Summer '25 で認定 Omnistudio デベロッパー資格を更新する
学習の目的
この単元を完了すると、次のことができるようになります。
- 標準デザイナーで Omnistudio リストビューを使用して、コンポーネントレコードを検索、絞り込み、管理する方法を説明する。
- Omnistudio 標準デザイナーの利点と機能について説明する。
- Connect API が Apex と Omnistudio のインテグレーションをどのように改善するかを説明する。
- Omniscript および Flexcard で Lightning リッチテキストエディターを使用できる場所を特定する。
- エラーログを有効化して使用する方法を説明する。
- 外部データソースを使用して Data Mapper Load を設定する方法を実証する。
認定資格を更新する
Omnistudio デベロッパー資格を保有している場合、その資格を維持するためには期日までにこのモジュールを修了する必要があります。
この資格の取得を検討している方は、Omnistudio デベロッパー資格をご確認ください。
認定資格の信頼性を守る
Salesforce は、質の高い認定試験と価値ある資格を提供することを最優先事項としています。試験のセキュリティと機密の保護は、業界をリードする評価の高い認定資格をお客様に提供するために不可欠です。
Salesforce 認定資格プログラムに参加する場合は、「Salesforce 認定資格プログラム同意書」に同意いただく必要があります。詳細は、Trailhead ヘルプ記事「Salesforce 認定資格プログラム同意書および行動規範」に記載の Salesforce 認定資格試験の受験ポリシーを確認してください。
この 1 年間にすばらしい機能強化が導入されています。その中で特に重要なものについて説明します。
標準デザイナーで Omnistudio コンポーネントを構築
Salesforce は、Flexcard、Omniscript、Integration Procedure、Data Mapper を構築して管理するための直感的で最新のインターフェースである Omnistudio 標準デザイナーを導入しました。この新しいデザイナーは、管理パッケージに依存する従来のツールに置き換わり、開発を効率化することで、標準ランタイムを使用するチームにとって推奨される開発環境となっています。
Lightning Web コンポーネント上に構築された標準デザイナーは、より高速で効率的な操作を実現します。開発者には、洗練された UI、リアルタイムのフィードバック、ドラッグ&ドロップ機能、迅速なコンポーネントの有効化といった利点があります。たとえば、Omniscript や Flexcard の有効化は従来と比べて最大 6 〜 7 倍高速になり、タブを切り替えることなく要素を直接編集できます。Integration Procedure や Data Mapper でも、速度や操作性が大きく向上しています。
速度面の向上だけでなく、標準デザイナーは従来の管理パッケージへの依存を減らし、Salesforce の戦略的方向性に沿った開発環境を実現します。また、コンポーネント種別を問わず一貫したワークフローを提供し、構築プロセスでコンポーネントの健全性、パフォーマンス、ベストプラクティスに関するフィードバックを提供する Omnistudio Design Assistant といったツールも備えています。
標準デザイナーは、Omnistudio と標準ランタイムが有効化されている Lightning Experience、Experience Cloud サイト、そして Enterprise Edition、Performance Edition、および Unlimited Edition で使用できます。
標準デザイナーを使用するに当たっては、管理パッケージランタイムを無効化する必要があります。詳細は、Migration Process from Omnistudio for Managed Packages to Omnistudio (管理パッケージ用 Omnistudio から Omnistudio への移行プロセス) を参照してください。新しいデザイナーでコンポーネントを開くと、それが元々はリストビューに表示されていたコンポーネントであっても、そのコンポーネントは管理パッケージデザイナーでは編集できなくなりますので注意してください。
優れた操作性とパフォーマンスを備えた Omnistudio 標準デザイナーは、パッケージに依存しない標準ソリューションによって開発を簡素化するという Salesforce の長期的な目標の実現に向けて、コンポーネントの作成時間を従来の 1/10 にまで短縮します。
リストビューで Omnistudio コンポーネントを参照して管理する
