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NPSP を使用したデータの整理

学習の目的

この単元を完了すると、次のことができるようになります。

  • Salesforce でデータがオブジェクト、レコード、項目に整理される方法を説明する。
  • 人、団体、支援、作業を追跡するための NPSP レコードについて説明する。

Salesforce オブジェクト、項目、レコードを理解する

Salesforce では、データはオブジェクト、項目、レコードに整理されます。

Salesforce のようなカスタマーリレーション管理 (CRM) システムに慣れていない場合は、こうした異なる要素をスプレッドシートの構成要素として考えるとわかりやすいかもしれません。

たとえば、取引先責任者用と支援用など複数のスプレッドシートを含むワークブックファイルがあり、異なる種類の情報を種類ごとの (支援者用と支援用など) シートに記録しているとします。このような各シートは、Salesforce ではオブジェクトにあたります。オブジェクトは何かに関する標準的な情報を保存する方法です。

取引先責任者スプレッドシートには、標準ヘッダーを含む列と、各取引先責任者に関する情報を含む行があります。列は、Salesforce では、エンティティに関する特定の情報を保存する項目にあたります。行は、それぞれがレコードにあたり、1 つの特定の取引先責任者に関する詳細を保存するために使用されます。

取引先責任者のスプレッドシートを次に示します。

取引先責任者のリストで強調表示されている Lisa Bullard という名前の支援者の行

同じデータが Salesforce レコードでは次のように整理されます。

Lisa Bullard の取引先責任者レコード

各 Salesforce レコードは、他のオブジェクトのレコードに関連付けることもできます。したがって、取引先責任者は、世帯取引先 (このレコードについては後ほど詳しく説明します)、支援、支払、他の取引先責任者、他の取引先などに自動的に関連付けることができます。

CRM の基本について理解したところで、NPSP で最もよく使用するオブジェクトについて詳しく説明していきます。

NPSP で人と団体を追跡する

まず個人や団体の追跡に使用するオブジェクトから説明します。結局のところ、NPSP は変化を推進する関係を築き、非営利団体とその理念に賛同する人々を結び付けることを目的として設計されています。

支援者、ボランティア、その他の個々の関係者に関する情報は、Salesforce インスタンスに含まれる標準レコードである取引先責任者オブジェクトレコードに保存されます。各取引先責任者レコードは 1 人の個人を表し、連絡方法に関する詳細が追跡されます。取引先責任者を他のレコードに関連付けて、支援とその他のやりとりや詳細を追跡することができます。さらに、NPSP では、特別な積み上げ集計項目に、各支援者が生涯またはその他の期間において支援した金額が表示されます。

メモ

個人に関する情報をリードオブジェクトレコードに保存することもできます。リードレコードでは、団体の理念に関心を示しているけれども、まだ取引先責任者ではない個人が追跡されます。たとえば、ニュースレターを受け取るために連絡先情報を提供した個人にリードを使用することができます。その個人が支援、ボランティア、またはその他の行動を起こしたら、リードレコードを取引先責任者レコードに変換できます。

Salesforce では、取引先オブジェクトは主に会社やその他の組織を追跡するために使用されます。NPSP では取引先オブジェクトが拡張されていて、2 つの種別があります。

  • 世帯取引先レコードでは取引先責任者レコードのグループが追跡されます。このレコードは、同じ家に住んでいるか、同じ家族に属する 1 人以上の個人を表します。世帯取引先には、ダイレクトメールによるアピールやその他のコミュニケーション用にに公式・非公式の挨拶を自動的に生成する住所管理機能と項目が含まれています。世帯取引先レコードは、新しい取引先責任者が取引先に関連付けられていなければ自動的に作成されます。これは NPSP に限定される機能です。
    世帯取引先ページ
  • 団体取引先レコードは、Salesforce の大部分で取引先レコードのように機能し、会社やその他のグループを追跡します。団体取引先を使用して、財団、企業支援者、学校、政府、その他の非営利団体とのリレーションを管理できます。
    団体取引先ページ

