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Salesforce 組織で Sandbox をセットアップする

学習の目的

この単元を完了すると、次のことができるようになります。

  • 各種の Sandbox 組織について理解する。
  • 各自の Salesforce 組織で Sandbox を設定する。

Sandbox とは?

2 人の NPSP システム管理者が Sandbox (砂場) で砂の城を築いています。

Salesforce Sandbox は、メインまたは本番の Salesforce 組織にある貴重なデータを変更または損失するリスクなしにテストや構築を行う場で、トレーニングやテスト、開発時にデータをクリーンな状態に維持したい場合に最適なツールです。

団体の規模に関係なく、どの機能を変更や追加する場合でも、まず Sandbox でその機能をテストすることをお勧めします。

Sandbox には次の 4 種類があり、それぞれ用途が異なります。

Sandbox の種別

含まれる内容

推奨の用途

Developer

本番組織のすべての設定 (カスタムオブジェクト、項目など)。ただし、本番データは含まれない。1 日に 1 回更新 (本番から最新設定を取得) 可能。

開発やテストに適している。すべての設定が含まれるため、本番組織に存在するカスタム項目、オブジェクト、その他の設定を使用して開発できるが、実際のデータは搭載されていない。

Developer Pro

本番組織のすべての設定。ただし、本番データは含まれない。Developer Sandbox より多くのデータを保持可能。1 日に 1 回更新可能。

開発や品質保証の作業、テスト、ユーザートレーニング向け。こうしたプロセスで多くのサンプルデータを使用する場合は、Developer Sandbox より適している。

Partial Copy

本番組織のすべての設定と、Sandbox テンプレートを使用して定義した実際のデータのサンプル。5 日に 1 回更新可能。

本番データの一部が含まれているため、ユーザー受け入れテスト、インテグレーションテスト、トレーニングに適している。Developer や Developer Pro Sandbox よりも本番組織に近い。

Full

本番組織の完全レプリカで、すべての設定とすべてまたは大半のデータが搭載されている。29 日ごとに更新可能。

本番環境と同様のため、理想的なテスト環境。パフォーマンステスト、負荷テスト、ステージングをサポートする唯一の Sandbox 種別。ただし、設定とデータの更新間隔が 29 日で、更新の完了に数日かかることがあるため、開発には Full Sandbox を使用しないことを推奨。

各自が設定できる Sandbox の種類と数量はライセンスによって異なります。Power of Us プログラムを通じて寄贈された 10 個のライセンスを使用している場合は通常、Enterprise Edition ライセンスを所有しています。つまり、25 個以上の Developer Sandbox と 1 つの Partial Copy Sandbox を設定できますが、Full Sandbox については含まれないため、Salesforce のアカウントエグゼクティブに連絡して購入する必要があります。「リソース」の「種類別 Sandbox ライセンスおよびディスク使用制限」のリンク先を確認し、Sandbox の異なるオプションが必要な場合は Salesforce のアカウントエグゼクティブにお問い合わせください。

ここで、各種の Sandbox の実際のユースケースをご紹介します。No More Homelessness (NMH) という架空の非営利団体の Salesforce システム管理者である Gorav Patel は、新しい項目やオブジェクト、アプリケーションを追加してすぐテストするときは、Developer Sandbox を使用しています。リリースについては、前の単元で述べたとおり、Partial Copy を使用して、新しい機能が NMH の既存のデータのサンプルとどのように相互作用するかを確認します。

各種の Sandbox についてわかったところで、次はその設定方法を見ていきましょう。

Sandbox を新規に作成する

まず、Developer Sandbox を設定します。この手順は Salesforce 本番環境で実行する必要があることに注意してください。Trailhead Playground または別の Developer Edition 組織に Sandbox を設定することはできません。

  1. [設定] に移動するために、ナビゲーションバーの歯車アイコン (設定歯車アイコン) をクリックして、[設定] をクリックします。
  2. [設定] から、[クイック検索] ボックスに Sandbox と入力し、[Sandbox] を選択します。ページの上部に使用可能な Sandbox のライセンス数が示されます。
  3. [新規 Sandbox] をクリックします。
  4. Sandbox の名前と説明を入力します。QAReleaseAppTesting など、数文字で Sandbox の用途を説明する名前を付けることをお勧めします。
  5. Sandbox を本番または別の既存の Sandbox から作成するかどうかも選択できます。別の Sandbox の設定をコピーする場合を除き、通常は本番を選択します。別の Sandbox のコピーが役立つのは、アプリケーションを開発中で、作成済みのオブジェクトを取り込みたい場合などです。