Omnistudio には、Flexcard、Omniscript、Integration Procedure、Data Mapper 用の強化されたリストビューページが追加され、ユーザーエクスペリエンスの効率化とパフォーマンスの向上が実現しています。標準デザイナー (Summer ’25 でデフォルト有効) を使用すると、リストビューから直接コンポーネントを表示して開くことができます。
リストビューからは次の操作が可能です。
- Omnistudio コンポーネントを作成する。
- リストビューを検索、絞り込み、お気に入りとして保存する。
- コンポーネントの最終更新バージョンを表示する。
- 新しいページでコンポーネントのすべてのバージョンを表示する。
- コンポーネントを有効化、無効化、または削除する。
リストページからコンポーネントをインポートまたはエクスポートすることはできません。これらの作業には、引き続き Salesforce CLI を使用することが推奨されます。各リストビューには最大 2,000 件のレコードを表示できます。さらに多くのレコードを表示する必要がある場合は、検索条件、並べ替え、または検索を使用して、現在表示されている結果を絞り込んでください。
重複タブの削除
標準デザイナーを有効化した後の作業環境を整理するために、アプリケーションランチャーから重複しているコンポーネントタブを削除することをお勧めします。重複タブは、システム管理者プロファイルを持つユーザーに表示されることがあり、混乱を避けるためにも非表示にすべきです。次の手順でタブを整理します。
- [Setup (設定)] の [Quick Find (クイック検索)] ボックスで [Profiles (プロファイル)] を検索して選択します。
- [System Administrator (システム管理者)] プロファイルを編集します。
- [Custom Tab Settings (カスタムタブの設定)] で、重複しているコンポーネントタブを選択して非表示にします。
- [Save (保存)] をクリックします。
コンポーネントリストビュー
コンポーネントリストビューにアクセスするには、アプリケーションランチャーで [Flexcard]、[Omniscript]、[Integration Procedure]、[Data Mapper] のいずれかを選択します。リストビューに入ったら、カスタム検索条件を作成して結果を絞り込むことができます。
- [Filter (検索条件)] をクリックします。
- [Add Filter (検索条件を追加)] をクリックして、検索条件条件を設定します。
- [Filter Logic (検索条件ロジック)] をクリックして、条件を追加します。各検索条件に割り当てられた番号を使用してロジック式を作成します。
- [Save (保存)] をクリックします。
デフォルトで絞り込み済みのビューを読み込むには、[Pin list view (リストビューを固定)] オプションを使用して固定します。リストビューコントロールを使用してビューを作成またはカスタマイズすることもできます。コンポーネントを新しいブラウザータブで開くには、レコードをクリックします。[Managed Using Standard Designer (標準デザイナーを使用して管理)] という表示ラベルの付いた列は、そのコンポーネントが標準デザイナーまたは管理パッケージデザイナーのどちらで管理されているかを示します。
コンポーネントバージョンの表示
重要: コンポーネントを標準デザイナーで一度開くと、管理パッケージデザイナーでは編集できなくなります。この変更は元に戻せません。コンポーネントは実行時に想定どおりに動作しますが、さらに編集する場合は標準デザイナーで行う必要があります。これは管理パッケージデザイナーを使用している組織にとっては重要な意味を持つため、実行前に慎重に確認してください。
コンポーネントのすべてのバージョンを表示するには、[Versions (バージョン)] をクリックするか、行のドロップダウンメニューから [Manage Versions (バージョンの管理)] を選択します。一覧から任意のバージョンを選択すると、そのバージョンが標準デザイナーで開きます。
これらのリストビューの拡張機能は、Omnistudio が有効化されている Lightning Experience、Experience Cloud サイト、そして Enterprise Edition、Performance Edition、および Unlimited Edition でサポートされます。標準デザイナーパッケージを使用しているお客様のみが利用できます。
Connect API で Apex から Omnistudio への呼び出しを最適化
Salesforce は依存関係を減らし、パフォーマンスを向上させることで、Omnistudio 開発者の作業効率を高め続けています。この分野での大きな機能強化の 1 つは、Apex クラスから Data Mapper や Integration Procedure を呼び出せるようにする Connect API の導入です。これらの API により、管理パッケージが不要になり、Apex から呼び出す際のパフォーマンスが向上します。
