応答を提示する方法を学ぶ
学習の目的
この単元を完了すると、次のことができるようになります。
- お客様のオブジェクションに対処するチームメンバーを選択する。
- 証拠に基づいてオブジェクションに応答する。
- 共感、同感、実感手法を使用してオブジェクションに応答する。
- カスタマーストーリーを共有する。
お客様のオブジェクションへの応答
ここまでで、3 D プロセスの最初の 2 つの D のステップを確認しました。あなたは次のことがわかっています。
- お客様のオブジェクション。
- お客様にとってオブジェクションは何を意味するか。
- お客様は Salesforce に何を求めているか。
ついにオブジェクションに応答する準備ができました。オブジェクションの対処プロセスで 3 番目の最終ステップである「Deliver (提示)」では、オブジェクションに応答します。
ここで、誰が応答するのが最適かを検討します。これは次の条件に基づいて決定します。
- オブジェクションの内容。
- お客様がオブジェクションしたときにあなたはどこにいるか。
- どの程度迅速に応答する必要があるか。
多くの場合、あなたは 1 人でお客様との会話を行います。この場合、お客様はあなたからの応答を期待することがほとんどです。適切な質問に答え、オブジェクションへの応答を決めてから、オブジェクションに対処します。
または、お客様のオブジェクションにすぐに応答することは控えた方がよい場合があります。次の場合は、より適切にオブジェクションに応答できる他のチームメンバーを関与させます。
- ミーティングにチームとお客様が参加している場合。
- 最適な応答を行うために追加情報が必要な場合。
- 後でお客様をフォローアップする時間がある場合。
お客様のオブジェクションのタイプを考慮します。最適な情報を使用して応答する必要があります。
最適な情報を持っているチームメイトを見つけるための便利なガイドを次に示します。時間的または状況的に可能な場合は、そのチームメイトからお客様に応答してもらうこともできます。
オブジェクションタイプ | 応答するのに最適なチームメイト |
---|---|
商品または機能 | ソリューションエンジニア (SE) |
価格またはビジネス | アカウントエグゼクティブ (AE) |
実装またはインテグレーション | カスタマーサクセスグループ (CSG) の担当者または SE (誰が同席しているか、時間的余裕はどの程度あるかによる) |
お勧めの 3 つの応答手法
誰がオブジェクションに対処するか決めたら、どのように応答すればよいでしょうか? ここでは、非常に効果的で実証済みの 3 つの手法を紹介します。それぞれ個別に使用したり、組み合わせて使用したりすることができます。同じお客様に対して 1 回の応答で 3 つすべてを使用することもできます。
証拠に基づいて応答する
お客様は、商品に投資する前にその商品が役立つ証拠を必要としています。オンラインの商品レビューがたくさんあるのはこのためです。そのため、お客様に応答するときには、商品が他のお客様にどのように役立っているかの証拠をいくつか提示します。
適切な抜粋は有益で記憶に残りやすく、それがお客様の購入理由になることもあります。証拠タイプ別にまとめたいくつかの例を次に示します。
証拠タイプ | 例 |
---|---|
統計 |
|
商品および機能の詳細 |
|
差別化要因 |
|
共感、同感、実感プロセスを使用する
お客様のオブジェクションが非常に感情的な場合や個人的なアプローチが必要な場合は、EQ を活用して共感、同感、実感プロセスを試します。このしくみは次のとおりです。
ステップ | 実行する作業 | 結果 |
---|---|---|
共感
| お客様がどう感じているかを理解していることを伝えます。 | オブジェクションをより客観的な立場に立って見直すようになります。 |
同感
| 同じように感じていた他のお客様のことについて話します。 | お客様は他に同感する人がいたことがわかって安心します。 |
実感
| そのお客様があなたの提案に従ったことでどのように成功したかを説明します。 | お客様はあなたの応答や提案が今後の成功につながると感じます。 |
この方法を使用する場合、あなたが何をどのように言うかが重要です。このときにお客様に共感を示し、次の点に留意します。
- 似た状況の経験があることを証明する。
- あなたがお客様の成功の手助けとなることを理解させる。
- 信頼関係を強化する。
カスタマーサクセスストーリーを共有する
素晴らしい 1 つのストーリーが「成」と「否」の分かれ目となることがあります。ほぼすべてのお客様にとって、ストーリーには次の優位性があります。
- 統計よりも説得力がある
- 商品の詳細よりも記憶に残りやすい
- 気持ちのつながりを築くために効果的
- 信頼を築くことができる
オブジェクションに対処するときに、次の要素が含まれるストーリーを共有します。
- オブジェクションのあったお客様、または克服することが困難な何かがあったお客様
- ソリューションが成功した証拠
- 現在も継続中のプラン
- 予想以上に満足しているお客様
タイミングがすべて
お客様のオブジェクションの複雑さによっては、「Defuse (緩和)」から「Deliver (提示)」までのすべてのステップがわずか数分で発生することがあります。または、情報-の収集やステークホルダーとのフォローアップを行うために、より多くの時間が必要な場合もあります。
最も適切なタイミングで 3 D 手法を使用してオブジェクションに対処します。これは迅速に対処するということではありません。つまり、次のようになります。
- 時間をかけてお客様の話に耳を傾ける
- オブジェクションに関するすべての要素を考慮する時間を作る
- 明確で説得力のある証拠や例を使用し、オブジェクションの内容に即した応答を行う
すぐに応答することが適切でない場合や不可能な場合は、懸念事項について話し合い、フォローアップの予定を立てることで、オブジェクションに対処します。いくつか例を紹介しましょう。
- 「お客様の懸念事項について話し合ってきましたが、もっと詳しい情報が必要なようですね。この件について詳しくお話できるエキスパートを次回連れてきたいと思いますが、いかがでしょうか?」
- 「次のステップとして何が必要ですか?」
- 「同様の懸念事項がある他のお客様とお話してみませんか?」
バケツを空にする
お客様がソリューションの商談を先に進めたがらない場合、まだ共有されていない別のオブジェクションがある可能性があります。1:1 の会話を行っていて適切と感じた場合は、他に何か対処すべき問題がないかお客様に聞いてみましょう。この手法を「バケツを空にする」といいます。質問例のいくつかを次に示します。
- 「商談を続ける準備ができていない理由が他にありませんか?」
- 「他の何が先に進めることの妨げになっていますか?」
- 「いくつか懸念事項があるようですね。他に何について心配していますか?」
これで 3 D プロセスの説明は終了です。追加の練習と準備として、遭遇する可能性が高い一般的なオブジェクションのいくつかを見てみましょう。
リソース