファイル: JavaScript はコアとなるビジネスロジックとイベント処理を定義します。
- CSS ファイル (省略可能): CSS はコンポーネントのデザインやアニメーションを提供します。
Omnistudio では、Salesforce Lightning Web コンポーネントの機能を使用して、軽量の Flexcard や Omniscript コンポーネントを作成します。Omnistudio Lightning Web コンポーネントは、Salesforce の Lightning Web コンポーネントと同じ標準に従います。
Salesforce Lightning Design System
Salesforce Lightning Design System (SLDS) は、Salesforce Lightning の原則やデザイン言語、ベストプラクティスに沿ったユーザーインターフェースを作成するためのリソースを提供します。デザイナーは、ユースケースごとのパターンを使用することで、迅速に反復し、統一感のあるソリューションを効率的に作成できます。開発者は、常に最新のフレームワークと、クリーンでアクセスシブルなマークアップ、ピクセル単位まで精密な CSS を活用して、より少ないエラーで効率的に作業を進められます。
新しい Salesforce Lightning Design System 2 (SLDS 2) は、Lightning Platform 製品向けの最新 Design System です。SLDS 2 は、Salesforce のエージェント Design System の基盤です。SLDS 2 は、CSS カスタムプロパティを活用し、コンポーネントの検証、移行、作成をより簡単に行える新しいツールを提供します。Omnistudio では SLDS 2 を使用して、アプリケーションやプラットフォーム全体で、Flexcard や Omniscript などの一貫性があり、アクセシブルでスケーラブルなユーザーインターフェースを作成できます。
ニューポート Design System
ニューポート Design System は、Omniscript コンポーネントのカスタマイズ可能なスタイルガイドを提供するために、Salesforce Industries 向けに開発された CSS フレームワークです。新しい標準デザイナーでは、Omniscript Designer キャンバス内で直接 Omniscript をカスタマイズしたり、プレビューしたりできます。このシステムでは、既存の Lightning テーマに加え、ニューポートテーマとニューポートストーリーブックテーマが提供されています。Omniscript を完全にカスタマイズして、特定のブランドガイドラインやデザイン仕様を組み込むことができます。
ニューポート Design System は、デザイナーと Web 開発者の両方を対象に設計されています。Omniscript の一貫したブランド変更やスタイル変更を行うために、最適化されたカスタム CSS ファイルを備えた中央フレームワークを提供します。この機能をデザイナーキャンバスに直接統合することで、Omnistudio ではデザインプロセスが合理化され、全体的なユーザーエクスペリエンスが向上します。
Salesforce コマンドラインインターフェース
Salesforce コマンドラインインターフェース (Salesforce CLI) は、Salesforce 組織での開発やビルドの自動化を簡素化する強力なコマンドラインインターフェースです。これを使用することで、開発やテスト用の環境を簡単に作成したり、組織間やバージョン管理システム (VCS) とソースコードの同期を行ったり、コンポーネントを別の組織に移行したりできます。この 1 つのコマンドラインインターフェースで、すべての Salesforce Developer Experience (DX) 機能に対応しています。
Salesforce CLI を使用して次のことができます。
- すべての開発者ツールを統合し、Salesforce 組織に対してコマンドを実行する。
- スクラッチ組織とソースコードを同期する。
- 組織の作成と管理を行う。
- データのインポートとエクスポートを行う。
- テストを作成して実行する。
- パッケージの作成とインストールを行う。
Omnistudio では、Salesforce CLI を使って、テストやリリースのために組織間でコンポーネントを移行できます。
Visual Studio Code
Visual Studio Code (VS Code) は、Salesforce 開発者が使用する主要なコードエディターです。無料のオープンソースとして、Windows、Linux、Mac OS 用が提供されています。このエディターには、構文の強調表示やコード補完など、インストールが容易な拡張機能があります。VS Code を使用して、Omnistudio の機能をカスタム Lightning Web コンポーネント (LWC) で拡張できます。また、Salesforce CLI と VS Code 向け Salesforce 拡張機能を使用して、Omnistudio メタデータを管理したり、リリースしたりするためにも使用できます。
まとめ
このモジュールでは、Omnistudio アシスタントツールを含め、最新バージョンの Omnistudio について学習しました。Omnistudio デザイナーや、Omnistudio ソリューションを開発するためのベストプラクティスと技術的背景も確認しました。
新たに得た Omnistudio の知識を活かして、エンドユーザーの多様な業務を効率化するための、最新のデジタルアプリケーションや Web サイトのデザインを開始する準備が整いました。
リソース
- Salesforce ヘルプ: Omniscript Best Practices (Omniscript のベストプラクティス)
- Salesforce ヘルプ: Integration Procedure Best Practices (Integration Procedure のベストプラクティス)
- Salesforce ヘルプ: Omnistudio Data Mapper Best Practices (Omnistudio Data Mapper のベストプラクティス)
- Salesforce ヘルプ: Omnistudio Lightning Web Components (Omnistudio Lightning Web コンポーネント)
- Salesforce ヘルプ: Tool Considerations for Deploying Omnistudio Components (Omnistudio コンポーネントのリリースに関するツールの考慮事項)
- Trailhead: Lightning Web コンポーネントの基本
- Trailhead: Salesforce Lightning Design System 2 for Admins (システム管理者向けの Salesforce Lightning Design System 2)
- Trailhead: Lightning Design System の基本
- Trailhead: 開発者初級