以前は、Apex から Integration Procedure や Data Mapper を呼び出すには、Omnistudio 管理パッケージに依存していました。標準ランタイムへの移行を進めるチームにとって、これは複雑さやパフォーマンス低下の原因となっていました。
Connect API を使用することで、開発者は実行をスピードアップし、従来の依存関係を排除して、軽量でスケーラブルな Omnistudio アーキテクチャに向けた Salesforce のロードマップに沿った開発を行うことができます。新しい Connect API は、Apex ベースで Omnistudio コンポーネントを呼び出す際のパフォーマンスと保守性を大きく改善します。標準ランタイムを使用している開発者は、このアプローチへの移行を優先することで、Salesforce のベストプラクティスに従い、将来にわたってソリューションを有効に保つことができます。
この更新を最大限に活用するには、標準ランタイムを使用している必要があります。
この変更は、Omnistudio が有効化されている Lightning Experience、Experience Cloud サイト、そして Enterprise Edition、Performance Edition、および Unlimited Edition に適用されます。
Omniscript と Flexcard で Lightning リッチテキストエディターを使用
Omniscript や Flexcard でテキストを書式設定するには、Lightning リッチテキストエディターを使用します。このエディターは、Omnistudio 標準デザイナーの TinyMCE に代わるもので、リッチな書式設定、リアルタイムプレビュー、各種メディアをサポートします。
以下を使用できます。
- 次の Omniscript 要素を備えた Lightning リッチテキストエディター:
- [Instruction (手順)] プロパティが設定されたステップ
- [Text (テキスト)] プロパティが設定された開示
- [Text (テキスト)] プロパティが設定されたテキストブロック
- [Instruction (手順)] プロパティが設定されたステップ
- Flexcard で [Text (テキスト)] プロパティが設定された表示テキスト要素を備えたエディター
この変更は、Omnistudio が有効化されている Lightning Experience 、Experience Cloud サイト、そして Enterprise Edition、Performance Edition、および Unlimited Edition に適用されます。最新のコアおよび管理パッケージバージョンで標準ランタイムと標準デザイナーを使用している Omnistudio ユーザーが対象です。
エラーログの分析による Integration Procedure のトラブルシューティング
信頼性の高い Omnistudio インテグレーションを維持するには、効果的なトラブルシューティングが不可欠です。このため Salesforce は、Integration Procedure のエラーログ機能を強化し、ランタイム中に詳細なエラーデータを取得することで、問題の特定と解決を容易にしました。
以前は、常に詳細なエラーメッセージが返されるとは限らず、エラーメッセージ自体が消えてしまうこともあったため、この機能を有効化していても、多くの場合は Integration Procedure のトラブルシューティングでは手動でのデバッグが必要でした。新しいログ機能では、エラーの詳細が OmniComponentErrorLog オブジェクトに書き込まれ、これまで可視化されなかったエラーを明らかにすることで、根本原因の分析を容易にします。その結果、次のことが可能になります。
- どのステップがなぜ失敗したのかを把握できる。
- 監査やリリース後の確認のためにログを保持できる。
- 複雑なフローでのトラブルシューティングにかかる時間を最小限にできる。
この変更は、Omnistudio が有効化されている Lightning Experience、Experience Cloud サイト、そして Enterprise Edition、Performance Edition、および Unlimited Edition に適用されます。標準ランタイムと標準デザイナーを使用しているお客様のみが対象です。
機能を有効化すると、ログは OmniComponentErrorLog カスタムオブジェクトに保存されます。Integration Procedure のエラーログを有効化するには、次の手順を実行します。
- [Setup (設定)] の [Quick Find (クイック検索)] ボックスで、[Omni Interaction Configuration (Omni Interaction 設定)] を検索して選択します。
