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分岐 Omniscript を設計して作成する

学習の目的

この単元を完了すると、次のことができるようになります。

  • 管理パッケージ用 Omnistudio の Omniscript に分岐を作成する。
  • 条件付き分岐を Omniscript に追加する。
  • 要素プロパティを使用して Omniscript の UI と UX を変更する。
  • Omniscript JSON を操作および検査する。
メモ

このモジュールでは、管理パッケージランタイムとカスタムオブジェクトを使用する管理パッケージ用 Omnistudio について説明します。標準ランタイムの Omnistudio についての詳細は、Salesforce ヘルプの「Omnistudio」を参照してください。

このバッジが自分に適しているか確かめたい場合は、「Which Version of Omnistudio Do You Have? (所有している Omnistudio のバージョンは?)」を参照してください。

始める前に

このモジュールを受講する前に、以下のコンテンツを修了していることを確認してください。ここでの作業は、そのコンテンツの概念や作業に基づいて行います。

ガイド付きインタラクションに分岐を作成する

管理パッケージ用 Omnistudio の Omniscript では、複雑なコーディングをすることなく、ビジネスパス全体にわたって、ガイド付きのユーザーパスをカスタマイズして簡単に作成できます。これらはユーザーインタラクションの要件を満たし、シームレスで充実したカスタマーエクスペリエンスを提供する素晴らしいソリューションです。 

ガイド付きインタラクションが最大の効果を発揮できるのは、ややこしくなくて明解かつ直接的なパスが、プロセス全体にわたってエンドユーザーに提示される場合です。Omniscript の分岐は、まさにそれを実現する方法の 1 つです。このモジュールでは、簡単な例を基に、Omniscript の分岐の全容を学習します。 

Omniscript の分岐を作成するには、いくつかの方法があります。特定の条件に基づいて Omniscript で特定のステップを表示する分岐を作成できます。たとえば、Omniscript に顧客の年齢に応じてトリガーする 2 種類の分岐を設定することが考えられます。顧客が 18 歳未満の場合、分岐で許可されるのは、取引先責任者情報の編集のみです。18 歳以上の場合、分岐では、取引先責任者情報の編集と、新しいサービスプランの選択、お得な提案の受領を許可します。 

あるいは、条件に基づいて項目のブロックを表示する分岐を作成できます。たとえば、ユーザーがチェックボックスをオンにすると、Omniscript に特定の項目が表示されるような場合です。エンドユーザーが請求先住所を更新中に、郵送先住所を更新するというチェックボックスをオンにすると、郵送先住所の項目が表示されます。 

では、モジュールの Omniscript の分岐の例を詳しく確認しましょう。 

カスタマーサービスエージェントが取引先の主取引先責任者情報を変更する場合のインタラクションを設計します。 

次のユーザーストーリーを検討します。

カスタマーサービス担当が、取引先に次のオプションを表示するガイド付きインタラクションを望んでいるとします。

  • 既存の主取引先責任者の取引先責任者情報を更新する。
  • 主取引先責任者を別の既存の取引先責任者に変更し、その取引先責任者情報を簡単に検索して編集する。
  • 新しい取引先責任者を作成し、主取引先責任者として割り当てる。

サービス担当にこのインタラクションが次のように表示されます。

サービス担当に表示される取引先のガイド付きインタラクション

どの Omniscript にも次の要素が必要です。 

  • 2 つ以上のデータソース。ベストプラクティスは Omnistudio Integration Procedure を使用することです。
  • 入力を表示する 1 つ以上の Step。
  • インタラクション終了時にエンドユーザーを誘導する Navigate Action。

現在の Omniscript のサンプルをもう少し複雑にする 2 つの要件があります。

  • サービス担当にオプションを表示して、実行したいことを選択できるようにするページ (担当者が選択するオプションは一度に 1 つのみ)。
  • サービス担当が選択したオプションに応じて表示される項目のグループを参照できる 2 番目のページ。

この 2 つの要件を満たすには、どの Omniscript 要素が役立つか確認しましょう。 

最初の要件については、ラジオボタンを Inputs 要素として使用します。チェックボックスと異なり、エージェントが一度に選択できるラジオボタンは 1 つのみです。これにより、エンドユーザーが間違って複数のオプションを選択しないようにします。 

Omniscript の [Update primary contact (主取引先責任者の更新)] 機能

2 つ目の要件については、個々の要素に適用される [Conditional View (条件付きビュー)] を使用すると、サービス担当が選択したラジオボタンに応じて項目のグループが表示されます。この Omniscript では、1 つ目の Step で選択肢を提示し、2 つ目の Step に 3 種類の Block を含めることにします。こうすれば、それぞれの Block で異なる項目が構成されます。 

メモ

このモジュールでは、受講者が管理パッケージ用 Omnistudio 開発者で、ここに記載の操作を実行する適切な権限を有すると想定しています。ただし、システム管理者でなくても問題ありません。このまま読み進み、本番組織で開発者が手順をどのように実行するのかを学習しましょう。Trailhead Playground でこの手順を実行しないでください。Trailhead Playground では管理パッケージ用 Omnistudio を使用できません。

分岐 1: 主取引先責任者を更新

例を見てみましょう。Update (更新) 分岐である分岐 1 には、3 つの項目があります。2 つには現在の主取引先責任者の姓と名が表示され、もう 1 つではその取引先責任者のメールアドレスを更新できます。

分岐 2: 主取引先責任者を変更

Change (変更) 分岐である分岐 2 には、新しい主取引先責任者を検索して選択できる項目が表示されます。検索は、取引先にリンクされた既存の取引先責任者に制限されます。

