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主要な Salesforce システム管理者ベストプラクティスの実践

学習の目的

この単元を完了すると、次のことができるようになります。

  • Salesforce 組織の管理するときに使用すべき実績のある手法を理解する。
  • 同僚と一緒に要件の収集と成長への計画作成の準備をする。

組織を万全な状態に保つ

実装チェックリストを同僚と確認するシステム管理者。

団体の規模やユーザー数に関係なく、Salesforce 組織と Nonprofit Success Pack (NPSP) を常に円滑に機能させるためにすべてのシステム管理者がしなければならないことがいくつかあります。ワクワクするようなことばかりではありませんが、どれも重要で効果的です。

この単元では、実績のあるベストプラクティスをいくつか見ていきます。

メモ

ここで紹介するのは、組織が稼働中のベストプラクティスです。実装を始めたばかりの場合は、「非営利団体向け Salesforce を使用して成功を目指す」トレイルを確認してから、ここに戻ってきてください。

データガバナンスを優先し成長への計画を立てる

ガバナンスというと堅苦しく感じますが、それは Salesforce 組織の成功のためにリーダーやユーザーと交わす一連の合意事項にすぎません。ガバナンスを、団体がリスクも減らしつつイノベーションとすばやい成長を実現できるようにするガードレールのようなものと考えてください。

理想的には実装の早い段階でガバナンスフレームワークを設定しますが、遅すぎるということはありません。

手始めに、次の質問に答えてください。団体の規模によって回答やポリシーが変わることはありますが、質問は同じです。

  • ビジョンと戦略: プロジェクトを実施する理由は?、機能を追加する理由は? 成功したかどうかを判断する方法は?
  • ビジネスバックログ: チームが求める Salesforce の機能を優先度付けする方法は?
  • ソフトウェア開発ライフサイクル: 団体が変更と更新をロールアウトする方法と頻度は?
  • データ戦略、アーキテクチャ、管理: 団体がデータをクリーンで健全に保つ方法は?
  • コミュニケーション戦略: 団体が変更に関係者を参加させる方法は?、変更を関係者に伝える方法は?

データ管理についてもう少し確認します。ガバナンスにはプロジェクト重視のものもありますが、最近作成されたレコードや命名規則の遵守を確認するなど、コンプライアンスやクリーンなデータを確保するために定期的な実施が必要なものもあります。

ガバナンスとその重要性についての詳細は、「非営利団体向けの Salesforce 実装のベストプラクティス」モジュールを参照してください。

ユーザーを強化して採用を促進する

Salesforce の実装は 1 回限りのイベントではありません。確かに最初の実装はありますが、システム管理者として知識が増えて成長すると、非営利団体のニーズに合わせて機能の追加や組織の更新を考えるようになります。

また、変更の実施時期や変更が自分にとっていかに軽微かに関係なく、ユーザーによってはその変更が難しい場合があることを認識します。変更をリリースするときには、ユーザーに共感を示しつつ、何らかの抵抗にも備えます。

次のヒントを念頭に置いてください。 

  • どのような変更でもトレーニング計画を作成する。計画ではハンズオントレーニングとユーザーが自分の時間に参照できるツール (カスタム Trailmix、早見表、画面録画など) を組み合わせることもできます。ユーザーにどのように学習したいかを尋ね、それに合わせて計画を調整します。
  • パワーユーザーを見つけて、新機能のテスト、同僚のトレーニング、新機能の普及などで協力を求める。気の進まないユーザーとパワーユーザーをペアにし、技術と気持ちの両面でサポートしてもらうこともできます。
  • フィードバックループを作り出す。質問やバグを集める方法 (スプレッドシートやフォームの共有、Chatter、Slack、Salesforce のケースオブジェクトなど) を設定します。さらに、定期的に公式または非公式のアンケートでフィードバックを求めます。少なくとも、Salesforce AppExchange から入手可能な無料の Salesforce Adoption Dashboards のようなツールを使用して、採用のトレンドを確認し、必要に応じて対応します。

トレーニングは実装と同様に 1 回限りのイベントではありません。共通の問題が見られる場合は、公式または非公式に復習トレーニングセッションを実施できるように準備します。

要件を収集してユーザーストーリーを作成する

システム管理者が組織に追加する新機能の決定において発言権を持ち、システム管理の一環としてビジネスアナリストの役割も果たす場合があります。

ビジネスアナリストは、ユーザー要件に基づいて Salesforce のプロセスを改善できるように組織をガイドします。要するに、ビジネスアナリストは課題に対するソリューションの作成をサポートします。そこで重要なのは、ソリューションではなく課題から始めることです。

要件を収集するときは、まずユーザーになぜ何をしたいのかを尋ねます。いきなり追加したい機能を尋ねてはいけません。各要件をユーザーストーリーとして書き出すと役立ちます。このツールを使用して新機能を優先度付けし、価値に焦点を絞り、また、1 つのソリューションにとらわれて考えが狭くなるのを避けます。

ユーザーストーリーは、「[誰] として、私は [理由] のために [何] する必要があります」という形式で作成します。

これにより「私には取引先責任者レコードに支援調査を保存するための新規項目が必要です」を「大口支援資金調達担当者として、私は、リレーション管理を改善し資金調達額を増やすために、支援者に関する主要な背景情報を記録する必要があります」に変えることができます。

新規項目はおそらく団体にとって適切なソリューションですが、課題から始めることで、考え方を自由にしてユーザーの目標をより良く達成することができます。

作成、テスト、トレーニングは Sandbox で行う

カスタマイズの作成、アプリケーションのテスト、ユーザーのトレーニングを行うときには、Salesforce Sandbox を設定して Salesforce 組織 (本番組織) にある貴重な実世界のデータを保護することが重要です。

Sandbox は本番組織のコピーで、重要なものを破損させるのではないかというストレスを感じずに作成して試すことができます。テストやトレーニングなど目的別に環境を分けて複数の Sandbox を作成でき、本番組織のデータやアプリケーションが損なわれることはありません。

さらに、Sandbox を使用して本番組織で使用する設定変更を作成してテストする場合は、[Setup (設定)] メニューから変更セットを使用してその変更を Sandbox から本番組織に導入できます。

Salesforce のすべてのお客様は、数個の Developer Sandbox と 1 つの Partial Copy Sandbox にアクセスできます。Sandbox の正確な数と種別はライセンスの種類によって異なります。詳細は、Salesforce ヘルプの「Sandbox: カスタマイズとテストのためのステージング環境」を参照してください。

メモ

Sandbox は便利なツールですが、まだ Salesforce 組織がなくて、NPSP を試してみたいだけの場合は、「Trailhead の Nonprofit Success Pack トライアルの設定」プロジェクトを受講します。

助けを借りる

システム管理者、特にほかのタスクとやりくりしている兼任システム管理者や、役割全体を自分で担当する単独システム管理者は、やりがいがあるものの困難な職務です。

ただし、豊富なリソースと自分と同じようなシステム管理者のコミュニティがあります。次の単元では、システム管理者ジャーニーでさまざまな種類のサポートを得られる場所について学習します。

リソース

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