    [Sandbox 情報] 領域
  6. 作成する Sandbox の種別を選択し、[次へ] をクリックします。ここでは Developer を選択しますが、Partial Copy や Full Sandbox を選択する場合は、Sandbox テンプレートを選択して、Sandbox に入力するデータを指定する必要があります。(詳細は、「リソース」の「Sandbox テンプレートの作成または編集」を参照してください。)

    Sandbox のオプションが表示されない場合や、追加のライセンスが必要な場合は、Salesforce のアカウントエグゼクティブに連絡して、組織の Sandbox を注文してください。

    [Sandbox ライセンス] の選択オプション
  7. 次の画面では、必要に応じて Apex クラスを入力し、新しい Sandbox を作成または更新するたびに実行するスクリプトを指定できますが、この例では追加しません。
  8. [作成] をクリックします。

Sandbox はただちに使用できるわけではありません。コピーするデータ量や組織の種別によって、数分から数日かかることがあります。Sandbox の準備ができた時点でメール通知を受け取ります。

Sandbox には https://test.salesforce.com からアクセスできます。ログインするには、その Sandbox が作成された日に使用したパスワードを使用し、通常のユーザー名の最後にピリオドと Sandbox 名を追加します (例: gorav@nomorehomelessness.org.AppTesting)。

Sandbox の重要な設定と注意事項

Sandbox が設定されたら、いくつかの点を確認します。

まず、作業の開始時に Sandbox を表示していることを確認します! 本番組織とよく似ていますが、ブラウザーウィンドウの上部にあるリボン (ナビゲーションバーの上) に、どの Sandbox を使用しているかが示されます。

ブラウザーウィンドウの上部にある Sandbox リボン

新しい Sandbox に初めてログインするときは、メールの送信設定を確認します。Sandbox によっては、団体外部の支援者や他の関係者へのメールを生成するよう設定されている可能性があるためです。

  1. [設定] に移動するために、ナビゲーションバーの歯車アイコン (設定歯車アイコン) をクリックして、[設定] をクリックします。
  2. [クイック検索] ボックスに送信と入力し、[送信] を選択します。
  3. アクセスレベルが [システムメールのみ] (新規ユーザーやパスワードのリセットメールなど、自動生成メールのみを許可) または [アクセス権なし] (すべてのメールを送信不可) に設定されていることを確認します。
  4. アクセスレベルを変更する場合は、選択して [保存] をクリックします。
メモ

メモ

新しい Sandbox ではデフォルトの送信アクセスレベルがすべて [システムメールのみ] になっています。団体で働き始めて間もない場合は、古い Sandbox の設定が正しいことを確認してください。

次に、Sandbox の NPSP 設定アプリケーションで NPSP の設定を確認します。特に、Developer や Developer Pro Sandbox を使用している場合は注意します。NPSP の一部の設定は、設定ではなく、データとして保存されているため、必要なものが揃っていないことがあります。たとえば、デフォルトの一般会計単位 (GAU) を使用している場合、デフォルトの GAU を有効にする設定は Sandbox で作成されますが、GAU レコード自体は (データと分類されるため) Developer や Developer Pro Sandbox に存在しないことがあります。商談を処理するためには、その GAU レコードを作成するか、[NPSP 設定] でデフォルトの割り当てを変更する必要があります。

Sandbox に関するもう 1 つの重要な考慮事項は、作成や更新についてです。

Sandbox は、本番組織のある時点のスナップショットと考えることができます。つまり、映画の 1 フレームのようなもので、上映中の映画の一場面を抜き出して作業していることになります。新しい Sandbox を作成すると、その時点までに指定していた設定やデータがすべてコピーされますが、その後行われた変更は、次回のキャプチャまで反映されません。

Sandbox 組織は上映中の映画から抜き出した 1 フレームのようなものです。

本番の最新の設定やデータを Sandbox に追加するには、その Sandbox を更新する必要があります。更新する場合は、[設定] の [Sandbox] リストに移動し、Sandbox 名の横にある [更新] をクリックします。

ただし、注意が必要です! 更新すると、本番組織の新しいスナップショットが作成されますが、Sandbox の前回の更新後に作成したデータやカスタマイズがすべて破棄されます。本番に移行するつもりの作業が、更新時に上書きされないようにしてください! 

さらに、更新するたびにメールの送信や NPSP 設定を再確認します。Sandbox を作成後または前回の更新後に、変更した内容がすべて破棄されるためです。

次は、Sandbox の 3 つの用途 (トレーニング、リリースのテスト、変更の作成と本番へのリリース) を見ていきます。

リソース

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