Omniscript の [Change primary contact (主取引先責任者の変更)] 機能

分岐 3: 新しい主取引先責任者を作成

Create (作成) 分岐である分岐 3 には、新しい取引先責任者を作成して、それを新しい主取引先責任者にするために必要な最小限の 3 つの項目が表示されます。

Omniscript の [Create a new primary contact (新しい主取引先責任者を作成)] 機能

この Omniscript には、1 つの Step に複数の Block がありますが、ユーザー入力に基づく Block は 1 つしか表示されません。ユーザーが選択するラジオボタンです。では、このように分岐させるには、Omniscript をどのように設定するのでしょうか? [Conditional View (条件付きビュー)] で、ラジオボタンを対応する Block にリンクします。

[Conditional View (条件付きビュー)] でラジオボタンと Block 要素をペアリングし、ユーザー入力に応じた 1 つの Block を表示して、他の Block を非表示にします。エンドユーザーに表示される Block は一度に 1 つのみです。つまり、実施するタスク (主取引先責任者の更新、変更、新規作成) に関連する項目しか表示されないため、ユーザーにわかりやすいページになります。

次に、どのようにすれば、要素のプロパティがよりよいユーザーインターフェース (UI) とユーザーエクスペリエンス (UX) を実現するために役立つのかを確認します。

要素プロパティを使用して Omniscript の UI と UX を変更する

デザインが悪いせいで、タスクに時間がかかったりタスクの実施が難しかったりして、それによりオンラインインタラクションを途中でやめた経験はありませんか? よいインタラクションには、優れた UI と UX が必要です。

幸い、要素のプロパティを使用して、Omniscript の UI と UX を簡単に改善できます。 

たとえば、主取引先責任者のメール項目を Omniscript に表示する場合に、エンドユーザーがこの項目を空のままにできないようにしたいとします。このような場合は、項目を必須にします。この簡単な要素プロパティの調整で、シームレスなカスタマーエクスペリエンスを実現できます。 

他にも、標準的な要素プロパティで簡単に調整できる UI 設定があります。 

  • 項目の長さの動的なコントロールを調整する。ページにおける相対的な長さです。
  • 項目を参照のみにする。つまり、エンドユーザーはその項目を編集できません。
  • バックエンドでは必要ながら、エンドユーザーには意味をなさない項目を非表示にする。
  • ヘルプテキストのツールチップを提示する。エンドユーザーが項目にカーソルを合わせると、その項目の目的がわかるようにします。

Omniscript の Step 要素には、調整可能な独自の UI 設定があります。

  • UI の情報を補完する、端的な手順を作成する。
  • UI に表示されるステップのリストである Step Chart (ステップ図) をカスタマイズする。

これで、UI と UX を改善できる要素プロパティの調整方法を学習しました。ほかにも紹介することはあります。

条件付き分岐を Omniscript に追加する

たとえば、前述の 3 つの Block (Update (更新)、Change (変更)、Create (作成)) をページ上に用意し、エンドユーザーの入力に応じて一度に 1 つだけ表示されるようにするとします。どのような解決策があるでしょうか? 

条件付き分岐を入力すると、  最初の Step にラジオボタンを追加できるようになります。プロパティを設定する際に、2 つ目の Step の各 Block を異なるラジオボタンや選択肢にリンクします。これで、エンドユーザーの入力に基づいて、3 つの Block が一度に 1 つ表示されます。

この仕組みを確認しましょう。Omniscript では、ほぼすべての要素で条件付きビューを定義できます。前述のとおり、ラジオボタン要素を設定する際に、この条件付きビューを介して、各選択肢をページ上の Block にリンクします。これが条件付き分岐の概要です。 

これが完了したら、データ要素を追加して、データを取り込みます。また、このデータが Omniscript に転送され、そこから送信されていることを、JSON を検査して確認することも重要です。

Omniscript JSON を操作および検査する

サービス担当が主取引先責任者を更新、変更、作成するときに役立つ条件付き分岐を使用して、サンプルの Omniscript を設計しました。ここで、データ要素を追加してデータを取り込みます。次に、このデータが Omniscript に入力されてから出力されていることを JSON で確認することも重要です。

Integration Procedure Action 要素のようなデータと連携する要素を追加する場合、次のプロパティを使用して複雑なデータマッピングやデータ操作を実施します。 

プロパティ

説明

Send JSON Path

Omniscript の JSON 全体ではなく、JSON の特定のノードをデータツールに送信します。

Send JSON Node

データツールに送信された JSON ノードのラベルを変更します。

Response JSON Path (応答 JSON パス)

JSON 全体を Omniscript に返すのではなく、データツールから特定のノードに送信される JSON データをトリムします。 

Response JSON Node (応答 JSON ノード)

データツールから返された JSON ノードのラベルを変更します。

Pre-Transform Omnistudio Data Mapper Interface (変換前 Omnistudio Data Mapper インターフェース)

データをデータツールに送信するときに、複雑なデータマッピングのための Omnistudio Data Mapper Transform をコールします。

Post-Transform Omnistudio Data Mapper Interface (変換後 Omnistudio Data Mapper インターフェース)

データをデータツールから受信するときに、複雑なデータマッピングのための Omnistudio Data Mapper Transform をコールします。 

Step を設定してデータを Omniscript に取り込む要素を追加したら、[Preview (プレビュー)] を使用して分岐が予想どおり動作することを確認します。[Preview (プレビュー)] では、Omniscript のプレビューを確認し、JSON を検査して、[Action Debugger (アクションデバッガー)] を使用して、データが Omniscript とデータツールの間で送受信されることを確認できます。 

この分岐機能はかなり優れていると思いませんか? 次の単元では、Type Ahead Block を追加して、[Change Primary Contact (主取引先責任者を変更)] 分岐を作成する方法を学習します。

リソース

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