NPSP には、関係者のつながりを追跡するのに役立つ 2 つのカスタムオブジェクトも含まれています。リレーションレコードでは、配偶者、親、子、兄弟姉妹、友人など、個々の取引先責任者同士のリレーションが追跡されます。アフィリエーションレコードは取引先責任者を団体に関連付け、誰かがある団体で働いているか、別の非営利団体の理事であるか、または特定の宗教団体のメンバーであるかを追跡するのに役立ちます。

上記のオブジェクトとレコードについての詳細は、「Nonprofit Success Pack を使用した関係者データの管理」を参照してください。

NPSP で支援を追跡する

取引先責任者と取引先を Salesforce に入力したら、資金調達に取り掛かります。

NPSP では Salesforce の商談標準オブジェクトを使用して、あらゆる支援と収益を追跡します。NPSP には、支援、助成金、大口支援、現物支援、マッチング支援、メンバーシップという 6 つの商談レコードタイプがあり、必要に応じて商談レコードタイプを追加することができます。各商談レコードタイプは、支援の種別に必要な項目、プロセス、ガイダンスを使用してカスタマイズできます。たとえば、助成金や大口支援などの複雑なプロセスは、単純な 1 ステップの年間資金支援とは異なる方法で追跡できます。 

大口支援商談レコード

支援者が支援を行うまたは確約すると、支払オブジェクトレコードを使用してその収益を追跡します。1 つ以上の支払を 1 つの商談に関連付けて、支援者の支払方法を追跡し、必要な場合には返金を追跡できます。

NPSP には、定期的に行われる支援を追跡するための継続支援オブジェクトも含まれています。支援者からの支援が予定されているタイミングで、継続支援レコードによって商談レコードと支払レコードが自動的に作成されます。

また、一般会計単位 (GAU) オブジェクトレコードと一般会計単位の割り当てオブジェクトレコードを使用して、支援の使途を追跡することもできます。GAU と割り当てを使用すると、年間資金、キャピタルキャンペーン、その他の特別資金を追跡できます。

最後に、商談取引先責任者の役割部分的ソフトクレジットなどのオブジェクトを使用して、直接寄付していない場合でも、支援に影響を与えた人を自動的に追跡できます。

「非営利団体向け Salesforce を使用して活動資金を集める」トレイルを完了して、上記のツールを使用してみてください。

作業とプロセスを追跡する

支援を受け取る前にすべき作業がたくさんあります。NPSP には日常業務を管理し、関係者とつながるのに役立つツールが含まれています。

キャンペーンオブジェクトは、取引先責任者とリードをグループ化するレコードを作成し、特定の目標に向けて人々を動かす、計画された一連のコミュニケーション (デジタルまたはアナログ) への関与を追跡するために使用されます。その目標は、支援であったり、ボランティアのサインアップであったり、トートバッグの販売であったりします。

キャンペーンレコード

レベルオブジェクトは、こうしたキャンペーンをセグメント化するのに役立ちます。レベルは、決定した条件に基づいて取引先責任者または取引先のエンゲージメントレベルを評価してグループ化するために使用されます。たとえば、大口の支援者を表す「大口支援者」レベルを作成できます。

また、NPSP と Salesforce を使用して、活動タイムラインで ToDo、行動、メールを追跡することもできます。次に、エンゲージメント計画オブジェクトを使用して、関係者が特定のエンゲージメントレベルに達したときにチームに自動的に ToDo を割り当て、次のステップに進めるようにします。

このようなツールについての詳細は、「非営利団体向け Salesforce を使用して関係者をエンゲージする」トレイルを参照してください。

すべてのオブジェクトが実際にどのように機能するかを確認すると、NPSP をより深く理解するのに役立ちます。次の単元では、非営利団体の例を紹介し、その団体がリレーションを管理するために NPSP をどのように使用しているかを見ていきます。

リソース

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