- [New Omni Interaction Configuration (新規 Omni Interaction 設定)] をクリックします。
- [Name (名前)] と [Label (表示ラベル)] に ErrorLoggingEnabled と入力します。
- 値として True と入力します。
- [Save (保存)] をクリックします。
ステップが失敗すると、エラーの詳細とレスポンスが OmniComponentErrorLog sObject の [Input (入力)] 項目に記録されます。[ErrorMessage] 項目にはエラーメッセージが記録され、送信するように選択したカスタムメッセージも含まれます。
失敗した Integration Procedure ステップの詳細情報を表示するには、次の手順を実行します。
- [Setup (設定)] で [Users (ユーザー)] | [Profiles (プロファイル)] に移動します。
- プロファイルを選択します。
- [Tab Settings (タブの設定)] で [Omni Component Error Logs (Omni コンポーネントのエラーログ)] を [Default On (デフォルトで表示)] に設定します。
- アプリケーションランチャーから [Omni Component Error Logs (Omni コンポーネントのエラーログ)] を開きます。
新しいエラーログ機能により、Omnistudio 開発者は Integration Procedure の障害に関する有用なインサイトを得ることができます。この機能を有効化することで、監視や計測の工夫を追加することなく、システムの信頼性を向上させ、デバッグを迅速化し、複雑なランタイム問題をより深く理解できるようになります。
Data Mapper Load で外部データソースを使用
外部データを Salesforce プロセスに統合するには、これまでカスタムコードや複雑なミドルウェアが必要でした。新しい Omnistudio では、Data Mapper Load に外部データを含められるようになり、データフローを効率化し、データを Salesforce レコード構造に合わせられるようになりました。
外部データを使用するには、カスタムインターフェースオブジェクトを作成し、Data Mapper Load を使用して外部項目を対応する Salesforce 項目に対応付けます。使用を開始するには次の手順を実行します。
- 対応する Salesforce sObject に外部データを対応付けるためのインターフェースオブジェクトを作成します。
- 外部ソースのデータ構造に一致する項目をインターフェースオブジェクトに追加します。
- Data Mapper Load を作成します。
- 入力種別を sObject に設定します。
- ソースとしてインターフェースオブジェクトを選択します。
- インターフェースオブジェクトの項目を適切な Salesforce レコードに対応付けます。
外部データを Data Mapper Load の入力として使用できるようにすることで、Omnistudio 開発者は、より強力かつ柔軟な方法で外部ソースを Salesforce エコシステムに統合できるようになります。この機能により、アーキテクチャを無駄なくシンプルに保ち、再利用性を高め、技術的負担を軽減できます。
この機能は、Omnistudio が有効化されている Lightning Experience、Experience Cloud サイト、そして Enterprise Edition、Performance Edition、および Unlimited Edition で使用できます。標準ランタイムと標準デザイナーを使用しているお客様のみが対象です。
次の単元に進み、Omnistudio デベロッパーの新機能や改善点についてさらに学びましょう。
リソース
- Salesforce ヘルプ: リストビューから Omnistudio デザイナーコンポーネントへのアクセス
- Salesforce ヘルプ: 標準ランタイムでの Omnistudio Data Mapper と Integration Procedure の新しい Connect API の使用
- Salesforce ヘルプ: Omniscript および FlexCard でのテキストの書式設定
- Salesforce ヘルプ: Build Omnistudio Components Faster with the New Omnistudio Standard Designer (新しい Omnistudio 標準デザイナーを使用した Omnistudio コンポーネントの迅速な作成)
- Salesforce ヘルプ: エラーログの分析による Integration Procedure のトラブルシューティング
- Salesforce ヘルプ: Omnistudio Data Mapper Load での外部データソースの使用